コール・オプションやプット・オプションを売買するときの価格をプレミアムと言います。
プレミアムは権利行使価格ごとに値が変わり、日経平均株価が変動するたびにリアルタイムで値が変わります。取引単位は1000倍ですので、プレミアム×1000円の金額を実際には売買することになります。(プレミアムが10円だったら、1枚あたり10,000円で売ったり買ったりするイメージ)
コール買いもしくは、プット買いをするときは支払う金額となり、コール売りもしくは、プット売りをするときは、最初に受け取れる金額となります。コール・オプションのプレミアムを確認したい場合は、コール・オプション側の現在値を見ます。
コール・オプション側のプレミアム
プット・オプションのプレミアムを確認したい場合は、プット・オプション側の現在値を見ます。
プット・オプション側のプレミアム
プレミアムは権利行使価格によって、大まかな価格の傾向があります。それは、現在の日経平均に近い権利行使価格のオプションのプレミアムほど高く、遠い権利行使価格のオプションのプレミアムほど安くなっています。(OTMの場合)
なぜなら、権利行使価格に近いほど、「満期にこの権利行使価格を上回るかもしれない」「満期のこの権利行使価格を下回るかもしれない」という期待値が大きいからです。
期待値が大きければ、高いプレミアムを払ってでも買いたいと思う人が多いというわけですね。逆に現在の日経平均から遠く離れた権利行使価格は満期に到達する可能性が低いため、期待値も低く、高いプレミアムはつきません。
最後に具体例を載せておきます。
例えば、28500のコール・オプションのプレミアムが15円となっていたとしたら、このオプションを買う場合は、15円×1,000=1.5万円を支払う必要があるということになります。逆に、28,500のコール・オプションを売る場合は、15円×1,000=1.5万円を最初に受け取ることができるということです。
※通常コール・オプションのプレミアムを表すときは「C28500@15円×1枚売」といった形で記載し、プット・オプションは「P26000@71円×10枚買」といった記載をします。これで、どの権利行使価格のオプションをいくらで何枚買うのか売るのかがわかります。
C27500のプレミアムが170だったとして、「満期日に日経平均が27,500円は上回って来るだろう」と思うのであれば、170×1,000=17.0万円の支払いをして、コール・オプションを買うことができます。
「満期日に27,500円までは上昇して来ないだろう」と思うのであれば、コール・オプションを売って、最初に17.0万円を受け取ることができます。
教科書では学べない実践で使えるマメ知識
コール・オプションのプレミアムの変動は、常にSQで権利行使価格を上回る確率が高くなるか低くなるかで決まります。
ですので、1日で1000円上昇するのと、5日で1000円上昇するのでは、プレミアムの上昇の仕方が全く違います。(前者のほうがSQで超える可能性が高いので、プレミアムは高くなる)
また、前場で1000円上昇し、後場はほぼ横ばいのような相場だと、プレミアムは前場で急騰し、後場では下落したりします。(前場の値動きを見て、高くても買いたい!と思っていた投資家が、後場の動きを見て、これは思ったよりも勢いがないと考えて、高い値段で買わなくなるため)
逆にプット・オプションのプレミアムの場合は、常にSQで権利行使価格を下回る確率が高くなるか低くなるかで決まるということです。
最初はよくわからないかもしれませんが、慣れてくると感覚的にわかるようになります。