現在、日本から購入できる投資信託は6000本近く設定されています。
そのため、投資を始めよう!と思いつつも、自分にとってどの投資信託がおすすめなのか、なかなか判断ができず、手が出ないという人も多いのではないでしょうか?
一方、近年の傾向として、信託報酬等のコストが安くなり、最低購入金額も1000円以下と低く設定されている投資信託が増え始めています。
まさに、今から投資を始めたいという人にとって、投資環境が整ったとも言えますので、今日の記事ををぜひ参考にしてください。
投資信託は1000円からでも始められる。
少し前までは、投資信託の最低購入単位は「1口1円、10,000口以上」というのが一般的でした。
つまり、購入時の手数料が生じないノーロードタイプの投資信託であっても、最低10,000円が購入資金として必要だったのです。
(これは新規設定時の場合であり、設定後は最低購入価額は購入時の基準価額によります)
しかし、最近はネット証券を中心に1,000円にも満たない金額で投資信託を購入できる販売窓口が増えていて、それに呼応するように運用会社も少額で購入できる投資信託の開発・供給をどんどん増やしています。
もはや、投資信託の最低購入金額の引き下げは業界のトレンドとなりつつあります。
そして、その主眼は投資信託の世界へ若年層や投資の初心者を呼び込むことにあることは想像に難くありません。
1000円からでも投資信託をはじめたほうがいい理由。
私個人としては、月1000円程度であれば、損しても痛くも痒くもないと思いますので、投資を始めるにはちょうどいい金額だと思っています。
元本割れのリスクはありますが、少額からでも投資信託を始めることは自身の金融リテラシーの向上に加え、長期間の積立投資であれば結果として購入のタイミングを分散することができるため、より効果的です。
特に若い方に対して、長期間の積立投資を強くお勧めします。
今はまだ収入が少ないかもしれませんが、毎月1,000円という小口投資はさほど台所事情に影響が及ぶ金額ではないでしょう。
そして、若ければ若いほど、今後の人生が長いわけですから、リスク許容度の高さというアドバンテージに加え後述の長期投資によるメリットも享受できる可能性があるのです。
30年間毎月1000円ずつ投資信託を購入するといくらになる?
毎月1000円なんて積み立てる意味あるの?と思う人もいるかもしれませんが、複利の効果をなめてはいけません。
積立投資の簡単なシミュレーションとして、毎月1000円ずつ投資信託を積み立てたら、30年後にはどれだけのリターンを得ることができるか、「年金終価係数」を用いて簡単に計算してみましょう。
「年金終価係数」は、一定期間、一定のリターンで、毎年一定金額を複利運用で積み立てた場合、将来いくらになるかを計算するための数値です。
ここでは投資信託を毎月1,000円で30年間積み立て、毎年1%、3%、5%のリターンだったとしましょう。
投資信託で一定のリターンと基準価額が全く動かないことを前提とするので、少し無理がありますが、あくまでシミュレーションとしてご了解ください。その結果を下記の表に示します。
積立額(30年) | 純資産額(30年後) | 差益 | |
年利1% | 360,000円 | 417,420円 | +57,420円 |
年利3% | 360,000円 | 570,900円 | +210,900円 |
年利5% | 360,000円 | 797,168円 | +437,268円 |
1000円ずつ毎月積み立てるだけで、30年後には約80万円も貯まります。
これならコツコツでも初めて見る価値があると言えますね。
1000円で購入するならおすすめの投資信託は?
少額でコツコツ積み立てる目的の投資信託を選ぶに際し、その条件は
①手数料がゼロであること
②信託報酬が安いこと
③投資対象が明瞭なインデックスファンドであること、
この3点が重要です。
特にここ数年は各運用会社が手数料の値下げ合戦を繰り拡げてくれているおかげで、かなり優れたインデックスファンドが多数登場してきました。
どれを選べばいいかわからないという人は、こちらの記事を読んでみてください。
真におすすめのインデックスファンドはどれ?ランキング ベスト6を発表!
まとめ
投資信託の最低購入価額が低くなってきたということは、ますます投資信託への敷居が下がってきたことに加えて、投資家の限られた予算から複数の投資信託を購入することが可能になることから、投資家にとって実現可能なポートフォリオの幅が広がってきたと言えます。
長期の資産形成のためにも、このようなメリットを有効に活用しましょう。
投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。
しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。
>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。
今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。
>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点