投資信託とは、単なる金融商品の枠組み(箱)の総称です。

多くの投資家がお金を1つの投資信託という箱の中に入れて、
専門家がある一定のルールや目標にそって合同運用する
イメージですね。

この箱には実はとても恐ろしい事実があります。それは

①箱の名前を格好良くすると、何となく良さそうな投資信託に
見えてしまう

②運用方法をルールに適合させることさえできれば、中身は
いかようにでもアレンジできてしまう

ことです。

これにより本来、投資のプロである機関投資家が手を
出さないような「投資不適格」商品が平然と売られています。

なかなか投資信託の中身について、詳しく見る機会はない
かもしれませんが、知っておいて損はないでしょう。


投資不適格とは?

まず大前提として、「投資適格」「投資不適格」とは
どう違うのでしょう?

「投資適格」「投資不適格」の判断は、格付会社の評価に
よって決められます。

その格付会社というのが、スタンダート・プアーズや
ムーディーズはといった企業です。

これらの格付会社は独自の基準でAAAからCCCまで
企業の評価を行っています。

一番高い評価から「AAA」➡「AA」➡「A」と続きます。

そして一番評価の低いのが「CCC」です。

そして、この評価のうち「投資適格」と呼ばれるのは、
「AAA」~「BBB」まで。

「投資不適格」は「BB」~「CCC」です。

いわゆる投資のプロである機関投資家たちが投資対象として
みるのは、「BBB」以上の投資適格のものだけです。

相当な理由がない限り「BB」以下の格付けがついている
「投資不適格」の商品に手を出すことはありません。

こういった格付がついている企業の債券を「ジャンクボンド」
「ジャンク債」と呼んだりしますが、ジャンクと言われれば、

自分の大切なお金を投資することに対して、少しは慎重に
なっても良い気がしますが、残念ながら、多くの個人投資家は
気にせず投資してしまっています。

「投資不適格」の代表。ハイ・イールド・ボンド

なぜ個人投資家はこのような「投資不適格」の債券の
投資信託を買ってしまうのでしょうか。

ここには、販売会社による汚い策略があるのです。

当然、「投資不適格」の債券を集めた投資信託と言って
しまえば、売れるはずもありません。

そこで、窓口で販売する段階では、「ハイ・イールド・ボンド」
(高利回り債券)と名前をお化粧することで、その本質的な
リスクを表面の印象から消し込んでしまっています。

さらに、きれいなデザインのパンフレットに包んでしまえば、
大概の個人投資家はコロリと騙されてしまうわけです。

よくもこんなに集まっているなと思いますが、純資産が
大きいものだと、「フィデリティ・USハイ・イールド」が
あります。

こちらは600銘柄以上のジャンク債で構成されており、
いくつかの銘柄がデフォルトしても、他の銘柄でその
下落分をカバーしようという戦略ですね。

うまく作りこまれたセールストークを聞くと、利回りも高いし、
良い商品なんじゃないかと思ってしまいがちですが、冷静に
考えてみてください。

もし本当に投資に向いた企業であれば「投資不適格」という
名称で呼ばれることはありませんし、まして投資のプロである
機関投資家たちも、もっと積極的にこれらのジャンク債に手を
出すはずです。

それが手を出さないということは、それなりの理由があると
いうことです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

高利回り債券と聞いてしまうと、「何か自分にはよく
わらかない仕組みだけれど、銀行で販売されているし、
そんな悪い商品ではないに違いない。」と思いがちですが、
販売会社側は「よく見える」商品を作ることにかけては天才です。

なぜなら販売会社は「どうすれば、どう見せればたくさん売れるか」
という点をとにかく常に考え、セールストークや販売資料を
作っているからです。

お客様に本当にメリットがあるかは残念ながら二の次です。

ですので、くれぐれも見てくれだけが良い投資信託に気軽に
投資をしないようにしてください。

なかなかすぐにこれを見破ることは難しいですが、私含め
他の投信ブロガーの意見も参考にすることで、より本質的に
良い商品か判断できるようになると思います。

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>まさか考えたことがない?運用が成功するか失敗するかすべてのカギを握る投信運用の出口戦略

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点