一昔前までは、投資信託=カモにされる投資と言われて
いました。
それは、野●証券や大●証券といった対面営業中心の
証券会社が高額な手数料の投資信託を無知な投資家に
買わせて自分たちだけ儲けて投資家に損をさせていた
からです。
近年になって、手数料の無料化が進み、株式市場が
好調ということもあり、そのイメージはかなり払拭
されましたが、
未だに投資信託は本当に儲かるのか疑っている人も
いると思います。
そこで、今日は、投資信託が儲からない論者の意見を
ひとつひとつ見ていきたいと思います。
投資信託儲からない論者の意見
まず投資信託は儲からないと言っている人の意見を
まとめると大きく以下の4点にまとめられます。
①実際に損をしている
②手数料が高い
③投資のプロはやっていない
④株のほうが儲かる
どうでしょう?
聞いたことある意見も多いのではないでしょうか?
最近はネットに書いてあること=正しいとあっさり信じて
しまう人が多いので、困ったものだと思っていますが、
こういう情報を見たときに、自分なり本当かどうか調べる癖を
つけると、投資の目利き力が高まります。
それでは、さっそく一つ一つの意見を見ていきましょう。
[br num="1"]①実際に損をしている
こういうことを言っている人は大抵の場合、銀行や証券会社の
言いなりになって、投資信託を購入してしまった人です。
銀行や証券会社の営業マンは優しそうな顔をして近づいて
くるので、つい気を許してしまうのですが、その結果、
手数料の高い投資信託を買わされて大損します。
銀行や証券の販売員が売っている商品は、毎月分配型の
商品であったり、彼らが儲かる商品が中心です。
正直、私から見れば、よくそんな商品を売るなという感じです。
銀行や証券の販売員なんていうのは、自分たちでも投資を
している人なんてほとんどいませんし、どちらかと言えば、
投資素人集団です。
その素人の意見を聞いて、投資をしてしまってはうまくいく
はずありませんよね。
もちろん、損をしてしまった人はかわいそうだと思いますが、
投資は自己責任です。しっかり自分で調べて、判断しなければ、
当然こういう結果になってしまいます。
ただ、損をしている人がいるのは事実ですが、近年では、
手数料も安く非常に優れた投資信託が多く登場してきました。
ですので、銀行や証券会社の販売員の言いなりにならず、
しっかりと自分で情報を集め、投資判断をしていけば、
しっかりと利益を出せるようになってきています。
②手数料が高い。
これは事実ですね。
投資信託の手数料は大きく分けて、購入手数料と信託報酬が
あります。
ざっくりですが、購入時手数料が約3%、信託報酬が
毎年1%程度かかります。
色々な投資商品があるなかで、手数料としては、一番高い
部類に入るでしょう。
手数料が高い=私たちの利益がその分目減りするわけですから、
手数料が高いことによって儲かりにくくなるのは事実です。
ただ、最近では、インデックスファンドといって、
購入時手数料がゼロ。信託報酬も0.1%/年の良心的な
投資信託が多数登場しています。
ですので、手数料の高い投資信託しかないというのは、
過去の話で、今は、十分投資に値する投資信託がいくつも
あるというのが正しいです。
③投資のプロはやっていない
これは事実です。
投資のプロは、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析を
行い、良い銘柄と悪い銘柄を自分なりに分析しています。
投資信託は、良い銘柄も悪い銘柄もすべて混ざった状態
ですので、自分の分析に自信がある人ほど、個別株を
売買します。
しかし、これは個別株を分析できる時間と能力がある人に
限った話です。
あなたが投資信託に組み入れられている銘柄をすべて
調査・分析し、自分で良い銘柄、悪い銘柄を判断できますか?
また銘柄分析に多くの時間を割きたいと思いますか?
投資のプロと同じレベルでは儲からないかもしれませんが、
手数料が安い投資信託に投資をしていれば、それだけでも
あなたは十分に利益を得ることができます。
投資のプロと一般投資家はそもそも投資に対する向き合い方が
違うので、投資のプロがやっていない=やらないほうがいい
と勘違いしないようにしてください。
④株のほうが儲かる
これもある意味では正しいです。
確かに株のほうが儲かるときもあるでしょう。
しかし株は投資信託と比べて、リスク(値動きの幅)が
大きくなります。
つまり、儲かるときもあれば、大きく損をするときも
あるということです。
また前述のとおり、個別企業を自分で調査・分析しなければ
なりません。
そういうことに時間を割いても気にならない人であれば、
投資信託でなく株をやってみるのもいいと思います。
一方で、手堅く運用したい人や、企業分析に時間をさけない人、
分析はプロにお任せしたい人は投資信託を購入したほうが
いいですね。
このように、株のほうが儲かるというよりは、自分の志向に
よって、株か投資信託を選ぶのがいいと思います。
まとめ
投資信託は儲からない論者の意見はかなり偏ったものの
見方をしています。
もちろん必ず儲かるとは言えませんが、最近は非常に
優れた投資信託がいくつも出てきているので、中長期で
資産形成ができます。
と、つらつら書いてきましたが、百聞は一見に如かずと
いう言葉のとおり、色々考えるくらいなら、まず実際に
投資をしてみるのもよいと思います。
少額から投資もできますので、損をしたとしても数百円
程度の話です。
まずは一方踏み出してみてください。
最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。
今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。
>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点