数年前までは、「投資信託はやめておいほうがいい。儲からないよ。」と言われることがよくありました。
直近では、手数料がかなり割安な投資信託も多数登場してきているので、その限りではありませんが、未だに投資信託に対して偏見を持っている人も多いです。
では、なぜこんなにも儲からないと言われているのでしょうか。
そこには大きな理由がいくつかあります。
今日は、その理由を紐解いていきましょう。
手数料が高い。
最近ではノーロード投信といって、購入時に手数料がゼロの投資信託が多く登場しましたが、一般的には3.3%の手数料がかかります。
1000万円買ったら33万円ですから、かなり高いですよね。
さらに信託報酬という手数料が毎年1〜2%かかってきます。そうすると、1年目は手数料だけで、5%くらい取られてしまいます。
1000万円預けていたら、50万円程度取られてしまうわけです。
購入した初年度が一番手数料が取られるので、初年度の投資信託のパフォーマンスが悪いと、大きな損失を抱えることになります。
年間5%以上のパフォーマンスが出る投資信託はいくつもありますが、自分で選ぶのはなかなか難しいものです。
そして、大概1年目のパフォーマンスが悪いと、投資初心者の方は解約する傾向にありますので、そこで解約してしまった人たちが声高に投資信託は儲からないと叫んでいているわけです。
パフォーマンスが悪いファンドを回転売買させられている。
証券会社の営業をしていた友人から話を聞いたのですが、証券会社の営業はやることが本当にえげつないです。
中には、お客様の為を思って、商品を販売する人もいますが、そういう人に限って、成績がふるわないため、すぐにやめてしまいます。
そうすると必然的に無理な売り方をして成績をあげているとんでもない営業マンしか残っていかないわけなのですが、そのような人たちから投資信託を買うと、ことあるごとに投資信託を売ったり、買ったりさせられ、手数料だけ取られて、資産が目減りしていくことになります。
良い商品を売ってくれていれば、回転売買させられることもないのですが、証券会社の営業マンは、どの投資信託をどれくらい売らなければいけないというノルマがあります。
もちろん良い投資信託も販売しているのですが、良い投資信託は、お金を持った資産家(投資信託のことをよく知っている)に紹介し、パフォーマンスは悪いけれど販売しなければいけない投資信託は、知識が乏しい投資初心者に販売するというのが実情です。
残念ながら、あなたが思っている以上に、証券会社の営業マンはあなたのことを思って商品を選び販売していません。
彼らの頭の中にあるのは、自分のノルマをいかに達成するかというその1点に尽きます。
ですので、証券会社の営業マンに紹介された投資信託を定期的に買わされて損をした投資家が投資信託は儲からないと言っているわけです。
本当に儲かっている投資信託の中から選びたいという人は、こちらの記事を参考にしてください。
>>6000本の中から厳選!10年平均利回りランキングで見る圧倒的に優れた投資信託まとめ
下落したタイミングで売ってしまっている。
相場はナマモノですので、上りもすれば下がりもします。
ある程度、投資信託の知識がある人であれば、急落したタイミングで投資信託を売ってしまうのは、一番悪手と知っているのですが、如何せん目の前で相場が急落すると、このことが頭からすっぽり抜けてしまう人が多いです。
そのため、相場が急落すると、パニック売りしてしまい、せっかく戻すチャンスがあるにもかかわらず、大きな損失を出して、相場から退場してしまいます。
このような人たちも自分の投資判断に問題があったことに気づかず、投資信託は儲からないと吹聴しますので、ますます儲からない論者の意見が増えるというわけです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
投資は何でもそうですが、儲かるという人もいれば、儲からないという人もいます。
必ずどちらの意見も存在します。
その中で、どちらの意見が本当なのかをしっかり見極めれるようになると、投資信託だけでなく、他の投資でも目利きができるようになりますので、他の人の意見を鵜呑みにするのではなく、本当にそうなのか?と常に疑いながら、情報を精査する癖をつけましょう。
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