多くの人が購入時の手数料については調べますが、消費税がかかるのかまでは調べたりしません。
投資信託は法律がしっかり整備されているため、詐欺のようなことはほとんど起きませんが、世の中には投資詐欺で溢れかえっています。
そして、甘い言葉に惑わされず、本質を見抜けるようになるには、細部までしっかり調べる癖というのが、非常に重要になってきます。予想もしなかったようなところに落とし穴が待ち受けていることがよくあるのです。
投資信託の解約時にかかる消費税というのは、重箱の隅をつつくようなテーマではありますが、こういったことまで詳しく調べる癖というのは、本当に大事ですので、今日は解約時の消費税について書いていこうと思います。
投資信託の解約時にかかる手数料は2つある。
投資信託の解約時には2つの手数料がかかることをご存知でしょうか?
1つ目が解約手数料と呼ばれるもの。もう一つが、信託財産留保額と呼ばれるものです。
1つ目の解約手数料というのは、購入時の手数料の代わりという位置づけで、購入時手数料を支払わないでいいかわりに解約時に手数料を支払ってもらいますよというものです。
購入時手数料は3.30%(消費税込み)であることが多く、手数料としては、かなり高い額です。そのため、多くの人が投資信託の購入に対して、二の足を踏んでしまっていました。
そこで、悪時恵の働く証券会社は、購入時のハードルを下げるために、購入のタイミングではなく、売却のタイミングで手数料を徴収するような仕組みにしたわけです。
実質、手数料を取ることには変わりがないわけですが、購入時に手数料がかからなくなった分、投資初心者も気軽に購入できるようになったというわけです。
ただ、現在では、投資家を騙すような仕組みになっていることに対して、金融庁から指摘が入り、現在では、解約手数料がかかる投資信託はほぼ存在していません。
最大でも0.5%程度だとお考えいただければいいと思います。
>>消費税よりも数倍重要!運用会社がこっそり隠している実質コストとは?
2つ目の信託財産留保額というのは、名前が難しいですが、解約したときのペナルティ的な手数料だと考えてください。
あなたが投資したお金を解約するとき、あなたに支払う資金を作るために、運用会社は投資している株や債券の一部を売却しなければなりません。
そうすると、ポートフォリオのリバランスをしなければならず、色々と運用会社は手間がかかるわけです。
なので、解約されると運用会社も手間がかかることから、このような手数料をとるようになったのです。
じゃあ、どれくらいの額が取られるのかというと、だいたい0.3%くらいです。
投資信託の解約手数料には消費税がかかる。
このように投資信託の解約時には、2つの手数料がかかるという話をしましたが、この手数料には、消費税がかかるのでしょうか。
結論としては、解約手数料のほうにのみ消費税はかかります。
解約手数料はさきほど言ったとおり、購入時手数料の性質が強く、購入時手数料には消費税がかかるので、解約手数料にも消費税をつけようということです。
信託財産留保額のほうには消費税はかかりませんので、実質、投資信託の解約時には消費税はかからないと思って問題ないですね。
まとめ
今日は、かなり豆知識的な要素の強いテーマでしたが、知っておいて損はないと思います。
投資信託は法整備がしっかりされているため、法律違反をするような会社はほとんどありませんが、投資という広い枠組みでみると、法律違反をしているような商品は日常茶飯事です。
というより、しっかり守っているほうが少ないと言えるでしょう。
解約時の消費税といった内容は多くの人が気にしませんが、各投資商品の細部まで確認するという意識は非常に重要です。
私も投資信託に限らず、投資商品の話を聞くときは、上っ面の良い部分だけでなく、細部の細部まで必ず問題ないか確認するようにしています。
ぜひあなたもこのマインドを忘れずに投資をしていってもらえればと思います。
投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。
しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。
>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。
今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。
>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点