未来の世界は一見、誰にも予測不可能に見えますが、注意深いリサーチによって、すでに世界に潜在している大きな変化の兆候をつかむことができます。

そこで、今後、大きなメガトレンドとなるであろう投資テーマとして設定されたのが三菱UFJ国際のGRAN NEXT テクノロジーです。

テクノロジー系のファンドは今までにも数多く出てきていますので、どういう点に特徴があるのかを徹底分析していきます。

「GRAN NEXT テクノロジーって投資対象としてどうなの?」

「GRAN NEXT テクノロジーって持ってて大丈夫なの?」

「GRAN NEXT テクノロジーより良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、悩みは解消すると思います。


GRAN NEXT テクノロジーの基本情報

投資対象は?

GRAN NEXT テクノロジーの投資対象は日本を含む世界の株式です。主に、世界のテクノロジー関連企業の株式に投資をしていきます。

GRANシリーズは米国の比率が他のアクティブファンドと比べると、少し低くなっており、GRAN NEXT テクノロジーでは約75%が米国株、次いで、中国、オランダとなっています。

新興国もトップ10に入ってきているのは特徴の1つでしょう。


※引用:マンスリーレポート

GRAN NEXT テクノロジーは銘柄選定において、ESGに関連する評価項目を設けており、近年流行りのESGを取り入れたファンドとなっています。(ただ、どこまで評価項目として、しっかりと入っているかはわかりません。)

現在の組入れ銘柄は93銘柄となっており、上位10銘柄を見てみると、アメリカの超有名企業がランクインしています。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

純資産総額は大きいほうが、ファンドマネージャーが資金を運用する際に効率よくできたり、保管費用や監査費用が相対的に低くなりますので、コストが低く抑えられます。

また投資信託の規模が小さくなると運用会社自体がその投資信託に力を注がなくなりパフォーマンスが悪くなることもありますので注意が必要です。

GRAN NEXT テクノロジーの純資産は2022年以降、純資産の伸びが止まっており、現在は約150億円です。規模としては問題ありませんが、パフォーマンスがかなり悪化しています。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

GRAN NEXT テクノロジーの実質コストは1.887%とアクティブファンドの中でもかなり割高な水準です。

GRAN NEXT テクノロジーは実質的にブラックロックが運用しているのですが、そこへの支払いが0.75%/年含まれているのが大きいですね。

購入時手数料も3%取られますので、普通は投資をしてはいけないファンドです。

購入時手数料 3.3%(税込)※上限
信託報酬 1.883%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.887%(概算値)

※引用:最新運用報告書

「ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?」と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

GRAN NEXT テクノロジーの評価分析

基準価額をどう見る?

GRAN NEXT テクノロジーの基準価額を見てみましょう。

新規設定後、大きく上昇したあとは急落しています。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

続いて、GRAN NEXT テクノロジーの利回りを見ていきます。

直近1年間の利回りは▲21.45%となっています。

投資信託は長期保有が前提になりますので、あまり短期の利回りは参考になりません。そういう意味で、GRAN NEXT テクノロジーの場合、運用期間がまだ短く、もう少し運用期間を長く取らないと、どちらにしても良いファンドか判断は難しいですね。

ただ、2桁の利回りは相当大きい下落です。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り
1年 ▲21.45%
3年
5年
10年

※2022年10月時点

同カテゴリー内での利回りランキングは?

GRAN NEXT テクノロジーは日本株を含むグローバル株式カテゴリーに属しています。

パフォーマンスが良く見えても、実はもっと優れたファンド見つかることもありますので、同カテゴリー内でのパフォーマンスは必ず比較するようにしてください。

GRAN NEXT テクノロジーのパフォーマンスは下位20%に入っており、これでは投資できません。

上位●%
1年 85%
3年
5年
10年

※2022年10月時点

年別の運用利回りは?

GRAN NEXT テクノロジーの年別のパフォーマンスを見てみましょう。

まだ運用期間が短いため、あまり参考になりません。

年間利回り
2022年 ▲26.43%(1-9月)
2021年 +18.02%(4-12月)

※2022年10月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。

>>まさか考えたことがない?運用が成功するか失敗するかすべてのカギを握る投信運用の出口戦略

インデックスファンドとの利回り比較

GRAN NEXT テクノロジーに投資を検討しているのであれば、より低コストのインデックスファンドとのパフォーマンスは比較しておいて損はありません。

GRAN NEXT テクノロジーは世界の株式に分散投資ができるので、今回は、世界の株式に分散できるインデックスファンドとして非常に人気の高いeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)と比較をしました。


※引用:モーニングスター

全期間においてeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)のほうがパフォーマンスで上回っています。

ここまで差があると、現状、高いコストを支払って、GRAN NEXT テクノロジーに投資をするメリットが見当たらないですね。

GRAN テクノロジー Slim 全世界
1年 ▲21.45% +3.04%
3年 +14.91%
5年
10年

※2022年10月時点

アクティブファンドとの利回り比較

GRAN NEXT テクノロジーに投資を検討しているのであれば、他のアクティブファンドとパフォーマンスを比較しておいて損はありません。

そこで、今回はGRAN NEXT テクノロジーと同じくテクノロジー株に投資をするアクティブファンドであるゴールドマンのnetWIN GSテクノロジー株式ファンドと比較をしました。


※引用:モーニングスター

こちらも、全期間でnetWIN GSテクノロジー株式ファンドが大きく差をつけています。

投資をするにしても運用期間が短いGRAN NEXT テクノロジーよりも長期で高いパフォーマンスを残してきているnetWIN GSテクノロジー株式ファンドのほうが安心して投資ができます。

GRAN テクノロジー netWIN GSテクノロジー
1年 ▲21.45% ▲14.99%
3年 +16.66%
5年 +15.44%
10年 +19.39%

※2022年10月時点

最大下落率は?

投資をするにあたって、気になるのが「このファンドはどの程度下落することがあるのか」という点でしょう。標準偏差である程度は理解できるものの、やはり実際の下落幅をみたほうが心構えができます。

それではGRAN NEXT テクノロジーの最大下落率を見てみましょう。

期間 下落率
1カ月 ▲21.26%
3カ月 ▲22.44%
6カ月 ▲24.59%
12カ月 21.56%

※2022年10月時点

GRAN NEXT テクノロジーは2022年1月~6月の半年間で最大24.59%下落しています。まだ運用期間が短いこともあり、そこまで大きな下落は経験していませんね。

評判はどう?

続いて、GRAN NEXT テクノロジーの評判を見てみましょう。

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。資金が流入しているということは多くの投資家がファンドを購入しているということなので、評判がいいということになります。

2021年の序盤は流入が続いていましたが、それ以降はパフォーマンスが奮わないため、毎月資金が流出しており、評判もよくありません。


※引用:モーニングスター

GRAN NEXT テクノロジーの評価まとめと今後の見通し

いかがでしょうか?

テクノロジー関連のファンドというのは、もう何年も前から数多くのファンドが設定されています。

何か優れた特徴があるわけでもないにも関わらず、今のタイミングで、なぜGRAN NEXTシリーズとしてファンドを新規設定したのか理解に苦しみます。

まだコスト面で優位性があるのであれば検討する余地もあると思いますが、実質コストベースで2%近い信託報酬と3.3%の購入時手数料がかかる中で、あえてGRAN NEXT テクノロジーに投資をするメリットは感じません。

唯一あるとすれば、米国株の組入れ比率が低く、他の国の組入れ比率が高くなっていることから、今後、パフォーマンスで差がついてくる可能性はあります。

ただ、現状で言えば、netWIN GSテクノロジー株式ファンドのように、10年以上優れた運用をし続けているアクティブファンドも多いことから、あえて新規設定されたファンドに乗り移ろうとする人もいないでしょう。

今更感のあるファンドなので、あえて投資をしようとは思いませんね。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。

>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点