高いパフォーマンスを出しているファンドが多い国内小型株
ファンドの中で、設定以、非常に優れた結果を残している
のが、東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンです。
モーニングスターのファンド・オブ・ザ・イヤーも受賞
しており、投資家からの評判だけでなく、プロの目から
見ても、とても評価が高くなっています。
「東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンって投資対象としてどうなの?」
「東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンより良いファンドってある?」
といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、
悩みは解消すると思います。
今日は、東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンについて
独自目線で徹底分析していきます。
東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンの基本情報
投資対象は?
東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンの投資対象は、
株式のうち経営者が実質的に主要な株主である企業です。
経営者が実質的な株主である企業は、経営者のリーダー
シップによる「長期的な株主利益の追求」「経営理念・
哲学の貫徹」「迅速な意思決定」等の特徴をもっている
と考えられます。
こういった経営者の定性分析に加え、企業の成長性や収益性
に着目して割安株に投資をしていきます。
組入銘柄数は50銘柄となっており、内需関連企業を中心に
銘柄を選定しているのが特徴です。
※引用:マンスリーレポート
つみたてNISAとiDeCoの対応状況は?
つみたてNISAやiDeCoで積立投資を検討している人も多いと
思います。
そこで、つみたてNISAやiDeCoの対応状況をまとめました。
残念ながら、現在は対応していません。
つみたてNISA | iDeCo |
× | × |
※2021年9月時点
純資産総額は?
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた
資金の総額だと思ってください。
ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで売買
できなかったり、コストが嵩みますし、何より会社として
重要度が下がり運用が疎かになりかねませんので、事前に
確認すべきポイントの1つです。
東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンの純資産総額は、
2013年以降10~20億円程度しかありませんでしたが、2018年
以降急激に純資産を伸ばしています。
現在では、689億円をこえており、規模としては全く問題
ありません。
※引用:マンスリーレポート
実質コストは?
私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれ
ています。
そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より
高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに
投資判断をしなければなりません。
信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方
東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンの実質コスト
は1.64%と割高です。
ただし、後述しますが、手数料が高くてもパフォーマンスが
優れているのであれば投資価値は十分ありますので、コスト
だけに注目してもあまり意味はありません。
購入時手数料 | 3.3%(税込)※上限 |
信託報酬 | 1.584%(税込) |
信託財産留保額 | なし |
実質コスト | 1.64%(概算値) |
※引用:最新運用報告書
と聞かれてあなたは何と答えますか?
もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。
>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り
東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンの評価分析
基準価額をどう見る?
東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンの基準価額は、
2020年のコロナショックで30%近く下落しました。
しかし、そのコロナショックが小さな下落に思えるかのように
その後、急上昇しており、最高値を更新しています。
※引用:モーニングスター
利回りはどれくらい?
東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンの利回りは
どうでしょうか?
直近1年間の利回りは16.50%とかなり好調です。
3年、5年平均利回りともに10%を超えており、驚異的な
パフォーマンスとなっています。
2014年以降の東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン
のパフォーマンスは異常です。
ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。
平均利回り | |
1年 | 16.50% |
3年 | 13.17% |
5年 | 28.17% |
10年 | – |
※2021年9月時点
10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。
10年間圧倒的に高いリターンを出している国内中小型株式ファンドランキング
同カテゴリー内での利回りランキングは?
せっかく投資をするのであれば、同じカテゴリー内でも、
優れたファンドに投資をするべきです。
東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンは
国内小型株の成長カテゴリーに属しています。
このカテゴリー内でのランキングを確認すると、直近1年は
上位80%程度ですが、長期になればなるほどランクを上げています。
何より、国内小型株ファンドは非常に優秀なファンドが多い中で、
この順位は素晴らしいですね。
上位●% | |
1年 | 79% |
3年 | 15% |
5年 | 5% |
10年 | – |
※2021年9月時点
年別のパフォーマンスは?
東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンの年別のパフォーマンスを
見てみると、2018年以外はすべて二桁プラスという素晴らしい結果を
残しています。
インデックスファンドのリターンだけでは物足りないという人は、
東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンへの投資を検討して
みてください。
年間利回り | |
2021年 | 9.11%(1-6月) |
2020年 | 15.45% |
2019年 | 33.95% |
2018年 | 5.76% |
2017年 | 55.65% |
2016年 | 12.01% |
2015年 | 13.62% |
2014年 | 14.33% |
※2021年9月時点
考えずに投資をしてしまいがちです。 しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。 ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。 >>まさか考えたことがない?運用が成功するか失敗するかすべてのカギを握る投信運用の出口戦略
インデックスファンドとのパフォーマンス比較
アクティブファンドに投資をするのであれば、事前にインデックス
ファンドとのパフォーマスを比較しておいて損はありません。
まずは日本を代表する指数である日経225に連動するニッセイ
日経225インデックスファンドと比較してみました。
※引用:モーニングスター
パッと見ただけで、東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンの
ほうがはるかに優れていることがわかります。
これだけパフォーマンスに差があれば、コストが安いかどうかは
議論するまでもありません。
年平均利回り | ジャパン・オーナーズ | ニッセイ 日経225 |
1年 | 16.50% | 22.93% |
3年 | 13.17% | 8.90% |
5年 | 28.17% | 12.55% |
10年 | – | 13.90% |
※2021年9月時点
アクティブファンドとのパフォーマンス比較
アクティブファンドに投資をするのであれば、他のアクティブファンドと
パフォーマンスを比較してから投資をしても遅くはありません。
今回は、国内大型株カテゴリーで非常に優れた成果を出している
スパークスの新・国際優良日本株ファンド『厳選投資』と比較を
行いました。
※引用:モーニングスター
スパークスの厳選投資もかなり優れたファンドの1つなのですが、
東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンと比べると、
かなり見劣りしてしまいますね。
中長期のパフォーマンスを見ても、その差が縮まることはなく、
国内株であれば、東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンは
ポートフォリオにぜひ1本入れておきたいですね。
年平均利回り | ジャパン・オーナーズ | スパークス厳選投資 |
1年 | 16.50% | 22.93% |
3年 | 13.17% | 11.09% |
5年 | 28.17% | 15.92% |
10年 | – | 19.29% |
※2021年9月時点
最大下落率は?
東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンへの投資を
検討するのであれば、どの程度下落する可能性があるのか
は知っておきたいところです。
標準偏差からある程度の変動範囲は予測できますが、過去に
実際にどの程度下落したのかを確認しておいたほうがよいで
しょう。
東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン の最大下落率は、
2020年1月~2020年3月の3カ月間で最大19.79%下落しています。
やはりコロナショックの影響は大きかったようですね。
最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。
期間 | 下落率 |
1カ月 | ▲12.27% |
3カ月 | ▲19.79% |
6カ月 | ▲10.89% |
12カ月 | ▲7.39% |
※2021年9月時点
分配金は?
分配金を出すくらいであれば、再投資に回してほしいところ
ですが、東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンでは
年2回分配金を出しています。
パフォーマンスに対してはわずかな配当ですので、今後も配当の
継続に問題はなさそうです。
また、このブログでは何度も言っていますが、分配金は受け
取らずに再投資したほうが投資効率は確実に高くなります。
計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?
分配金 | |
2021年 | 650円 |
2020年 | 600円 |
2019年 | 500円 |
2018年 | 450円 |
2017年 | 400円 |
2016年 | 400円 |
2015年 | 800円 |
※2021年9月時点
評判はどう?
資金の流出入を見るのはそのファンドの評判を確認する
ために有効な手段です。
資金が多く入っていれば人気があるファンドですし、流出が
続いているようであれば、評判が悪いファンドと言えます。
それでは、東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンは
どうでしょうか?
これだけ優れた成果を残しているファンドですが、直近では
資金が流出超過しています。
パフォーマンスが悪化して仕方なく売却したというよりも、
利益確定売りが増えたのでしょう。
※引用:モーニングスター
東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンの評価まとめと今後の見通し
いかがでしょうか?
東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンは国内小型株
という優秀な結果を残しているファンドが多い中でもトップ
クラスの成績を残しています。
何より注目すべきは、国内株式市場が苦戦をしている中で、
景気動向に左右されにくく、個別要因により持続的に成長可能
な内需関連企業を選定することで、高いパフォーマンスを維持
できているということです。
国内株に投資をすると考えたとき、大抵の人は、日経225や
TOPIXに連動するインデックスファンドをまず検討すると
思います。
ただ、日経225やTOPIXに連動するインデックスファンドは
先進国株式ファンドや世界株式ファンドと比べるとどうしても
パフォ―マンスで見劣りします。
また、今日比較したようにコストだけに注目すれば、インデックス
ファンドが良いわけですが、パフォーマンスに注目すれば、
アクティブファンドも選択肢になってきます。
厳選投資や東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンといった
かなり優秀なファンドが数本はありますので、ぜひ検討してみて
ください。
当然ながら、弱点もあります。 今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。 その理由をこちらで話をしています。 >>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点