低コストで新興国株式に投資できるインデックスファンドとして、人気の高いEXE-i 新興国株式ファンド。

近年は、超低コストのインデックスファンドが次々と出てきており、多くの投資家が結局どれが一番良いファンドなのか、混乱してしまっています。

そこで今日は、9年ほど前から低コストの最前線にいるEXE-i 新興国株式ファンドについて徹底的に分析していきます。

「EXE-i 新興国株式ファンドって持ってて大丈夫なの?」

「EXE-i 新興国株式ファンドって投資対象としてどうなの?」

「EXE-i 新興国株式ファンドより良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、悩みは解消すると思います。


EXE-i 新興国株式ファンドの基本情報

投資対象は?

EXE-i 新興国株式ファンドは、ETFを通じて、新興国の株式市場に投資していきます。

ベンチマークとして、FTSE・エマージング・インデックス(円換算ベース)を採用しており、ベンチマークと構成比率が近くなるように、投資割合を調整しています。

下図を見ると、わかるのですが、SPDRポートフォリオ新興国株式ETFとバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETFを組み合わせることで、比率を調整しています。


※引用:交付目論見書

EXE-i 新興国株式ファンドの投資先を国別で見てみると、中国を筆頭に、インド、台湾と続いています。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

インデックスファンドの運用において、純資産総額というのも見るべきポイントです。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることができず、インデックスから乖離してしまうリスクがあります。また純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性があります。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

EXE-i 新興国株式ファンドは現在、140億円程度となっており、順調に純資産を伸ばしています。規模としては問題ありませんね。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

インデックスファンドにおいては、運用はベンチマークに沿うように銘柄を調整するだけ差がつきませんので、実質コストがパフォーマンスの良し悪しを決めると言っても過言ではありません。

EXE-i 新興国株式ファンドの実質コストは0.386%で、インデックスファンドの割に、高くなっています。これはファンドオブファンズ形式をとっているため、信託報酬が二重にかかっているのが一番大きな要因です。

購入時手数料 0
信託報酬 0.3615%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 0.386%(概算値)

※引用:最新運用報告書

「ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?」と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

EXE-i 新興国株式ファンドの評価分析

基準価額をどう見る?

EXE-i 新興国株式ファンドの基準価額は、コロナショック後に大きく上昇しましたが、2021年以降は横ばい相場がずっと続いています。


※引用:モーニングスター

利回りは?

EXE-i 新興国株式ファンドの直近1年間の利回りは▲1.95%となっています。3年平均利回りが8.91%、5年平均利回りも4.02%となっており、長い期間ではプラスの利益が出ています。

投資信託は長期保有が前提であり、単年のパフォーマンスはあまり参考になりませんので、より長期パフォーマンスを信頼するようにしてください。

ただ、この段階では、パフォーマンスが良いのか悪いのか判断がつきません。他のファンドと比較をしてから投資判断するようにしてください。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り
1年 ▲1.95%
3年 +8.91%
5年 +4.02%
10年

※2022年10月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している海外株式ファンドランキング

同カテゴリー内での利回りランキングは?

EXE-i 新興国株式ファンドは新興国株式(複数国)カテゴリーに属しています。

パフォーマンスが良く見えても、実はもっと優れたファンド見つかることもありますので、同カテゴリー内でのパフォーマンスは必ず比較するようにしてください。

このカテゴリー内でのランキングを確認すると、全期間上位30%以内にランクしています。インデックスファンドとしては十分のランキングですね。

上位●%
1年 29%
3年 20%
5年 21%
10年

※2022年10月時点

年別のパフォーマンスは?

EXE-i 新興国株式ファンドの年別の運用パフォーマンスも見ていきます

新興国株式なので、値動きは激しいのですが、マイナスで終わる年は2桁マイナスになる点は注意が必要です。

また平均利回りだけを見ると、毎年プラスの運用が出ているように錯覚をしてしまいますが、実際にはマイナスになる年もありますので、その点はしっかり理解してから投資をしてください。

年間利回り
2022年 ▲3.82%(1-9月)
2021年 12.12%
2020年 5.33%
2019年 18.93%
2018年 ▲15.59%
2017年 +26.84%
2016年 +7.49%
2015年 ▲14.65%
2014年 +14.35%

※2022年10月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

インデックスファンドとのパフォーマンス比較

インデックスファンドを選定する上で、適切なベンチマークを選定しているかを事前に調べることはとても大事です。

新興国株式でいえば、FTSE・エマージング・インデックスかMSCI・エマージング・マーケット・インデックスを採用しているファンドのどちらかを採用している場合がほとんどなのですが、パフォーマンスに違いはあるのでしょうか?

下図は、FTSE・エマージング・インデックスをベンチマークとするEXE-i 新興国株式ファンドと、MSCI・エマージング・マーケット・インデックスをベンチマークとするeMAXIS Slim 新興国株式インデックスを比較したものです。


引用:モーニングスター

2021年末までは、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスのほうがパフォーマンスで上回ってい増したが、2022年以降はEXE-i 新興国株式ファンドのほうがパフォーマンスで上回っています。

より長期のパフォーマンスでみてもその傾向は変わりません。

年平均利回り EXE-i新興国 Slim 新興国
1年 ▲1.95% ▲7.26%
3年 8.91% 7.52%
5年 4.02% 2.96%
10年

※2022年10月時点

アクティブファンドとのパフォーマンス比較

新興国株式に投資ができるアクティブファンドの中にも優れたファンドはありますので、EXE-i 新興国株式ファンドに投資をする前にパフォーマンスを比較しておいて損はありません。

今回は、アセマネOneの新興国ハイクオリティ成長株ファンド『未来の世界(新興国)』と比較をしました。


引用:モーニングスター

2021年までは、未来の世界(新興国)の圧勝でしたが、2022年に入り、EXE-i 新興国株式ファンドが逆転しています。

値動きの安定性という意味でもEXE-i 新興国株式ファンドのほうがおすすめできます。

年平均利回り EXE-i新興国 未来の世界(新興国)
1年 ▲1.95% ▲19.23%
3年 8.91% 7.90%
5年 4.02%
10年

※2022年10月時点

最大下落率は?

投資を始めようとしている、もしくは始めたばかりの人が気になるのが、最大どの程度、資産が下落する可能性があるのかという点かと思います。

下記に、ファンド設定来の最大下落率を期間別に集計してものを載せます。

期間 下落率
1カ月 ▲18.27%
3カ月 ▲26.14%
6カ月 ▲21.69%
12カ月 ▲28.08%

※2022年10月時点

EXE-i 新興国株式ファンドは2015年3月~2016年2月までで最大▲28.08%下落していることがわかります。新興国株式であれば、これくらいの下落は起こり得るものと思っておかなければいけませんね。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

評判はどう?

続いて、このファンドの評判を見ていきたいと思います。

評判をはかる指標としては、ファンドへの資金流出入額が参考になります。資金が流入しているということは多くの投資家がファンドを購入しているということなので、人気が出てきているということになります。

EXE-i 新興国株式ファンドは2018年以降、ほぼ毎月資金が流入超過となっており、評判は上々と言えます。パフォーマンスから見ても、優れているので、納得の結果です。


※引用:モーニングスター

EXE-i 新興国株式ファンドの評価まとめと今後の見通し

新興国株式であれば、年5%程度の利回りであれば、今後も十分期待できると思います。

一方で、前述のとおり、インデックスファンドを選定するうえで、どのベンチマークを採用しているファンドを選ぶのかは非常に重要です。

新興国株式のベンチマークで言えば、現状わずかですが、FTSE・エマージング・インデックスのほうが、MSCI・エマージング・マーケット・インデックスより優れていますので、EXE-i 新興国株式ファンドを選択するのは悪くない選択です。

またアクティブファンドと比較をしても、EXE-i 新興国株式ファンドは安定してプラスのリターンを生み出せていることからEXE-i 新興国株式ファンドのほうがおすすめです。

先進国株式と比べるとどうしてもパフォーマンスに見劣りする部分はありますが、分散目的で、ポートフォリオに組み入れるというのは悪くない選択肢だと思いますね。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。

>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点