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ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドの評価や評判は?利回りはどう?

米国株投資と言えば、S&P500やNYダウ、NASDAQ100といった米国の中でも主要な銘柄に投資ができるインデックスファンドが人気です。

一方、最近では、米国の大型株だけでなく、中小型株まで満遍なく投資ができるアクティブファンドも人気がでてきており、ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドもその1つです。

今日は、ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドについて徹底分析していきます。

「ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドって投資対象としてどうなの?」

「ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドって持ってて大丈夫なの?」

「ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドより良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、悩みは解消すると思います。

ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドの基本情報

投資対象は?

ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドの投資対象は、米国の株式です。

米国株の中でも成長性が高いと判断される企業や本質的価値と比較して過小評価されていると判断される企業の株式に投資を行っていきます。大型株から小型株まで幅広く投資をしていきます。

業種別の構成比率をみると、情報技術の比率が高くなっていますね。


※引用:マンスリーレポート

ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドの現在の組入銘柄数は88銘柄で構成されており、組入上位10銘柄は以下のようになっています。やはり米国の主要銘柄の組み入れ比率が高くなっているようですね。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

つづいて、ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドの純資産総額を見てみましょう。純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることができませんし、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドの純資産総額は、現在約970億円です。2022年11月の設定から1年経たないうちに、ここまで資産を増やしており、非常に人気の高いファンドであることがわかります。

また規模としても問題ありませんね。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

投資信託を運用する際には、購入時手数料や信託報酬以外にも、実際にはコストがかかっています。具体的には、株式売買手数料や有価証券取引税、印刷費用などが該当します。

これを実質コストと言いますが、実質コストが信託報酬よりもかなり高くなっていることもありますので、必ず事前に確認しておいたほうがよいポイントです。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドの実質コストは、設定から間もないため、まだ算出できません。ただ、購入時手数料が3.3%と高くなっており、パフォーマンスが相当良くなければ、インデックスファンドで十分でしょう。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.3%(税込)※上限
信託報酬 1.5675%(税込)
信託財産留保額 なし
実質コスト

※引用:最新運用報告書

「ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?」と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドの評価分析

基準価額をどう見る?

ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドの基準価額を見てみましょう。

まだ運用期間が短いですが、直近1年間は順調に純資産を増やしていることがわかりますね。


※引用:ウエルスアドバイザー

利回りはどれくらい?

それでは、ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドの運用実績を見ていきます。

まだ運用期間が1年に満たないため、随時データを更新していきます。

平均利回り
1年
3年
5年
10年

※2023年10月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している国内中小型株式ファンドランキング

同カテゴリー内での利回りランキングは?

ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドは、国際株式・北米カテゴリーに属しています。

投資をするのであれば、同カテゴリーでも優秀なパフォーマンスのファンドに投資をすべきなので、同カテゴリー内でもパフォーマンスのランキングは事前に調べておいて損はありません。

利回りが良く見えても、実は同カテゴリー内では、ランキングが低かったということがよくあります。

まだ運用期間が1年に満たないため、随時データを更新していきます。

上位●%
1年
3年
5年
10年

※2023年10月時点

年別のパフォーマンスは?

ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドの年別の利回りを見てみましょう。

年別の運用利回りを見ることで、平均利回りを見るだけではわからない基準価額の変動の大きさを知ることができます。

2023年はとにかく運用が好調です。

年間利回り
2023年 +28.55%(1-9月)

※2023年10月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

インデックスファンドとのパフォーマンス比較

ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドに投資をするかを考える上で、超低コストで投資ができるインデックスファンドとパフォーマンスの比較は必須です。

パフォーマンスが大きく劣るようであれば、わざわざ高いコストを支払ってまで投資をする価値がないからです。

そこで、今回は、ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドと北米株で構成されているeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とパフォーマンスを比較してみました。


※引用:ウエルスアドバイザー

まだ運用期間が1年も経っていないですが、この1年間だけ見ると、ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドのパフォーマンスが上回っています。

ただ、まだ運用期間が短いので、もう少し長い期間で比較をする必要があります。

年平均利回り ティー・ロウ 米国オールキャップ株式 slim 米国株式
1年 +23.68%
3年 +23.72%
5年 +15.80%
10年

※2023年10月時点

類似ファンドとのパフォーマンス比較

ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドに投資をするかを検討するのであれば、アクティブファンドともパフォーマンスを比較しておきましょう。

投資信託は6000本以上ありますので、もっと優れたファンドが見つかるかもしれません。

今回は、北米ファンドで何度も優秀ファンド賞を受賞をしたことがあるアライアンス・バーンスタインの米国成長株投信Bコースと比較をしてみました。


※引用:ウエルスアドバイザー

直近1年間では、米国成長株投信Bコースのほうがパフォーマンスで優位となっています。

ただ、もう少し長い期間で比較しなければ、判断できませんね。

年平均利回り ティー・ロウ 米国オールキャップ株式 米国成長株投信
1年 +25.71%
3年 +18.31%
5年 +16.72%
10年 +18.21%

※2023年10月時点

最大下落率は?

投資信託は最低でも5~10年は投資をする気でなければ、投資をする意味がありませんが、その最大の障壁となりえるのが、資産の減少です。

特に20%や30%の下落相場を始めて経験すると、資産の減少額に耐えきれなくなり、本来手放すべきタイミングではないときに慌てて売却してしまいがちです。

そのため、事前にどの程度下落する可能性があるのかを知っておくことで、急落相場に遭遇しても、精神的に余裕を持って投資を続けられます。

それでは、ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドの最大下落率を調べてみましょう。

期間 下落率
1カ月
3カ月
6カ月
12カ月

※2023年10月時点

まだ運用期間が1年に満たないため、随時データを更新していきます。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

評判はどう?

ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドの評判を確認する上で、毎月の資金の流出入が役立ちます。

資金流入が多くなっていれば、人気が出てきているファンドであるとわかりますし、流出が続いているようであれば、評判が悪くなっているファンドと言えます。

それでは、ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドの評判を見てみましょう。

設定されて間もないので、まだ転入超過となっています。ただ、すでに流入超過額が毎月減ってきており、パフォーマンスが悪いと、すぐに流出超過となってしまいそうな水準です。


※引用:ウエルスアドバイザー

NISAとiDeCoの対応状況は?

投資をしようとする際、NISAやiDeCoの制度を使って投資を検討している人も多いと思うので、NISAやiDeCoの対応状況を見ていきます。

ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドは、残念ながらどちらも対応していません。

NISA iDeCo
× ×

※2023年10月時点

ティー・ロウ・プライス 米国オールキャップ株式ファンドの評価まとめと今後の見通し

いかがでしょうか?

まだ運用期間が短く、優劣の判断は難しいですね。こういうファンドは、比較もできないので、あえて今投資をするメリットはありません。少なくとも3年程度はトラックレコードのあるファンドに投資をするのがおすすめです。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。

>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点

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  • この記事を書いた人

ネコみたいに気楽に生きたい投資マニア いのねこ

【理論より実践】で役立つ投資情報を配信中。投資歴20年超。元大手証券マン。投資経験は100案件超。 【保有資格】1級ファイナンシャルプランニング/プライマリープライベートバンカー/MBA/証券外務員一種/宅地建物取引士/AFP/相続診断士/競売不動産取扱主任者/

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