超低コストのeMAXIS Slimシリーズの中でも特に私がおすすめ
したいのが、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)です。

 

まさかここまで低コストでS&P500に投資ができるファンドが
出てくるとは思っていませんでしたので、私からするとかなり
の衝撃です。

 

今までS&P500に投資ができるインデックスファンドと
言えば、大和投信のiFree S&P500インデックスしか
ありませんでした。

 

iFree S&P500インデックスもかなりコストは抑えられていた
ので、十分おすすめなのですが、三菱UFJ国際が大和投信の
人気ぶりを見て、さらに低コストのeMAXIS Slim米国株式
(S&P500)を設定してくれました。

 

果たしてパフォーマンスはどうなのでしょうか?

 

今日は、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)を徹底分析していきます。

 

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の基本情報

投資対象は?

投資対象は、米国の株式に投資し、S&P500指数(円ベース)に
連動する運用成果を目指します。

 

S&P500は、S&P Dow Jones Indicesが算出しているアメリカの
代表的な株式指数で、ニューヨーク証券取引所、NASDAQに
上場している銘柄から代表的な大型株500銘柄の株価をもとに
算出される指標です。

 

上位10銘柄をみればわかりますが、米国の主要な企業が
上位を占めています。

2020年7月
1 マイクロソフト
2 アップル
3 アマゾン
4 フェイスブック
5 アルファベット(A)
6 アルファベット(C)
7 ジョンソン&ジョンソン
8 バークシャーハサウェイ
9 ビザ
10 P&G
銘柄数 505銘柄

※引用:マンスリーレポート

 

私はインデックスファンドに投資をするのであれば、ベンチマークが
とにかく重要だと言い続けてきています。

 

これは、ベンチマークが中長期的に成長していなければ、いくら
コストが安くても資産は増えないからです。

 

そしてS&P500(配当込み、円ベース)の平均利回りを以下に示します
が、ご覧のとおり、20年、30年の平均利回りを見ても、非常に高い
パフォーマンスとなっています。

 

当然あのリーマンショックも込みのパフォーマンスなので、いかに
優れた実績を残しているかがわかります。

平均利回り
1年 5.9%
3年 9.0%
5年 7.8%
10年 16.2%
15年 8.6%
20年 6.0%
30年 8.5%

※引用:わたしのインデックス(2020年7月時点)

 

純資産総額は?

つづいて、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の純資産総額を
見てみましょう。

 

純資産総額が小さいと運用が効率的に行えず、余計なコストが発生
したり、運用会社も運用に力を入れないため、パフォーマンスが
優れないといったデメリットが発生します。

 

まだ3期目などは純資産総額が小さくてコストが割高になるので、
注意が必要です。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の純資産総額は、現在1100億円程度
となっています。

 

2018年7月に新規設定されて以来、安定的に純資産総額を伸ばして
いましたが、コロナショックを経て、さらに資金の流入速度が
加速しています。


※引用:マンスリーレポート

 

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

 

そのコストを含めたものを実質コストと言いますが、実質コストは
思った以上に高くなっていることもありますので、投資する前に
必ず確認しておきたい項目です。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

 

そして、インデックスファンドにおいて、実質コストというのは
何よりも重要な項目です。

 

S&P500連動型のファンドは数多くはありませんが、今後間違いなく
増えてくるでしょう。

 

そうすると、ベンチマークに連動するので利益はどこも差がつきません
ので、実質コストの部分で良し悪しを決めることになるわけです。

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の実質コストは0.132%とかなり割安
となっています。

 

これは、SBIアセットがSBI・バンガード・S&P500という超低コスト
ファンドを出してきたため、三菱UFJ投信も下げざるを得なかったの
でしょう。

 

投資家からすれば、ありがたい限りです。

購入時手数料 0
信託報酬 0.0968%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 0.132%(概算値)

※引用:最新運用報告書

 

信託報酬の比較

近年、S&P500に連動するインデックスファンドが出てきて
いますが、パフォーマンスの差はコストの差になってきます。

 

そのため各ファンドごとの信託報酬ベースの比較をしてみました。
現状、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)とSBI・バンガード・S&P500
の2ファンドが最安値を争っています。

 

実質コストはここでは計算していませんが、のちほどファンドの
パフォーマンスを比較していますので、それを見れば、どのファンドが
実質的にコストが一番安いのか判断できます。

eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 0.0968%(税込)
SBI・バンガード・S&P500 0.0938%(税込)
iFree S&P500インデックス 0.2475%(税込)
農中つみたてNISA米国株式 S&P500 0.486%(税込)

※2020年7月時点

 

実質コスト以外にも、多くの投資家が気づいていない
投信運用での成果を出すのに妨げとなる間違った考え方
をまとめました。参考にしてください。

無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の評価分析

基準価額の推移は?

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の基準価額の推移を見てみましょう。

 

コロナショックで一時は30%以上下落しましたが、すぐに回復して
きています。


※引用:モーニングスター

 

利回りはどう?

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の利回りを見てみましょう。

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の1年平均利回りは5.96%と
なっています。

 

あれだけ大きな下落がありましたが、年間で見るとまだ、
プラスを維持できています。

 

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り 2020年7月
1年 5.96%
3年
5年
10年

※2020年7月時点

 

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している海外株式ファンドランキング

 

同カテゴリー内における利回りランキング(上位●%)の変化

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は、グローバル株式の
北米カテゴリーに属しています。

 

投資をするのであれば、同カテゴリーでも優秀なパフォ
ーマンスのファンドに投資すべきですので、同カテゴリー
内でのパフォーマンスのランキングを調べました。

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は上位30%程度の位置に
おり、インデックスファンドであれば、この水準で十分
と言えます。

 

購入時手数料はなく、信託報酬も格安で、このパフォーマンス
であれば、十分でしょう。

平均利回り(上位●%) 2020年7月
1年 32%
3年
5年
10年

※2020年7月時点

 

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

 

類似ファンドとのパフォーマンスの差は?

インデックスファンドに投資をするのであれば、同じベンチマークを
採用している類似ファンドとのパフォーマンス比較は不可欠です。

 

特に最終的には実質コストが安いインデックスファンドを選択する
べきですが、目論見書などからはその情報がわかりません。

 

ですので、パフォーマンスの差が実質コストの差になるのです。

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)(黄線)と同じS&P500を
採用している主要なファンドとパフォーマンスを比較してみました。

 

パフォーマンスだけを見ると、iFree S&P500インデックス
一番となっています。

 

信託報酬は高いにもかからわらず、なぜ高いパフォーマンスになって
いるのかと言えば、iFreeS&P500インデックスはETFを組み入れて
少し特殊な運用しており、たまたま銘柄を入れ替えるタイミング等が
うまく働いたものと思われます。

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)とSBI・バンガード・S&P500
インデックスとの差は単純に実質コストの差と考えてよいでしょう。


※引用:モーニングスター

 

アクティブファンドとのパフォーマンス比較

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)への投資を検討するのであれば、
同じように米国株に投資ができるアクティブファンドと比較をして
おいても損はありません。

 

今回は、S&P500の中から銘柄を絞り込みアクティブ運用している
アライアンス・バーンスタインの米国成長株投信Bコースと比較を
してみました。

 

終始、米国成長株投信Bコースがパフォーマンスで上回っており、
コロナショック以降はさらに差が開いています。

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)も優秀なファンドですが、
これだけ差がでるのであれば、アクティブファンドへの投資
も検討する価値があるのではないでしょうか。

 


※引用:モーニングスター

 

他の指数に連動するインデックスファンドとのパフォーマンス比較

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)への投資を検討する上で、
他の指数に連動するファンドと比べてパフォーマンスは
どうなのかと気になる人もいると思います。

 

そこで、日経225に連動するeMAXIS Slim国内株式(TOPIX)、新興国の
代表的な指数に連動するeMAXIS Sim 新興国株式インデックス
全世界の代表的な指数に連動するeMAXIS Slim 全世界株式
(オールカントリー)

 

最後に先進国株式の代表的な指数に連動するeMAXIS Slim 先進国株式
インデックス
を比較しました。

 

この中では、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)が一番優れている
ことがわかります。


※引用:モーニングスター

 

個人的な意見としては、米国株式一択でも良いと思いますが、あとは
自分が長期で平常心で運用するには、どのファンドを保有していれば、
安心して投資ができるかと言う軸でファンドを選択すると良いと
思います。

 

最大下落率は?

投資を始めようとしている、もしくは始めたばかりの人が気になるのが、
最大どの程度、資産が下落する可能性があるのかという点かと思います。

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の最大下落率は2020年1~3月で▲19.17%
となっています。

 

このファンドには投資をし始めたばかりの人が多いと思いますので、
いきなり大きな下落を経験して同様している方もいるかもしれませんが、
積立などをしている場合は、一度下落したほうが大きなリターンが
期待できますので、気にせず保有を続けましょう。

 

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲12.18%
3カ月 ▲19.17%
6カ月 ▲9.90%
12カ月 ▲7.12%

※2020年7月時点

 

積立NISAとiDeCoの対応状況は?

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の積立NISAとiDeCoの対応状況を
確認しておきましょう。

 

どちらも対応していますので、もしeMAXIS Slim米国株式(S&P500)
へ投資をするのであれば、積立NISAやiDeCoも有効活用
していきたいですね。

iDeCo
SBI証券(セレクトプラン)、マネックス証券

※2020年7月時点

 

評判はどう?

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の評判を確認するうえで、インターネット
で調べることもできますが、偏った意見も多いので全体像がつかめません。

 

そんなときに役に立つのが毎月の資金流出入額です。資金が流入超過と
なっていれば、投資信託を購入している人が多いということなので、
評判がよくなっているということになります。

 

逆に流出超過となっている場合は、解約している人が多いということ
なので、評判が下がっているということになります。

 

では、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の流出入額を見てみましょう。
毎年流入超過となっていますので、評判は上々ということですね。


※引用:モーニングスター

 

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の評価まとめと今後の見通し

世界三大投資家であるウォーレン・バフェットが彼の妻に「自分が
死んだら、資金90%はS&P500インデックスに投資をせよ」という
言葉を残しているのをご存じでしょうか?

 

バフェットの会社であるバークシャー・ハサウェイは年利20%以上の
高パフォーマンスを出し続けていますが、常にS&P500(配当込)との
投資成果を競い合わせており、いかにバフェットがS&P500を重要視
していたかがわかります。

 

これは裏を返せば、S&P500に組み込まれるような米国の企業は時代を
超えて素晴らしい成果を上げているから、今後もそれを信じて投資を
しましょうということです。

 

前半部分で紹介しましたが、S&P500自体は30年間の平均利回りが
10%を超えていますので、中長期で保有すれば大きな資産形成に
つながるということです。

 

投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2018でもトップ10入りするなど
多くのブロガーからも評価されていますので、あなたがもし海外株式に
投資をすることを検討しているのであれば、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
はおすすめの1本です。

 

 

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点