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【独自評価】つみたて日本株式(日経平均)の評判や口コミは?今後の見通しはどう?

三菱UFJ国際投信が運用しているつみたてNISA向けのファンドには大きく3つの種類があります。

一つは以前からある「eMAXISシリーズ」、もう一つが超低コストでネット証券向けの「eMAXIS Slimシリーズ」。それから金融機関で相談できる「つみたてんとうシリーズ」です。

ベンチマークは同じなので、あとはコストの差になるのですが、今日はこの「つみたてんとうシリーズ」から、日経平均株価に連動する「つみたて日本株式(日経平均)」を徹底分析したいと思います。

こんなことがわかる

  • つみたて日本株式(日経平均)は投資対象として、あり?なし?
  • つみたて日本株式(日経平均)より良いファンドってある?

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、悩みは解消すると思います。

つみたて日本株式(日経平均)の独自評価と分析

投資対象は?

つみたて日本株式(日経平均)の投資対象は、東証プライムに上場している銘柄のうち代表的な225銘柄です。業種別の組入比率を見てみると、IT・機器といった業種の組入比率が高くなっています。

組入銘柄の上位を見てみると、あなたもほとんどの企業の名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。それだけ有名な企業が組入れられていると考えてください。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

続いて、つみたて日本株式(日経平均)の純資産総額はどうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、監査費用や印刷費用、その他諸経費が相対的に比率が高くなるので、実質コストが高くなりがちです。早期償還のリスクもありますね。

また会社としてもファンドの運用に人員を割けなくなるため、パフォーマンスが悪化する原因にもなります。最低でも50億円、余裕を持って100億円はほしいところです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

つみたて日本株式(日経平均)は下図のように2017年の新規設定以来、純資産総額を伸ばしており、現在の純資産総額は約1163億円となっています。

コロナショックで一時期純資産が流出しましたが、それ以外の期間ではかなり安定して純資産が伸びています。規模としては問題ありませんね。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

特に日経平均に連動するファンドは運用会社各社が作っていますので、運用リターンはほとんど変わりません。そうすると、ファンドのパフォーマンスは実質コストの部分で良し悪しを決めることになるわけです。

つみたて日本株式(日経平均)の実質コストは約0.202%となっており、アクティブファンドなどと比べれば、十分に低いのですが、他のインデックスファンドと比べると割高です。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 0
信託報酬 0.198%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 0.202%(概算値)

※引用:最新運用報告書

類似ファンドとの信託報酬比較

参考までに類似ファンドの信託報酬を比較をしてみましょう。

日経平均をベンチマークとして採用しているファンドは信託報酬自体がかなり低いのですが、それでも差があることはわかります。

そこまで大きな差はないので、どのファンドを購入したとしても大差はないのですが、せっかく購入するのであれば、手数料は安いに越したことはありませんね。

ファンド 信託報酬
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) 0.143%
Smart-i 日経225インデックス 0.187%
たわらノーロード日経225 0.143%

※2024年9月時点

「ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?」と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

基準価額をどう見る?

つみたて日本株式(日経平均)の基準価額は、2022年はほぼ横ばいですが、2023年、2024年と日経平均が40,000円を突破した流れに合わせて、大きく上昇しています。


※引用:ウエルスアドバイザー

利回りはどう?

つづいて、つみたて日本株式(日経平均)の運用実績を見てみましょう。

平均利回り
1年 20.41%
3年 13.24%
5年 15.27%
10年 -

※2024年9月時点

直近1年間の平均利回りは20.41%です。5年平均利回りも15%以上ありますので、インデックスファンドとしては十分なパフォーマンスであることがわかります。

ただ、この時点で判断せず、他のファンドとパフォーマンスを比較してから投資判断するようにしてください。

同カテゴリー内での利回りランキングは?

つみたて日本株式(日経平均)は、国内大型グロースカテゴリーに属しています。

投資をするのであれば、同じカテゴリーでも優秀なパフォーマンスのファンドに投資をすべきなので、同カテゴリー内でのパフォーマンスのランキングは事前に調べておいて損はありません。

つみたて日本株式(日経平均)は、どの期間においても、ほぼ上位30%に入っており、インデックスファンドとしてはかなり優秀です。

上位●%
1年 25%
3年 19%
5年 30%
10年 -

※2024年9月時点

年別の利回りは?

つづいて、つみたて日本株式(日経平均)の年別のパフォーマンスを見ていきます。

年別の運用利回りを見ることで、平均利回りを見るだけではわからない基準価額の変動の大きさを知ることができます。

2018年、2022年はマイナスとなっていますが、それ以外の年でしっかりプラスのリターンを残すことに成功しています。

年間利回り
2024年 +23.33%(1-6月)
2023年 +30.70%
2022年 ▲7.57%
2021年 +6.33%
2020年 +18.06%
2019年 +20.53%
2018年 ▲10.45%
2017年 -

※2024年9月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

類似ファンドとの利回り比較

つみたて日本株式(日経平均)へ投資をするのであれば、他のインデックスファンドとパフォーマンスを比較してからでも遅くはありません。実質コストを込みで考えると、信託報酬が安くても、パフォーマンスが優れないといったことが時々起こります。

今回は、三菱UFJ投信が運用しているeMAXIS Slim 国内株式(日経平均)と比較をしてみました。


※引用:ウエルスアドバイザー

わずかではありますが、信託報酬の差だけeMAXIS Slim国内株式(日経平均)が優れていることがわかります。

この程度の差であれば、正直なところどちらに投資をしてもよいのですが、どちらにも投資ができるのであれば、eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)へ投資するべきですね。

つみたて日本株式 slim 国内株式
1年 20.41% 20.48%
3年 13.24% 13.29%
5年 15.27% 15.32%
10年 - -

※2024年9月時点

アクティブファンドとの利回り比較

つみたて日本株式(日経平均)のようなインデックスファンドに投資をするのであれば、コストは高くなるものの高い利回りが期待できるアクティブファンドと利回りを比較してから投資をしても遅くはありません。

今回は、国内のアクティブファンドで有名なスパークスの新・国際優良日本株ファンド『厳選投資』と比較をしました。


※引用:ウエルスアドバイザー

直近3年間では、つみたて日本株式(日経平均)のほうがパフォーマンスで上回っていることが分かります。

より長期のパフォーマンスはどうでしょうか?

つみたて日本株式 厳選投資
1年 20.41% 32.12%
3年 13.24% 11.43%
5年 15.27% 15.94%
10年 - 14.39%

※2024年9月時点

5年平均利回りで見ると、厳選投資の方が上回っていますね。インデックスファンドに投資をするのが優先度が高いですが、余剰資金のある方は、インデックスファンドを上回るパフォーマンスが期待できるアクティブファンドに投資をするのも悪くありません。

最大下落率は?

投資信託は最低でも5~10年は投資をする気でなければ、投資をする意味がありませんが、その最大の障壁となりえるのが、資産の減少です。

特に20%や30%の下落相場を始めて経験すると、資産の減少額に耐えきれなくなり、本来手放すべきタイミングではないときに慌てて売却してしまいがちです。

そのため、事前にどの程度下落する可能性があるのかを知っておくことで、急落相場に遭遇しても、精神的に余裕を持って投資を続けられます。

つみたて日本株式(日経平均)の最大下落率を見てみましょう。

期間 下落率
1カ月 ▲10.30%
3カ月 ▲19.21%
6カ月 ▲12.00%
12カ月 ▲10.45%

※2024年9月時点

つみたて日本株式(日経平均)は2020年1月~2020年3月までの間に最大で▲19.21%下落しています。やはりコロナショックの影響は大きかったようです。

下落が続いているとすぐに手放したくなる衝動に駆られる人もいるかもしれませんが、マイナスの時に感情的になり手放すのは最も悪手です。一度保有を決めたのであれば、もう少し中長期視点で考え、保有を続けましょう。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

評判はどう?

続いて、つみたて日本株式(日経平均)の評判を見ていきましょう。ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは多くの投資家がファンドを購入しているということなので、評判がいいということになります。

2017年の新規設定以来、毎月資金流入しており、2018年のつみたてNISA開始と同時に純資産総額を大きく伸ばしています。

つみたて投資をしている人たちなので、コロナショックでもあまり動じずにたんたんとつみたてを続けている人が多いということがわかります。同カテゴリーでほぼ最安値の低コスト戦略が見事に人気に火をつけていますね。


※引用:ウエルスアドバイザー

NISAとiDeCoの対応状況は?

つみたて日本株式(日経平均)のNISAとiDeCoの対応状況を確認しておきましょう。NISA、iDeCoともに取り扱いがあるので、投資をする場合は、積極的に活用していきましょう。

つみたてNISA iDeCo
auカブコム証券

※2024年9月時点

つみたて日本株式(日経平均)の個人的評価と今後の見通し

いかがでしょうか?

インデックスファンドに投資をする投資家は、長期保有で手堅く資産が増えることを望んでいる人が多いと思います。そのため、低コストであることも重要ですが、ベンチマークがしっかり右肩上がりに成長していることが何より重要になります。

日経平均はリーマンショック以降、着実に右肩上がりに成長していますので、悪くはない指数ではあるものの、どうしても米国株や先進国株式と比べるとパフォーマンスで劣ります。

下手なアクティブファンドに投資するよりは、つみたて日本株式に投資をするほうが健全ですが、つみたて日本株式をコアに置くのはあまりおすすめできません。

あくまでポートフォリオの一部として、日本株式を入れておきたいという人が投資をするのがよいと思います。

また実質コストベースでみるとやはりeMAXIS Slimシリーズのほうが優れています。ネット証券をどうしても使いたくないという人以外はeMAXIS Slimシリーズを購入することをおすすめします。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。

>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点

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  • この記事を書いた人

ネコみたいに気楽に生きたい投資マニア いのねこ

【理論より実践】で役立つ投資情報を配信中。投資歴20年超。元大手証券マン。投資経験は100案件超。 【保有資格】1級ファイナンシャルプランニング/プライマリープライベートバンカー/MBA/証券外務員一種/宅地建物取引士/AFP/相続診断士/競売不動産取扱主任者/

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