2016年にモーニングスターのファンド・オブ・ザ・イヤーで
国際株式型部門 最優秀賞をとった日興レジェンド・イーグル・
ファンド(毎月決算)。

 

株式型ファンドでありながら、とにかく損をしないことを
投資哲学としており、あのリーマンショックで多くの株式
型ファンドが40%を超える損失を出していたなかで、損失を
20%程度に抑えました。

 

一貫した投資哲学を実践している日興レジェンド・イーグル・
ファンド(毎月決算)は果たして、投資に値するファンド
なのか、徹底分析していきたいと思います。

 

 

日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算)の基本情報

投資対象は?

日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算)の投資
対象は、世界の株式です。

 

PBRやフリーキャッシュフロー等の財務内容から十分に
割安だと判断できる銘柄に投資をしていきます。

 

組入銘柄は現在137銘柄となっており、資産配分比率は下図
のようになっています。

 

特徴としては、安全資産である現金・金関連で25%近くの
比率となっている点ですね。

 

ただ、個人的に金ETFを組み込んでいるファンドで運用が
うまくいっている先をあまり知りません。

 


※マンスリーレポート

 

運用体制は?

実際の運用は200年を超える歴史と経験を有するファースト
イーグル社が行います。ファーストイーグル社の独自の投資
スタイルとして、

 

①いつの時代にも必要とされる企業を厳選

 

ファーストイーグル社は、いつの時代にも必要とされ、圧倒的な
市場シェアを有し、安定的に成長し続けると考えられる企業を
選定します。

②投資機会を逃さないための現金を保有

 

さきほど現金を2割近く保有しているという話をしましたが、
現金は突然の投資機会を逃さないようにするために保有して
います。

 

③不測の事態に備えた守りの金

 

リスクコントロールを主目的として株式と動きが異なる金を
保有しています。

 

純資産総額は?

続いて、日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算)の
純資産総額はどうなっているか見てみましょう。

 

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた
資金の総額だと思ってください。

 

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄
を入れ替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少
していると、ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬ
マイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

 

日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算)は、約800億円
あり、直近では純資産を大きく減らしていますが、未だに人気
のファンドとなっています。

 

損をしない運用というのが人気を集めている秘訣のようですね。

 


※引用:マンスリーレポート

 

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬
以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用など
が含まれています。

 

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より
高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに
投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

 

日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算)の実質
コストは2.032%となっています。

 

ファンド・オブ・ファンズで外国籍ファンドに投資をして
いることがコスト上昇の大きな要因です。

 

購入時手数料と合わせると6%近い手数料が取られますので、
慎重に投資をしなければ、ほぼ間違いなく初年度は利益が
出ません。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.85%(税込)※上限
信託報酬 2.032%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 2.032%(概算値)

※引用:最新運用報告書

 

実質コスト以外にも、多くの投資家が気づいていない
投信運用での成果を出すのに妨げとなる間違った考え方
をまとめました。参考にしてください。

無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

 

日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算)の評価分析

基準価額の推移は?

日興レジェンド・イーグルファンドの基準価額を見てみましょう。

 

分配金を受け取らずに再投資して運用した場合の基準価額(青線)を
見ると、コロナショックの影響で、一時20%以上下落しています。

 

とにかく損を出さない運用を目指している割には、しっかりと
マイナスが出てしまっており、損をしない運用を期待していた
投資家からすると、とにかく期待はずれだったと思います。

 


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算)の利回りを
見てみましょう。

 

直近1年間の利回りは▲14.16%となっており、3年平均
5年平均利回りでもマイナスとなっています。

 

さすがにこの結果を見てしまうと、高いコストを支払って
まで投資をしようという気が失せます。

 

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲14.16% 89%
3年 ▲4.10% 92%
5年 ▲2.14% 90%
10年

※2020年4月時点

 

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している海外株式ファンドランキング

 

標準偏差は?

標準偏差は基準価額の変動幅の大きさを把握するのに
役立ちます。

 

日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算)の標準
偏差は17程度までしか上昇していないので、思ったよりは
下落幅が小さかったことがわかります。

 

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じ
でしょうか?

 

まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいて
くださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 17.75 87%
3年 13.22 91%
5年 13.54 95%
10年

※2020年4月時点

 

年別運用パフォーマンスは?

日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算)の年別の
運用パフォーマンスも見てみましょう。

 

損失を最小限に抑えた運用を最重要としていますが、2018年
2020年は2桁のマイナスとなってしまっており、この損失を
取り戻すのにまた時間がかかりそうです。

 

資産を守りながら増やすスタイルが実際にはあまり功を
奏していない状況ですね。

年間利回り
2020年 ▲19.78%(1-3月)
2019年 +17.69%
2018年 ▲12.20%
2017年 +7.20%
2016年 +4.38%
2015年 ▲2.03%
2014年 +17.65%

※2020年4月時点

 

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

 

分配金の推移は?

日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算)の分配金は
2014年以前から毎月100円の分配をしていましたが、2018年
には50円に減配となってしまいました。

 

そして、2019年にはなんと毎月10円にまで減配となっています。

 

その後、2019年12月からまた分配金を50円に戻しており、
正直何をしたいのかがさっぱりわかりません。

 

50円にしたことで、基準価額に対する分配金利回りは、
大幅に上昇しており、繰越対象額の減少度合いが一層
加速するでしょう。

 

そして、分配金のほとんどが当期収益以外から支払われて
いることもあり、50円になったと思い、飛びついたたら、
すぐに10円にまた戻るということが起こりえます。

 

ファンドでちゃんと収益をあげて分配しているなら、まだ
理解できますが、収益もまともにあがっていないにもかか
わらず、分配金を大きく増配するというのは、何かしら
裏の狙いがあることは間違いないですね。

 

また、このブログでは何度も言っていますが、特別な事情が
ない限りは毎月分配型のファンドに投資すべきではありません。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金 当期収益以外 繰越対象額
100期 10円 10円 387円
101期 10円 10円 377円
102期 10円 10円 367円
103期 10円 10円 357円
104期 10円 410円
105期 50円 50円 310円

評判はどう?

日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算)の評判は
ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を
知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

 

資金が流入しているということは、それだけ日興レジェンド・
イーグル・ファンド(毎月決算)を購入している人が多いと
いうことなので、評判が良くなっているということです。

 

日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算)は、2017年以降、
毎月資金が流入超過となっていましたが、2018年後半からは資金が
流出し続けています。

 

2019年には分配金を10円に切り下げたこともあり、資金の流出額が
かなり大きくなりました。12月末には50円に大きく切り上げたことで
資金流入するかと思いましたが、さらに流出が続いています。

 

完全に人気は下火になっていると言えますね。

 


※引用:モーニングスター

 

日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月決算)の今後の見通しの評価まとめ

いかがでしょうか?

 

正直なところ、日興レジェンド・イーグル・ファンド(毎月
決算)の投資スタンスは、私が好む手法です。

 

リスクを下げるために、債券やREITをとりあえず入れる
ようなバランスファンドよりも、リスクを下げるために
キャッシュや金といった安全資産の比率を高めるほうが
運用がうまくいくと思っています。

 

ですので、当ブログでは、自分がこれだ!と思えるファンドを
見つけたら、そのファンドへの投資金額と自分の現金の割合を
調整することでリスク管理をすることをお勧めしています。

 

今回のコロナショックでは、日興レジェンド・イーグル・
ファンドのパフォーマンスにかなり期待をしていました。

 

しかし、20%近く下落しており、損を出さない運用戦略が
功を奏したとはまったく思えません。

 

ファースト イーグル社が運用するサブファンドは長いトラック
レコードがあり、安定した収益をあげていますので、期待したい
ところではありますが、

 

高いコストを支払ってまで、まだレジェンドイーグルに
投資をするべきかは要検討だと思います。

 

 

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点