高齢化社会が進行する中で、常に注目を集めているテーマが医療関連セクターです。

特にコロナ以降は好調なファンドが多く、今日はJPM グローバル医療関連株式ファンドについて徹底分析していきたいと思います。

「JPM グローバル医療関連株式ファンドって投資対象としてどうなの?」

「JPM グローバル医療関連株式ファンドって持ってて大丈夫なの?」

「JPM グローバル医療関連株式ファンドより良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、悩みは解消すると思います。


JPM グローバル医療関連株式ファンドの基本情報

投資対象は?

JPM グローバル医療関連株式ファンドの投資対象は、世界の医療関連企業の株式です。医薬品、バイオテクノロジー、ヘルスケアサービス、医療技術(医療機器・器具等)およびサイフサイエンスにかかる業務を行う企業を対象としています。

もう少し具体的に組入銘柄を見ていきましょう。

まず国別の比率で見ると、米国が約8割となっており、米国株式ファンドと言ってもよいくらいの比率となっています。


※引用:マンスリーレポート

カテゴリー別の比率で見てみると、医薬品が約3割で最も高く、バイオテクノロジー、医療機器・器具、医療・健康サービスがそれぞれ2割ずつになっています。


※引用:マンスリーレポート

現在の組入れ銘柄は82銘柄となっており、上位10銘柄を見てみると医薬品メーカーが多いことが分かります。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

続いて、JPM グローバル医療関連株式ファンドの純資産総額はどうなっているか見ていきます。純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで売買できなかったり、コストが嵩みますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

JPM グローバル医療関連株式ファンドの純資産総額は、現在762億円程度となっています。パフォーマンスは好調なのですが、純資産の伸びはいまいちですね。ただ、規模としては十分な大きさです。

※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

JPM グローバル医療関連株式ファンドの実質コストは2.54%とかなり割高となっています。何より購入時手数料も高いので、相当よいファンドでないと投資する気にはなれないコスト設定となっています。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.85%(税込)
信託報酬 1.85%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 2.54%(概算値)

※ 引用:最新運用報告書

「ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?」と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

JPM グローバル医療関連株式ファンドの評価分析

基準価額をどう見る?

JPM グローバル医療関連株式ファンドの基準価額(青線)は、2020年には10000円を割り込むシーンもありましたが、コロナショック後は安定的に上昇を続けています。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

つづいて、JPM グローバル医療関連株式ファンドの運用実績を見ていきます。直近1年間の利回りは16.09%となっており、3年平均、5年平均利回りともに10%を超えています。

なかなか高いパフォーマンスに感じますが、この段階で、投資判断してはいけません。他の類似ファンドと利回りを比較してから投資をするのがおすすめです。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り
1年 +16.09%
3年 +21.51%
5年 +13.32%
10年

※2022年10月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している海外株式ファンドランキング

同カテゴリー内での利回りランキングは?

JPM グローバル医療関連株式ファンドは、日本を含むグローバル株式カテゴリーに属しています。

投資をするのであれば、同じカテゴリーでも優秀なパフォーマンスのファンドに投資をすべきなので、同カテゴリー内でのパフォーマンスのランキングは事前に調べておいて損はありません。

JPM グローバル医療関連株式ファンドは、どの期間においては上位10%にランクインしており、かなり優秀です。医療関連のファンドでここまでパフォーマンスが良いファンドはなかなかお目にかかりません。

上位●%
1年 10%
3年 6%
5年 4%
10年

※2022年10月時点

年別のパフォーマンスは?

JPM グローバル医療関連株式ファンドの年別の運用パフォーマンスを見ていきます。2018年は多くの株式ファンドが2桁マイナスになっているので、1桁前半で抑えた運用ができているのは素晴らしいです。

ただ、2016年は他の株式ファンドがプラスの運用ができていた中で、2桁のマイナスは痛いですが、その分2022年は多くのファンドがマイナスになっている中で、プラスの運用ができています。

やはり医療・医薬品という特殊な分野であるため、株式の中でも他の銘柄との相関が低いということでしょう。

年間利回り
2022年 +8.64%(1-9月)
2021年 +21.33%
2020年 +16.39%
2019年 +24.65%
2018年 ▲2.79%
2017年 +15.17%
2016年 ▲18.50%
2015年 +3.10%
2014年 +40.44%

※2022年10月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

インデックスファンドとのパフォーマンス比較

アクティブファンドへの投資を検討するのであれば、インデックスファンドとのパフォーマンス比較は必須です。

JPM グローバル医療関連株式ファンドは米国株の比率が約8割ですので、組入比率が比較的似ているeMAXIS Slim 先進国株式インデックスとパフォーマンスを比較してみました。


※引用:モーニングスター

競ってはいますが、大半の期間で、JPM グローバル医療関連株式ファンドがパフォーマンスで上回っています。5年平均で見ても、JPM グローバル医療関連株式ファンドのほうがアウトパフォームしていますので、こういったファンドであれば高いコストを支払っても投資をする価値があると言えます。

JPMグロ医療 slim 先進国
1年 +16.09% +5.43%
3年 +21.51% +16.65%
5年 +13.32% +11.72%
10年

※2022年10月時点

アクティブファンドとのパフォーマンス比較

アクティブファンドに投資をするのであれば、他のアクティブファンドをパフォーマンスを比較してから投資をしても、遅くはありません。

そこで、今回は先進国株式を投資対象にアクティブ運用している大和住銀DC海外株式アクティブファンドを比較をしました。


※引用:モーニングスター

2022年までは大和住銀DC海外株式アクティブファンドに大きく劣後していましたが、2022年以降はJPM グローバル医療関連株式ファンドは逆転しました。

5年平均利回りでも、JPM グローバル医療関連株式ファンドのほうがわずかに勝っています。

JPMグロ医療 大和住銀DC
1年 +16.09% ▲14.29%
3年 +21.51% +17.00%
5年 +13.32% +12.98%
10年 +17.63%

※2022年10月時点

大和住銀DC海外株式アクティブファンドは10年平均利回りをみても、かなり優秀なファンドなのですが、それに引けをとらないJPM グローバル医療関連株式ファンドもポートフォリオに組み入れる価値があると言えますね。

最大下落率は?

投資するのであれば、ファンドがどの程度下落する可能性があるのかは知っておきたいところです。事前に最大下落幅を知っておくことで、心の準備ができます。

もちろん標準偏差から変動幅を予測することはできますが、やはり過去にどの程度下落したことがあるのかを調べるのがいいですね。

それでは最大下落率を調べてみましょう。

期間 下落率
1カ月 ▲13.99%
3カ月 ▲18.74%
6カ月 ▲24.64%
12カ月 ▲31.30%

※2022年10月時点

JPM グローバル医療関連株式ファンドは2015年7月~2016年6月までの間に最大▲31.30%下落しています。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

評判はどう?

JPM グローバル医療関連株式ファンドの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

資金が流出しているということは、それだけJPM グローバル医療関連株式ファンドを解約している人が多いということなので、評判が悪くなっているということです。

JPM グローバル医療関連株式ファンドは、2016年以降、資金流出が続いており、評判は決してよくありませんでした。

しかし、コロナショック以降、資金が流入超過に転じており、医療関連銘柄に注目があつまったことで、このファンドの評判もよくなってきていることがわかります。


※引用:モーニングスター

JPM グローバル医療関連株式ファンドの今後の見通しと評価まとめ

いかがでしょうか?

人口の高齢化と新興国における医療支出の急増はJPMグローバル医療関連株式ファンドには大きな追い風です。医療関連セクターは未だに満たされない医療ニーズに対して、革新的な治療法を提供する企業に注目して投資をしており、中長期的には成長が期待できると思います。

医薬品関連銘柄は当初想定していた新薬や新機器の臨床試験結果がふるわないと、株価に大きな影響が出ますので、今まではあまり投資対象として考えたことはありませんでした。

ただ、2016年や2022年の結果を見ると、多くのファンドで組み入れられている銘柄とは異なる値動きをする銘柄が多いため、分散効果が期待できることが見えてきました。

インデックスファンドよりもパフォーマンスが優れていますし、今後の市場を考えても成長マーケットであることは間違いないので、ポートフォリオに組み入れることを検討してもいいと思いますね。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。

>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点