8つの資産のインデックスファンドに分散投資をしていく
スマート・クオリティ・オープン(安定型)『スマラップ』。

近年では、8つの資産に分散投資できるインデックスファンド
が複数出てきているので、シェアを奪われつつあるかと思いきや、
未だ一定の人気があるようです。

スマラップは資産の構成比別に安定型、安定成長型、成長型の
3種類があります。

今日は、その中でも一番人気のが高いスマラップ(安定型)について
徹底分析していきます。

安定成長型、成長型を検討している方も参考になると思いますので、
ぜひ読んでみてください。

「スマラップ(安定型)って投資対象としてどうなの?」

「スマラップ(安定型)って持ってて大丈夫なの?」

「スマラップ(安定型)より良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、
悩みは解消すると思います。


スマート・クオリティ・オープン(安定型)『スマラップ』の基本情報

投資対象は?

スマラップ(安定型)の投資対象は、「国内株式」「国内債券」
「国内リート」「先進国株式」「先進国債券」「先進国リート」
「新興国株式」「新興国債券」の8資産で、インデックスファンドに
投資していきます。

安定型の場合は年間目標リスクが5.0%以内に収まるように投資を
していきます。

スマラップ(安定型)の各資産の組入比率は以下のように
なっており、国内債券比率が60%とかなり高くなっています。

この時点で気づく人は気づきますが、アクティブファンドで
国内債券を組み込んでいる場合、ほぼ間違いなく手数料負け
しますので、あなたが投資した資産のうち60%については、
ほぼ負けが確定してしまいます。

私からみると、この時点で投資対象外ですね。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

続いて、スマラップ(安定型)の純資産総額はどうなっている
か見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた
資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄
を入れ替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少
していると、ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬ
マイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

スマラップ(安定型)は、現在840億円程度となっており、依然
人気の高いファンドとなっています。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬
以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用など
が含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より
高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに
投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

スマラップ(安定型)の実質コストは1.69%となっており、
カテゴリー内でも割高です。

大半を国内債券ファンドに投資をしておきながら、この
コストの高さでは運用会社だけが利益を受け取り、投資家
は損をするしかないような構造です。

かなりひどい状況と言えますね。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.3%(税込)※上限
信託報酬 1.68%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.69%(概算値)

※引用:最新運用報告書

ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?
と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

スマート・クオリティ・オープン(安定型)『スマラップ』の評価分析

基準価額をどう見る?

スマラップ(安定型)の基準価額は、コロナショックで
大きく下落しましたが、3年間でほぼ同じ水準を維持
しています。

バランスファンドですので、下落幅は比較的抑えられて
いますが、それでも10%の下落はこのファンドに投資を
している投資家からすると大きかったのではないでしょうか。

何より、暴落したタイミングで株式の比率を下げて、国内
債券比率を高めてしまったため、せっかく反発してきた
戻し分を取り逃しています。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

スマラップ(安定型)の利回りを見てみましょう。

直近1年間の利回りは7.55%です。3年平均、5年平均
利回りは1%台のプラスとなっており、

運用会社や販売会社に支払う信託報酬の金額のほうが
高くなってしまっています。

このパフォーマンスで1.6%台の手数料は高すぎます。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り
1年 +7.55%
3年 +1.43%
5年 +1.26%
10年

※2021年4月時点

同カテゴリー内での利回りランキングは?

スマラップ(安定型)はバランス 安定成長カテゴリーに
属しています。

投資をするのであれば、同じカテゴリーでも優秀なパフォーマンス
のファンドに投資をすべきなので、同カテゴリー内でもパフォー
マンスのランキングは事前に調べておいて損はありません。

バランスファンドの場合、利回りが高ければよいというわけでも
ないので、ランキングが低いからすべて悪いとはいえませんが、

スマラップ(安定型)はどの期間においても、下位10%に入って
しまっています。

手数料の取りすぎもこの順位の1つの要因と言えるでしょう。

1年 95%
3年 92%
5年 96%
10年

※2021年4月時点

年別の運用利回りは?

スマラップ(安定型)の年別の運用パフォーマンスを見て
みましょう。

2018年、2020年はマイナスとなっていますが、それ以外の
年では何とかプラスのリターンを残しています。

国内債券の比率が高いことからもリスクはかなり抑えて
運用をしている割には2018年、2020年のマイナスは大きい
ですね。

年間利回り
2021年 +2.76%(1-3月)
2020年 ▲2.94%
2019年 +6.90%
2018年 ▲4.35%
2017年 +3.96%
2016年 +0.88%
2015年 +0.21%

※2021年4月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>まさか考えたことがない?運用が成功するか失敗するかすべてのカギを握る投信運用の出口戦略

類似ファンドとの利回り比較

スマラップ(安定型)への投資を検討するのであれば、それ以外の
アクティブファンドで優秀な成果を残しているファンドと
パフォーマンスを比較してから判断しても遅くはありません。

今回は、とにかく安定運用で定評のある投資のソムリエと
パフォーマンスを比較しました。

また参考までにスマラップ(成長型)、スマラップ(安定成長型)とも
パフォーマンスを比較してみました。


※引用:モーニングスター

まず、スマラップ(安定型)と投資のソムリエでは、詳しく
見るまでもなく投資のソムリエが大きくアウトパフォーム
しています。

取っているリスクはスマラップ(安定型)と大きく変わらない
はずなので、ここまで運用に差がつくとは驚きました。

また、スマラップ成長型、スマラップ安定成長型と比較を
しても、コロナショックでの下落幅は圧倒的に抑えられて
います。

スマラップ(安定型)の場合、投資先がインデックスファンド
なので、大きな下落相場では、インデックスファンドに追随
してしまいますが、

下落相場こそ、アクティブファンドの強みが生きる場面です
ので、もう少し下落幅を抑えられると理想ですね。

分配金の推移は?

スマラップ(安定型)は年4回の分配を行います。

直近では、2017年、2019年、2020年に分配金が出ています。

2021年もこのままの流れであれば、いくらかは受け取れると
思います。

このブログでは何度も言っていますが、分配金は受け取らずに
再投資したほうが投資効率は確実に高くなります。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金
2021年 0円(残3回)
2020年 199円
2019年 173円
2018年 0円
2017年 293円
2016年 0円

評判はどう?

スマラップ(安定型)の評判はネットでの書き込みなどで
調べる方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つ
のが、月次の資金流出入額です。

資金が流出しているということは、それだけスマラップ(安定型)を
解約している人が多いということなので、評判が悪くなっていると
いうことです。

スマラップ(安定型)は、2017年~2018年にかけて資金流入が
超過しましたが、それ以降は流出が続いています。

評判は決して良くないということがわかりますね。


※引用:モーニングスター

スマート・クオリティ・オープン(安定型)『スマラップ』の今後の見通しと評価まとめ

いかがでしょうか?

冒頭でも述べましたが、国内債券というのは期待利回りは
1%以下程度です。

そうすると実質コストが1.6%程度ありますので、毎年0.6%
程度はマイナスになることが確定しています。

今までは1~2%で運用できていたので、気にしなかった人も
多いかもしれませんが、この国内債券の分だけリターンが
減少していることに気づかなくてはなりません。
(販売会社と運用会社だけが儲かっている)

直近では、金利の上昇により、国内債券の価格が下落しており、
国内債券部分は手数料のマイナスに加えて、運用のマイナスも
加わり、マイナスを拡大しています。

そのため、スマラップ(安定型)のようなファンドに高いコストを
支払ってまで投資をする理由は正直なところありません。

もともとバランスファンドに投資をすること自体、私は
あまりおすすめしませんが、少なくとも、投資のソムリエの
ように大きな下落相場でうまく切り抜けてくれるような
ファンドを選定しておきたいものです。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点