NYダウを中心にアクティブ運用をしていく
次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』。
手法はオーソドックスでありながら、米国株が好調なので、
高いパフォーマンスが期待できます。
「メジャー・リーダーって投資対象としてどうなの?」
「メジャー・リーダーって持ってて大丈夫なの?」
「メジャー・リーダーより良いファンドってある?」
といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、
悩みは解消すると思います。
今日は、次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』の評判や
今後の見通しについて徹底的に分析していきます。
次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』の基本情報
投資対象は?
まず投資対象は、ダウ・ジョーンズ工業株価平均(NY・ダウ)に
おける構成銘柄を参考に、米国の株式約30種に投資を行います。
ダウ・ジョーンズ工業株価平均とは、ダウ・ジョーンズが米国を
代表する30銘柄を選定し、指数化したものです。
実際に組入れられている銘柄数は現在30銘柄となっており、
ほぼNY・ダウの構成銘柄となっています。
※引用:マンスリーレポート
つみたてNISAとiDeCoの対応状況は?
つみたてNISAやiDeCoで積立投資を検討している人も多いと
思います。
そこで、つみたてNISAやiDeCoの対応状況をまとめました。
メジャー・リーダーは残念ながら対応はしていません。
つみたてNISA | iDeCo |
× | × |
※2021年9月時点
純資産総額は?
続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。
ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少していると、
ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性が
ありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。
次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』は2018年以降、
純資産はあまり増減しておらず、現在は460億円ほどの規模になって
います。規模としては、特に心配はありませんね。
※引用:マンスリーレポート
実質コストは?
私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。
そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。
信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方
次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』の実質コストは、
1.72%とかなり高いです。
実質、NYダウをベンチマークとしたインデックスファンドの
ようなものなので、これはボッタクリとしかいえませんね。
購入時手数料 | 3.3%(税込) |
信託報酬 | 1.595%(税込) |
信託財産留保額 | 0 |
実質コスト | 1.72%(概算値) |
※引用:最新運用報告書
と聞かれてあなたは何と答えますか?
もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。
>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り
次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』の評価分析
基準価額をどう見る?
次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』の基準価額は
10,000円近辺を推移しています。
ただ、分配金を受け取らずに再投資して運用した場合の基準価額(青線)
を見ると、3年間で約40%は上昇していますので、この差分を分配金として
払い出しているということです。
※引用:モーニングスター
利回りはどれくらい?
続いて、メジャー・リーダーの利回りを見てみましょう。
直近1年間の利回りは34.86%とかなり高い利回りとなっています。
また、3年、5年平均利回りを見ても、年平均利回りが10%を超えており、
安定的なパフォーマンスを出していることがわかります。
ただ、この数値だけを見て、投資判断するのは時期尚早です。
他の類似ファンドとパフォーマンスを比較してから投資をする
ようにしましょう。
ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。
平均利回り | |
1年 | 34.86% |
3年 | 12.36% |
5年 | 16.73% |
10年 | – |
※2021年9月時点
10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。
10年間圧倒的に高いリターンを出している海外株式ファンドランキング
同カテゴリー内での利回りランキングは?
次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』は、優れた
ファンドが多い国際株式の北米株カテゴリーに属しています。
投資をするのであれば、同カテゴリーでも優秀なパフォーマンス
のファンドに投資をしたいと思うので、同カテゴリー内での
パフォーマンスのランキングを調べました。
次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』は、
どの期間においても平均的な水準におり、悪くはありませんが、
良くもありません。
他にも優れたファンドが多数あるということなので、しっかりと
他のファンドを見てから投資判断をするべきです。
上位●% | |
1年 | 59% |
3年 | 48% |
5年 | 38% |
10年 | – |
※2021年9月時点
年別のパフォーマンスは?
次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』の年別の
パフォーマンスを見てみましょう。
2016年、2018年はマイナスとなっていますが、2017年、
2019年は優れた成果を残しており、決して悪くありません。
年間利回り | |
2021年 | 20.25%(1-6月) |
2020年 | 9.28% |
2019年 | 22.50% |
2018年 | ▲9.63% |
2017年 | 24.67% |
2016年 | ▲0.56% |
※2021年9月時点
考えずに投資をしてしまいがちです。 しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。 ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。 >>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは
インデックスファンドとのパフォーマンス比較
次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』に投資を
検討するのであれば、同じように米国株式に投資をしている
インデックスファンドと運用実績を比較しておいて損はありません。
今回は、次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』と
同じく北米株で構成されているiFree NYダウ・インデックスと
パフォーマンスを比較してみました。
※引用:モーニングスター
直近の直近までは、iFree NYダウ・インデックスのほうが上回って
いましたが、メジャー・リーダーが追い付いてきたような形です。
3年平均利回りはほぼiFree NYダウ・インデックスと同じ水準なので、
この程度であれば、インデックスファンドへの投資でも良い気がして
しまいます。
メジャーリーダー | iFree NYダウ | |
1年 | 34.86% | 30.73% |
3年 | 12.36% | 12.30% |
5年 | 16.73% | – |
10年 | – | – |
※2021年9月時点
類似ファンドとのパフォーマンス比較
アクティブファンドに投資をするのであれば、他のアクティブ
ファンドとパフォーマンスを比較しておいて損はありません。
今回は、北米ファンドで何度も優秀ファンド賞を受賞をしたこと
があるアライアンス・バーンスタインの米国成長株投信Bコース
と比較をしてみました。
※引用:モーニングスター
米国成長株投信はかなり優秀なファンドなので、仕方ない部分も
ありますが、ここまで差が開いていると、あえてメジャーリーダー
を選択する理由がなくなりますね。
投資をするのであれば、米国成長株投信のようなファンドに
投資をしたいものです。
さきほどのグラフは3年間の比較でしたが、5年の比較で見ても、
メジャーリーダーは大きく差を付けられています。
メジャーリーダー | 米国成長株投信 | |
1年 | 6.44% | 35.47% |
3年 | 6.02% | 23.86% |
5年 | 8.45% | 24.89% |
10年 | – | 23.51% |
※2021年9月時点
最大下落率はどれくらい?
投資をするにあたって、気にあるのがどの程度下落するかでしょう。
標準偏差である程度は理解できるものの、やはり実際に下落したかは
気になります。
次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』は2015年7月~
2016年6月までの1年間で▲18.47%下落をしています。
ファンドの運用においては、大きく下落することもありますが、
長期保有をすることでしっかりプラスのリターンが出ていますので、
くれぐれもパニック売りはしないようにしてください。
最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。
期間 | 下落率 |
1カ月 | ▲13.99% |
3カ月 | ▲21.55% |
6カ月 | ▲18.60% |
12カ月 | ▲18.47% |
※2021年9月時点
分配金の推移は?
メジャー・リーダーの分配金は年4回(3、6、9、12月)行われます。
2016年以外は毎年1000円程度の分配がなされており、分配金目当ての
投資家から人気を集めているようです。
2019年は2018年のパフォーマンスが優れなかったこともあり
分配金の支払いは小さかったのですが、2020年、2021年は
大きな分配金が支払われています。
ただ、このブログでは何度も言っていますが、分配金は受け取らずに
再投資したほうが投資効率は確実に高くなります。
計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?
分配金 | |
2021年 | 2,285円 |
2020年 | 1,172円 |
2019年 | 231円 |
2018年 | 839円 |
2017年 | 1,681円 |
2016年 | 0円 |
2015年 | 1,050円 |
※2021年9月
評判はどう?
ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知るうえで
一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。
資金が流入しているということは、それだけこのファンドを購入
している人が多いということなので、評判が良いということです。
次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』は2018年以外、
資金が流出超過となっていたのですが、直近で資金が流入超過に
なりました。
これは、多額の分配金を支払ったことで、分配金利回り高くなり、
分配金狙いの投資家が目を付けたからでしょう。
※引用:モーニングスター
次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』の今後の見通し
このブログでも何度も紹介していますが、NYダウというのは非常に
優れた指標です。この指標をベンチマークとして採用しているのは
悪くないと思います。
しかし、NYダウをベンチマークとするインデックスファンドが現在では、
格安で購入できるようになり、パフォーマンスが圧倒的に優れているなら
まだしも、インデックスファンドとトントンのレベルであれば、あえて
メジャー・リーダーに投資をする理由がありません。
また、S&P500に連動するアクティブファンドと比較をしても、パフォー
マンスでかなり劣るため、あえてメジャー・リーダーに投資をする
価値があるのかと言うと、ないでしょう。
次世代米国代表株ファンド『メジャー・リーダー』への投資を検討
しているのであれば、インデックスファンドに投資をするか、より
パフォーマンスの優れたアクティブファンドに投資をしてください。
当然ながら、弱点もあります。 今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。 その理由をこちらで話をしています。 >>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点