不動産に直接投資をしなくても間接的に不動産オーナーになれるということで
名付けられたMHAM J-REIT インデックスファンド(毎月分配型)『愛称:ビルオーナー』。

私の知る限りJ-REITをアクティブに運用して、インデックスファンドに勝てているファンドは
ごくわずかなので、そういう意味ではインデックスファンドになっているのは好評価です。

ただ、毎月分配型にするのはもったいにないと思ってしまいますが、毎月分配型を
未だに好む投資家もいますので、そこは仕方ないとしておきましょう。

今日は、ビルオーナーについて徹底分析していきます。

MHAM J-REIT インデックスファンド『ビルオーナー』の基本情報

投資対象は?

ビルオーナーは、東証REIT指数に連動するように運用していきます。
東証REIT指数は現在、約60銘柄のREITで構成されており、オフィス系、商業施設系、
住居系、ホテル系など運用資産タイプは色々あります。

普通の投資家がが、このように幅広い不動産を自分で購入して運用するのはまず不可能なので、
魅力を感じる投資家も多いというわけです。

昨年は株式のパフォーマンスが優れる中、REITは全くふるわなかったので、人気に陰りが
見えていましたが、今年に入ってまた調子を取り戻しているので、今後にも期待したいところです。


※引用:マンスリーレポート(2018年9月時点)

純資産総額は?

続いて、ビルオーナーの純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで売買できなかったり、
コストが嵩みますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

ビルオーナーの純資産総額は、現在1400億円程度です。
リーマンショック以降は着実に基準価額を伸ばしており、それに合わせて
純資産総額も増加しています。規模の問題は全くありません。


※引用:マンスリーレポート(2018年9月時点)

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

ビルオーナーの実質コストは0.702%となっており、インデックスファンドにしては、
かなり割高です。何より、近年のインデックスファンドは購入時手数料がゼロである
場合がほとんどなのですが、ビルオーナーは2.16%かかってしまいます。

この高コスト体質である点はかなり評価が下がりますね。

購入時手数料 2.16%(税込)
信託報酬 0.702%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 0.702%(概算値)

※引用:第174期 運用報告書(決算日2018年4月16日)

MHAM J-REIT インデックスファンド『ビルオーナー』の評価分析

基準価額の推移は?

ビルオーナーの基準価額は2016年~2017年にかけて下落がつづいていましたが、
2018年にようやく息を吹き返しました。分配金再投資基準価額(青線)を見てみると、
2016年の水準まで戻していることがわかります。


※引用:モーニングスターHP

利回りはどれくらい?

ビルオーナーの直近1年の利回りは+11.14%となっています。
3年、5年、10年平均利回りで見ても、常に5%以上の利回りを安定的に出しており、
J-REITファンドの底堅さがわかります。

あとは、高コスト体質なので、東証REIT指数をベンチマークとしている近年の
インデックスファンドとパフォーマンスは比較しておきたいですね。


※引用:モーニングスターHP(2018年10月時点)

四半期別のパフォーマンスは?

続いて、ビルオーナーの四半期別のパフォーマンスを見てみましょう。
パフォーマンスが悪かった年の翌年はパフォーマンスがよくなる傾向にあるようです。
今年も調子が良いので、来年はもしかするとまた下落トレンドに入るかもしれません。


※引用:モーニングスターHP

類似ファンドとのパフォーマンスの差

続いて、ビルオーナーと同じく東証REIT指数をベンチマークとする
ニッセイ Jリートインデックスファンドと比較してみましょう。

3年間で約1%の差がついていますね。

これは、実質コストがニッセイ Jリートインデックスファンドのほうが安いことが
大きな要因です。購入時手数料も考えると、さらに差がついてしまいます。
これを見てしまうとあえてビルオーナーに投資をする魅力がなくなりますね。

最大下落率は?

投資を検討するのであれば、基準価額がどの程度下落する可能性があるのは
知っておきたいところです。標準偏差からある程度は予測できますが、
最大下落率を直接確認したほうがイメージがわきますね。

ビルオーナーの最大下落率は、2007年11月~2008年10月までの間に▲52.58%と
なっています。REITは株式と比べてリスクが低いと思っている人もいると思いますが、
こうしてみると、大きく下落するときは株式もリートも関係がありません。


※引用:モーニングスターHP

分配金は?

ビルオーナーは、2014年ごろから毎月50円の分配を続けています。
分配余力は250カ月以上ありますので、分配金が下がる心配はほとんどしなくても
大丈夫です。基準価額に対する分配金の割合を示す分配金利回りは6%台ですので、
かなり健全な水準です。


※引用:モーニングスターHP

評判はどう?

続いて、ビルオーナーの評判を見ていきましょう。
評判を見る上で役に立つのが、月次の資金流入額です。

資金が流出超過となっていれば、購入する人よりも解約する人のほうが多いわけですから、
人気が落ちていることがわかりますね。

ビルオーナーは、ファンドのパフォーマンスにあわせて、資金が出たり入ったりしていましたが、
2018年はパフォーマンスが優れているにもかかわらず、資金が流出し続けています。

これは、近年毎月分配型ファンドが疑問視されていることと、東証REIT指数を
ベンチマークとする超低コストのインデックスファンドが出てきているからだと思います。


※引用:モーニングスターHP

MHAM J-REIT インデックスファンド『ビルオーナー』の今後の見通し

J-REIT自体は、手堅い運用が今後もできると思いますので、投資対象の1つとして
検討するのは悪くないと思います。

ただ、ビルオーナーに関しては、購入時手数料がかかり、実質コストもかなり割高で、
インデックスファンドならニッセイ Jリートインデックスファンドのほうが
間違いなくおすすめです。