野村アセットから、最先端の金融テクノロジーを活用して、
収益を追求しながら、24時間休まず世界中の動きを観測し、
相場の異変を早期に発見し素早く対応することで下落リスク
も抑えるファンドが登場しました。

まさに近年流行りのAIファンドという部類に入るものです。

ダブル・ブレインは正直目論見書を読んでも、どのような
戦略で運用をおこなっているのか非常にわかりにくいので、
今日はダブル・ブレインの投資戦略も含めて徹底分析していきます。

ダブル・ブレインの基本情報

投資対象は?

ダブル・ブレインの主要投資対象は、世界の株式・債券・
デリバティブ・為替予約取引など多岐にわたります。

金融市場は経済環境や市場の特性、投資家の行動などが
複雑に絡み合って形成されているわけですが、その膨大な
情報をAIが分析しファンドの売買を行っています。

現在の資産別のウエイトは以下のようになっており、
債券の比率が一番高くなっていることがわかります。

AIを活用したバランスファンドだと思ってよさそうです


※引用:マンスリーレポート

投資戦略は?

ダブル・ブレインを語る上で必須なのが、投資戦略です。

ダブル・ブレインではリスクコントコール戦略とトレンド戦略
という2つの戦略をうまく組み合わせながら運用をしていきます。

目論見書だけを見ると、どのように運用するイメージなのか
全くわからないと思いますので、具体的に説明しておきます。

一つ目のリスクコントロール戦略というのは、10分毎にAIが
価格動向を分析し、相場異変を察知した場合はリスク資産への
投資割合を大幅に削減し、損失の抑制を図る戦略です。

下図のように資産価格が右肩上がりに上昇しているときに、
大きく下落する予兆を察知し、事前に投資金額を減らす
という戦略です。

確かに、大きく下落する前に投資割合を減らすことができれば、
運用上かなりメリットがありますが、果たしてどの程度AIで
それが可能なのかは疑問が残ります。


※引用:交付目論見書

2つ目の投資戦略がトレンド戦略です。

すべての市場相場の7割程度が上昇トレンドか下降トレンドを
形成していると言われています。

ダブル・ブレインでは上昇トレンドだけでなく下降トレンドが
形成されているタイミングでも利益を追求するような戦略を
取っています。

唯一の弱点は相場が反転するときや相場がもみ合っている
ときには損失が出てしまうということです。


※引用:交付目論見書

ダブル・ブレインでは下図のようにリスクコントロール戦略を
主軸に置きながら、トレンド戦略で収益の追求をしています。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

純資産総額は投資信託を購入する前に必ず確認しておきたい
ポイントです。

純資産総額が少ないと、銘柄の入れ替えに支障をきたすことが
あったり、運用時に必ずかかる印刷費用や監査費用が相対的に
高くなります。

さらに投資信託の規模が小さくなると運用会社自体がその
投資信託に力を注がなくなりパフォーマンスが悪くなること
もあります。

ダブル・ブレインは現在450億円程度まで純資産総額を
伸ばしており、新規設定されて以来、非常に順調に
純資産を伸ばしています。

好調の要因はひとえにパフォーマンスが好調だから
なのですが、近年のAIファンドの中では非常に好調な
滑り出しと言えます。

ファンドの規模としてはまったく問題ないレベルになっていますね。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

投資信託には、購入時の手数料や信託報酬の他にも費用が
かかっていることをご存知ですか?

これを実質コストと言いますが、実質コストには、株式売買手数料
や有価証券取引税、監査費用などが含まれています。

特に純資産総額が小さいときには、信託報酬より実質コストが
かなり割高になっている場合もあるので、注意が必要です。

ダブル・ブレインの実質コストはまだ最新の運用報告書が
出ていないので正確にはわかりませんが、2%は軽く超えて
きますので、かなり割高です。

AIに運用の一部を任せている割に信託報酬が高くなっているのは、
ダブル・ブレインの運用は実際にはマン・グループのAHLが
行っており、AHLに支払う報酬が信託報酬の半分以上を占めて
います。

AHLは1980年代に創設されて以来、一貫してコンピューター運用
の実績をもち、機械学習を活用した運用に定評があるのですが、
それにしても報酬が高すぎますね。

購入時手数料 3.3%(税込)※上限
信託報酬 2.013%(税込)
信託財産留保額 なし
実質コスト 不明

 

ダブル・ブレインの評価分析

基準価額の推移は?

ダブル・ブレインの基準価額は、昨年の11月に新規設定
されて以来、見事なまでに右肩上がりに成長しています。

現状、AIでの運用が非常にうまくいっていますね。


※引用:モーニングスター

年別のパフォーマンスは?

ダブル・ブレインの年別パフォーマンスでは、2019年は
非常に好調ですでに10%超のプラスリターンを出しています。

バランスファンドでこれだけの成績を残すことができていれば、
投資家としては十分満足の結果でしょう。

年間利回り
2019年 13.10%(1-6月)

 

類似ファンドとのパフォーマンス比較

ダブル・ブレインの場合、類似した運用を行っている
バランスファンドがないので、一概に比較をすることは
できませんが、参考までにインデックスファンドで非常に
人気のあるeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)と
パフォーマンスを比較してみました。

黄色がダブル・ブレインですが、見てわかる通り、圧倒的に
ダブル・ブレインのパフォーマンスが優れています。

運用期間が短いので、もう少し検証したいところですが、
現状非常に優れた運用ができていると言えますね。

評判はどう?

それでは、ダブル・ブレインのの評判はどうでしょうか?

ネット等で口コミを調べることもできますが、資金の流出入を
見ることで、評判がわかります。

評判がよければ、資金が流入超過になりますし、評判が悪く
なっていれば、資金が流出超過になります。

以下のグラフを見てみると、新規設定されて以来、毎月資金が
流入しており、かつ直近になるにつれて流入額が増加しています。

これはつまり多くの投資家が注目をし始めているということで
評判が良いということですね。

ダブル・ブレインの個人的評価と今後の見通し

今までも数多くのAIファンドが登場してきましたが、正直
どれもパッとしないパフォーマンスしか残すことができて
いないのが現状です。

しかし、ダブル・ブレインは現状の運用では明らかに損失を
抑えつつ、利益追求ができており、2つの戦略がみごとに
フィットしていると言えます。

まだ運用実績が短い点が気になりますが、バランスファンドに
投資を検討している人であれば、一度投資を検討してみても
よいと思います。