一時期は8000億円を越えるほど大人気だった大和投信の
ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)。

過剰な分配が続いたことで近年はとにかく不人気となっており、
当時の半分以下の水準まで低下しています。

果たして今からでも投資する価値があるのか、今日はダイワ米国
リート・ファンド(毎月分配型)を徹底分析していきます。

「ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)って投資対象としてどうなの?」

「ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)って持ってて大丈夫なの?」

「ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)より良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、
悩みは解消すると思います。


ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)為替ヘッジなしの基本情報

投資対象は?

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)の投資対象は、
米国REITです。

米ドル建資産のポートフォリオの配当利回りが市場平均以上に
なることを目指します。

世界のREITの市場規模は160兆円ほどありますが、その60%超が
米国REITを占めており、この約150銘柄から銘柄を選定していき
ます。

現在は約30銘柄まで絞り込んでいるようです。


※引用:交付目論見書

投資対象をもう少し細かく見てみると、ヘルスケアや産業施設、
データセンターの比率が高くなっています。


※引用:マンスリーレポート

つみたてNISAとiDeCoの対応状況は?

つみたてNISAやiDeCoで積立投資を検討している人も多いと
思います。

そこで、つみたてNISAやiDeCoの対応状況をまとめました。

つみたてNISA iDeCo
× ×

※2021年4月時点

純資産総額は?

投資を検討するうえで、純資産総額は必ず確認するように
してください。

純資産総額は大きいほうが、ファンドマネージャーが資金を運用する際に
効率よくできたり、保管費用や監査費用が相対的に低くなりますので、
コストが低く抑えられます。

また投資信託の規模が小さくなると運用会社自体がその投資信託に
力を注がなくなりパフォーマンスが悪くなることもありますので
注意が必要です。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)は2015年頃まで
8000億円を超える規模になっていましたが、基準価額の下落
とともに、純資産を減らしています。

とは言っても、未だ2000億円の純資産がありますので、
規模としては全く問題ありません。

ようやく毎月分配型ファンドのデメリットに気づいた投資家も
増えてきており、解約が続いているような状況です。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

投資信託には、購入時の手数料や信託報酬の他にも費用がかかって
いることをご存知ですか?

これを実質コストと言いますが、実質コストには、株式売買手数料や
有価証券取引税、監査費用などが含まれています。

特に純資産総額が小さいときには、信託報酬より実質コストがかなり
割高になっている場合もあるので、注意が必要です。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)の実質コストは1.75%と
かなり割高です。

それに加えて高い購入時手数料もかかりますので、購入した初年度から
5%近く資産が目減りしてしまいます。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.3%(税込)※上限
信託報酬 1.672%(税込)
信託財産留保額 なし
実質コスト 1.75%(概算値)

※引用:最新運用報告書

ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?
と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)為替ヘッジなしの評価分析

基準価額をどう見る?

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)の基準価額は直近3年間で
約15%ほど下落しています。

コロナショック前までは、高い分配金を支払いながらも
基準価額はほぼ平行線でしたが、コロナショックで一気に
悪化しました。

分配金を支払わずに運用した場合の基準価額(青線)を見ると、
3年間で40%程度は上昇していますので、運用自体はうまく
いっているようです。

基準価額が2000円台というのは、相当無理な分配を続けない
限りはこの水準まで下落しないので、注意が必要です。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)の直近1年間の
利回りは38.72%です。

5年平均利回りは5%程度ですが、10年平均利回りは10%
ありますので、この利回りであれば、投資家からも文句は
でないでしょう。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り
1年 +38.72%
3年 +12.09%
5年 +5.42%
10年 +10.78%

※2021年4月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している海外REIT ランキング

同カテゴリー内での利回りランキングは?

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)は、国際RIETの
特定地域カテゴリーに属しています。

投資をするのであれば、同じカテゴリーでも優秀なパフォーマンス
のファンドに投資をすべきなので、同カテゴリー内でもパフォー
マンスのランキングは事前に調べておいて損はありません。

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)は、3年平均利回り
以上では、上位30%内にランクインしており、優秀な成果を
残していると言えます。

投資をするのであれば、最低限これくらいのランキングの位置に
いるファンドに投資をしたいものです。

上位●%
1年 43%
3年 6%
5年 32%
10年 11%

※2021年4月時点

年別のパフォーマンスは?

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)の年別のパフォー
マンスも見てみましょう。

2014年に50%近くのとてと高いリターンを獲得したあとは、
なんともパッとしないパフォーマンスが続いています。

それでも時々20%近いプラスを出すことで、トータルで見ると、
10%弱のパフォーマンスを出しています。

2021年 +18.38%(1-3月)
2020年 ▲10.38%
2019年 +24.30%
2018年 ▲5.81%
2017年 +1.73%
2016年 ▲0.96%
2015年 +3.39%
2014年 +49.70%

※2021年4月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

インデックスファンドとのパフォーマンス比較

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)に投資を
する前により低コストで運用できるインデックスファンド
とのパフォーマンスは比較しておいて損はありません。

今回は、S&P米国リート指数に連動するeMAXIS 米国リート
インデックスとパフォーマンスを比較してみました。


※引用:モーニングスター

2019年以降は、ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)
のパフォーマンスが上回り始め、コロナショック以降は
さらにその差を広げています。

米国リートに投資をするのであれば、高いコストを支払って
でもアクティブファンドに投資をする価値があると言えますね。

ダイワ 米国リート eMAXIS 米国リート
1年 +38.72% +36.82%
3年 +12.09% +9.68%
5年 +5.42% +3.59%
10年 +10.78%

※2021年4月時点

類似ファンドとのパフォーマンス比較

続いて、ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)に
投資をするのであれば、同じくアクティブファンドで、米国
リートに投資をしているファンドとパフォーマンスを比較して
おきたいところです。

今回は、ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)と
同じく米国リートに投資をしているアクティブファンドである
フィデリティ・USリート・ファンドBダイワ・US-RIET・
オープン(毎月決算)Bコース
と比較をしました。


※引用:モーニングスター

直近3年間のパフォーマンスではダイワ・US-REIT・オープン
(毎月決算型)Bコースが一番優れていることがわかります。

5年平均、10年平均利回りの長期でみても、この傾向は変わらず、
かなり接戦を繰り広げてはいますが、わずかにダイワ・US-REIT・
オープン(毎月決算型)Bコースに分があるようです。

ただ、この差は誤差の範囲なので、どちらに投資をしても、
そこまでパフォーマンスに大きな差がつくことは今後も
ないでしょう。

ダイワ 米国リート ダイワ US-RIET
1年 +38.72% +38.15%
3年 +12.09% +12.30%
5年 +5.42% +5.50%
10年 +10.78% +10.73%

※2021年4月時点

最大下落率は?

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)に投資をする前に、
最大でどの程度下落する可能性があるのかを知っておくことは非常に
重要です。

どの程度下落する可能性があるかを把握しておけば、大きく下落した
相場でも落ち着いて保有を続けられるからです。

それではここでダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)の
最大下落率を見てみましょう。

最大下落率はリーマンショック時に6カ月間で最大59.81%下落しました。
さすがにここまでの下落はそうそう来ないと思いますが、株式ファンド
と同程度の下落は起こりうると思っておいてください。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲31.54%
3カ月 ▲49.48%
6カ月 ▲59.81%
12カ月 ▲57.72%

※2021年4月時点

分配健全度はどれくらい?

分配金を毎月受け取っていると、受け取っていることに安心
してしまい、自分の投資元本からの配当なのか、ファンドの
収益からの配当なのか調べなくなります。

そこで、分配金がファンドの収益からちゃんと支払われている
のかを調べるときに役立つのが分配健全度です。

分配健全度とは、1年間の分配金の合計額と基準価額の変動幅を
もとに、あなたが受け取った分配金の約何%がファンドの収益
によるものなのかを計算できる指標です。

基準価額の変動幅 1年間の分配合計額 分配健全度
548円 360円 252%

※2020/4/23~2021/4/22

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)の直近1年間の
分配健全度は252%となっています。

分配健全度は100%を切ると、一部ファンドの収益以外から
分配金が支払われていることを意味しますが、0%を下回る
ということは、ファンドの収益からの支払いは一切ない
ということを意味します。

ここまで分配健全度がマイナスになるファンドも珍しいですが、
ファンドの運用がうまくいっていないにもかかわらず、高い
分配金を支払っているようなファンドだとこのような数値に
なりがちですので、注意が必要です。

コロナショック後の1年は非常に好調だったこともあり、
分配金をすべてファンドの収益で賄うことができています。

分配金利回りはどれくらい?

毎月分配型のファンドに投資をしている場合、どれくらいの
分配金が受け取れるのかを知るために分配金利回りを参考
にします。

ただし、投資信託の場合、分配金利回りだけをみていると、
受け取っている分配金がファンドの収益から出ている
ものなのか、投資元本が削られているのか、判断できません。

そのため、ファンドの運用利回りと分配金利回りを比較して、
ファンドの運用利回りのほうが高ければ、あなたが受け取って
いる分配金がファンドの運用の収益から支払われていると
判断することができます。

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)の分配金利回りは
13%とかなり高いので、大きな分配金を受け取ることができます。

ただ、ファンドの運用利回りよりも分配金の利回りのほうが高いで、
あなたが受け取っている分配金の一部はあなたが投資した資金が
戻ってきているだけになっています。

運用利回り 分配金利回り
1年 +38.72% 12.9%
3年 +12.09%
5年 +5.42%
10年 +10.78%

※2021年4月時点

分配金余力はどれくらい?

毎月分配型ファンドに投資をしている場合、もう1つ気になる
のが今後いつごろ、減配されそうかという点です。

そんなときに役立つのが分配金余力という考え方です。

分配金余力というのは、今の分配金の水準をあと何か月
続けられそうかを判断するための指標です。

明確にこの水準になったら減配されるという指標では
ありませんが、12カ月を切ったファンドはたいてい近々、
減配されることが多いです。

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)の分配金
余力は、まだ85カ月以上ありますので、減配の心配は
ないと言えます。

ただし、分配利回りがかなり高くなっており、今後急速に
分配金余力が減少していくと思われるので、油断はできな
い状況です。

分配金 繰越対象額 分配金余力
183期 30円 2,638円 88.9カ月
184期 30円 2,611円 88.0カ月
185期 30円 2,582円 87.0カ月
186期 30円 2,563円 86.4カ月
187期 30円 2,706円 91.2カ月
188期 30円 2,682円 90.4カ月
183期 30円 2,662円 89.7カ月
189期 30円 2,632円 88.7カ月
190期 30円 2,607円 87.9カ月
191期 30円 2,585円 87.1カ月
192期 30円 2,558円 86.2カ月
193期 30円 2,533円 85.4カ月

※引用:最新運用報告書

評判はどう?

それでは、ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)の
評判はどうでしょうか?

ネット等で口コミを調べることもできますが、資金の流出入を見る
ことで、評判がわかります。

評判がよければ、資金が流入超過になりますし、評判が悪くなって
いれば、資金が流出超過になります。

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)は2016年まで大きく
資金が流入していましたが、減配されると同時に資金の流出が
止まらなくなっています。

2017年以降は毎月資金が流出しており、評判は下がる一方です。

パフォーマンスもそこまで優れず、無理な分配を続けている
ので当然の結果と言えますね。


※引用:モーニングスター

ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)為替ヘッジなし評価まとめと今後の見通し

いかがでしょうか?

コロナショックで大打撃を受けた米国リート市場ですが、
1年かけてようやくコロナショック前の水準にまで基準価額も
戻ってきました。

ただ、米国リート市場は、経済活動が徐々に再開されたことや景気の
持ち直しが想定よりも早まったことを支援材料に上昇したものの、
コロナの感染増加ペースが再加速したことから、不安定な動きが
続いています。

直近数年間は米国リートの調子が良いので、基準価額の下落は、
あまり起きていませんが、分配金利回りは10%を超えており、
明らかにファンドの収益力を上回る水準です。

そのため、今後、米国リート市場が再び下落するようになると、
分配金利回りは急上昇し、基準価額の下落に歯止めがかからなく
なるでしょう。

分配金余力はまだ余裕がありますが、基準価額の下落が止まらなく
なると、減配のリスクがまったくないとも言い切れません。

毎月分配型のファンドでなければ、米国リートを自身のポートフォリオに
組み込んでもよいと思いますが、ダイワ米国リート・ファンド(毎月分配型)
のようにタコ足配当を続けて、投資家をだましてきたようなファンドは
おすすめしません。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点