あなたが囲碁のプロ棋士のどちらが勝つかを予想する
として、10年間上位にランクインし続けているプロ棋士
と、今年調子がよく上位にランクインしたプロ棋士の
どちらに賭けたいと思いますか?
多くの人は、10年間勝ち続けているプロ棋士のほうに
賭けたいと思うでしょう。
それと同じように投資信託においても、単年の利回りで
見てしまうと、たまたま運用がうまくいったというリスク
をぬぐい切れません。
その点、10年間のリターンで上位に食い込める投資信託
はたまたま運用がうまくいったということだけでは片づ
けられない何かしらの優位性が必ず存在します。
もちろん、10年平均利回りだけでなく、直近の運用状況
も確認する必要はありますが、中長期で期待が持てる
ファンドを選定したいということであれば、今日紹介
するファンドを候補にするのが一番よいと思います。
今日は、海外REIT型ファンドについて、詳しく分析
していきましょう。
海外REIT型ファンドの10年平均利回りランキングを発表!
海外REIT型ファンドは現在178本あります。
その中で、2010年9月~2020年8月末までの10年間で
リターンの高かった上位20社をランキングにしました。
さて、どういった投資信託がランクインしているので
しょうか?
直近は運用体制が変わり、パフォーマンスがいまいちに
なっていることもありますので、10年平均利回りだけで
なく、直近の1年や3年の平均利回りも併せて確認して
おきましょう。
正直なところ、海外REITファンドの場合、パフォーマンスも
もちろん重要ですが、分配金をどの程度、出しているかの
ほうが重要と言えます。
そのため、パフォーマンスはあくまでも参考値として、
確認しながらも、あまりにひどいタコ足配当を行って
いないかなどを詳しくチェックしてください。
ランキングの中には、純資産総額が非常に小さく、今から
投資をするのは、あまりおすすめできないものも含まれます。
そのため、1つ1つ全ファンドを見るのも大変だと思いますので、
少なくとも、純資産総額が約100億円以上あるファンドのみ
私が分析記事を作成しました.
以下のリンクが張ってあるページが該当するファンドになります。
順位 | 銘柄 | 10年平均利回り |
1 | ノムラ 日米REITファンド(毎月分配型) | 10.83% |
2 | フィデリティ・USリートB | 10.42% |
3 | ダイワ 世界リート・ファンド(毎月分配型) | 10.14% |
4 | フドウさん | 9.71% |
5 | 世界の街並み | 9.70% |
6 | バイリンガル | 9.44% |
ダイワ・US-REIT(毎月決算)B | 9.39% | |
8 | ダイワ 米国リート・ファンド(毎月分配型) | 9.34% |
9 | ワールド・リート・セレクション(アジア) | 9.31% |
10 | ドイチェ・グローバルREIT(米ドル)(毎月) | 8.95% |
11 | ゼウス | 8.74% |
12 | eMAXIS 先進国リートインデックス | 8.52% |
13 | 十二絵巻 | 8.47% |
14 | SMT グローバルREITインデックス | 8.46% |
15 | DIAM 世界リートインデックスF(毎月分配型) | 8.43% |
16 | 三菱UFJ 世界3地域リートファンド(毎月) | 8.07% |
17 | 日興・AMPグローバルREIT資産成長型(H無) | 8.06% |
18 | 日興 ワールドREITファンド | 7.62% |
19 | ラサール・グローバルREIT(毎月分配型) | 7.34% |
20 | 世界家主倶楽部 | 7.32% |
※2010年9月~2020年8月末
まず、1つ目の特徴として、米国リートが上位にランク
インしていることがわかります。
2016年以降は苦戦する時期が続いていましたが、堅実
にリターンを積み重ねています。
2つ目は、11位にS&P先進国REIT指数(除く日本、配当
込み)をベンチマークとするインデックスファンドが
ランクインしています。
あまり知られていませんが、S&P先進国REIT指数も
優秀な指標です。
ランクインしているファンドのほとんどが毎月分配型
なので、あまり配当のないファンドに興味がない人も
多いかもしれませんが、単純にグローバルにREITに
投資をしたいということであれば、インデックスファン
ドに投資をするのがよいでしょう。
毎月分配型の米国REITの場合は、毎月分配してしま
っている分、どうしても収益の機会損失が大きくなります。
私個人としては、毎月分配型のファンドをおすすめは
しませんが、どうしても毎月分配型に投資をしたい
ということであれば、少なくともパフォーマンスが
優れたファンドに投資をするべきでしょう。
株式とREITも昔ほど相関が低くはありませんので、
同時に下落するということが起きますが、それでも
100%株式よりはリスクを下げることは可能です。
そういう意味では分散投資の一つとして検討して
みてもよいのではないでしょうか。
考えずに投資をしてしまいがちです。
しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。
ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。
>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは
当然ながら、弱点もあります。
今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。
その理由をこちらで話をしています。
>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点