モーニングスターのファンド・オブ・ザ・イヤーを何度も受賞しているダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース。

モーニングスターが高い評価をしているからという理由で、購入が促進されてしまっていると思いますが、未だ多くの方が保有しているファンドです。

ダイワ・US-REITは為替ヘッジ有/無と毎月分配型/年1決算型の4コースが用意されています。

今日は、その中でも最も人気の高いダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースを徹底分析していきます。現在、保有している方はぜひ参考にしてください。

「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースって投資対象としてどうなの?」

「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースって持ってて大丈夫なの?」

「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースより良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、悩みは解消すると思います。


ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースの基本情報

投資対象は?

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースの投資対象は、米国のリートで、配当利回りがFTSE NAREITエクイティREIT・インデックス以上のパフォーマンスとなるように運用しています。

現在の組み入れ銘柄数は30銘柄となっており、構成比の上位を見てみると、産業施設が15%強、次いで、集合住宅、貸倉庫となっています。

米国のRIETが全部で150程度ですので、かなり絞り込んで運用しているようです。

※引用:マンスリーレポート

つみたてNISAとiDeCoの対応状況は?

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)BコースのつみたてNISAやiDeCoの対応状況ですが、残念ながら、どちらも対応していません。

つみたてNISA iDeCo
× ×

※2022年10月時点

運用体制は?

マザーファンドの運用においては、コーヘン&スティアーズ・キャピタル・マネジメント・インクが運用指示を行っています。

コーヘン&スティアーズ社は米国初のリート専門会社として、1986年に設立されており、現地調査による分析能力では、業界随一と言われています。

運用・調査経験年数が25年以上のベテランファンドマネージャーがファンド設定以来一貫して、担当しています。

純資産総額は?

続いて、ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースの純資産総額はどうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

純資産総額は大きいほうが、ファンドマネージャーが資金を運用する際に効率よくできたり、保管費用や監査費用が相対的に低くなりますので、コストが低く抑えられます。

また投資信託の規模が小さくなると運用会社自体がその投資信託に力を注がなくなりパフォーマンスが悪くなることもありますので注意が必要です。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースは、2011年ごろから資産が爆発的に増え始め、一時期は7500億円ほどになりました。

毎月分配型の風当たりは間違いなく強くなっているのですが、それでも純資産総額は6570億円近くありますので、非常に人気の高いファンドであることは間違いありません。純資産の規模としても全く問題ありませんね。

※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースの実質コストは1.74%とかなり割高の設定です。購入時手数料も考えると、初年度は5%を超えてくるため、慎重にならなければいけません。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.3%※上限
信託報酬 1.672%(税込)
信託財産留保額 なし
実質コスト 1.74%(概算値)

※引用:最新運用報告書

「ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?」と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースの評価分析

基準価額をどう見る?

ダイワ・USリート・オープン・Bコースの直近3年間の基準価額は約20%ほど下落しています。

分配金を受け取らずに再投資をした場合の基準価額(青線)は3年間で約25%ほど上昇していることを考えると、ファンドの運用利回り自体はプラスですが、それをはるかに上回るタコ足配当をしているということです。

基準価額が2000円台というのは過去に相当ひどい分配を繰り返してきたことを物語っています。

※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースの直近1年の利回りは6.66%となっています。それ以外の期間は9%超の利回りがありますので、かなり高い利回りで運用できています。

ただ、この利回りだけを見て、投資判断するのは時期尚早です。他の類似ファンドと比較をしたうえで投資をするようにしてください。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り
1年 +6.66%
3年 +9.11%
5年 +9.27%
10年 +12.36%

※2022年10月時点

同カテゴリー内での利回りランキングは?

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースは、国際RIETの特定地域カテゴリーに属しています。

投資をするのであれば、同じカテゴリーでも優秀なパフォーマンスのファンドに投資をすべきなので、同カテゴリー内でもパフォーマンスのランキングは事前に調べておいて損はありません。

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースは、どの期間においても上位20%程度にランクインしており、非常に優秀な運用ができています。

過剰な分配さえしなければ、投資対象になってきそうですが、タコ足配当になっているのが残念でなりません。

上位●%
1年 21%
3年 7%
5年 4%
10年 13%

※2022年10月時点

年別の運用利回りは?

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースの年別のパフォーマンスを見てみましょう。

注意してほしいのは、安定してプラスのリターンが得られているわけではなく、数年に1度20%以上のプラスを出すことで、平均利回りを底上げしているような状態です。

そのため、思った以上にパフォーマンスは安定していませんので、たいした成果が出ず、我慢しないといけない期間がそれなりにあることは覚悟したうえで投資をするようにしてください。

年間利回り
2022年 ▲8.15%(1-9月)
2021年 +57.49%
2020年 ▲9.63%
2019年 +24.19%
2018年 ▲6.13%
2017年 +1.64%
2016年 ▲0.96%
2015年 +3.14%
2014年 +49.63%

※2022年10月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。

>>まさか考えたことがない?運用が成功するか失敗するかすべてのカギを握る投信運用の出口戦略

インデックスファンドとのパフォーマンス比較

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースに投資をする前により低コストで運用できるインデックスファンドとのパフォーマンスは比較しておいて損はありません。

今回は、S&P米国リート指数に連動するeMAXIS 米国リートインデックスとパフォーマンスを比較してみました。

※引用:モーニングスター

直近3年間においては、ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースのパフォーマンスが、終始パフォーマンスで上回っていることが分かります。

5年平均利回りで見ても明らかに高いパフォーマンスとなっており、米国リートに投資をするのであれば、高いコストを支払ってでもアクティブファンドに投資をする価値があると言えますね。

ダイワ US-RIET eMAXIS 米国リート
1年 +6.66% +4.00%
3年 +9.11% +6.45%
5年 +9.27% +6.53%
10年 +12.36%

※2022年10月時点

類似ファンドとのパフォーマンス比較

続いて、ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースに投資をするのであれば、同じくアクティブファンドで、米国リートに投資をしているファンドとパフォーマンスを比較しておきたいところです。

今回は、ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースと同じく米国リートに投資をしているアクティブファンドであるフィデリティ・USリート・ファンドB新光US-RIETオープンと比較をしました。

※引用:モーニングスター

直近3年間のパフォーマンスではダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースが一番優れていることがわかります。

また5年平均、10年平均利回りの長期の利回りを比較してもダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースが一番優れた結果となっています。

米国リートファンドと言っても、パフォーマンスはこれくら変わりますので、しっかり選ぶようにしてください。

ダイワ US-RIET フィデリティUSリート
1年 +6.66% +5.63%
3年 +9.11% +8.07%
5年 +9.27% +7.80%
10年 +12.36% +12.31%

※2022年10月時点

最大下落率は?

投資を検討するのであれば、基準価額がどの程度下落する可能性があるのは知っておきたいところです。

標準偏差からある程度は予測できますが、最大下落率を直接確認したほうがイメージがわきますので、ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースの最大下落率を調べてみました。

期間 下落率
1カ月 ▲31.27%
3カ月 ▲49.05%
6カ月 ▲59.35%
12カ月 ▲57.18%

※2022年10月時点

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースは2008年9月~2009年2月の間に最大▲59.35も下落しています。

リートはリスクが低いと思われがちですが、下落するときは大きく下落しますので、その点は心にとめておきましょう。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

分配健全度はどれくらい?

分配金を毎月受け取っていると、受け取っていることに安心してしまい、自分の投資元本からの配当なのか、ファンドの収益からの配当なのか調べなくなります。

そこで、分配金がファンドの収益からちゃんと支払われているのかを調べるときに役立つのが分配健全度です。

分配健全度とは、1年間の分配金の合計額と基準価額の変動幅をもとに、あなたが受け取った分配金の約何%がファンドの収益によるものなのかを計算できる指標です。

基準価額の変動幅 1年間の分配合計額 分配健全度
▲230円 360円 36%

※2021/10/20~2022/10/19

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースの直近1年間の分配健全度は36%となっています。

分配健全度は100%を切ると、一部ファンドの収益以外から分配金が支払われていることを意味しますが、0%を下回るということは、ファンドの収益からの支払いは一切ないということを意味します。

36%ということは、あなたが受け取っている分配金の半分以上は投資元本等から取り崩された資金であるということですね。

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースの分配利回りはかなり高めですので、タコ足配当は間違いなく続きますので、注意してください。

分配金利回りはどれくらい?

毎月分配型のファンドに投資をしている場合、どれくらいの分配金が受け取れるのかを知るために分配金利回りを参考にします。

ただし、投資信託の場合、分配金利回りだけをみていると、受け取っている分配金がファンドの収益から出ているものなのか、投資元本が削られているのか、判断できません。

そのため、ファンドの運用利回りと分配金利回りを比較して、ファンドの運用利回りのほうが高ければ、あなたが受け取っている分配金がファンドの運用の収益から支払われていると判断することができます。

運用利回り 分配金利回り
1年 +6.66% 14.9%
3年 +9.11%
5年 +9.27%
10年 +12.36%

※2022年10月時点

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースの分配金利回りは15%近いので、大きな分配金を受け取ることができます。

ただ、ファンドの運用利回りよりも高い分配金利回りなので、あなたが受け取っている分配金の一部はあなたが投資した資金から戻ってきているに過ぎません。

これでは分配金利回りが高くても全く意味がありませんね。

未だ多くの投資家が勘違いをしながら、分配金利回りが高いファンドに投資をしていますが、くれぐれも気をつけてほしいと思います。

分配金余力はどれくらい?

毎月分配型ファンドに投資をしている場合、もう1つ気になるのが今後いつごろ、減配されそうかという点です。

そんなときに役立つのが分配金余力という考え方です。

分配金余力というのは、今の分配金の水準をあと何か月続けられそうかを判断するための指標です。明確にこの水準になったら減配されるという指標ではありませんが、12カ月を切ったファンドはたいてい近々、減配されることが多いです。

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースの分配金余力は、まだ50カ月程度ありますので、減配の心配はないと言えます。

ただし、分配利回りが異常に高くなっており、今後急速に分配金余力が減少していくと思われるので、油断はできない状況です。

分配金 繰越対象額 分配金余力
201期 30円 1,362円 46.4カ月
202期 30円 1,388円 47.3カ月
203期 30円 1,527円 51.9カ月
204期 30円 1,548円 52.6カ月
205期 30円 1,519円 51.6カ月
206期 30円 1,520円 51.7カ月
207期 30円 1,606円 51.4カ月
208期 30円 1,708円 57.9カ月
209期 30円 1,681円 57.0カ月
210期 30円 1,674円 56.8カ月
211期 30円 1,644円 55.8カ月
212期 30円 1,621円 55.0カ月

※引用:最新運用報告書

評判はどう?

ネット上の書き込みでは、「詐欺商品だ!即刻解約すべきだ!」とかなり厳しいコメントが目立ちますが、実際に月次の資金流出入額を見ると、思った以上に資金流出が起きていません。

フィデリティ・US・リートでは、2017年もかなり資金流出があったのですが、ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースは思った以上に流出していません。

米国リートの中ではパフォーマンスが優れている点と、分配金利回りが高いため、何もわかっていない投資家が分配金利回り高さに群がってきているのでしょう。

少なくともこのブログの読者の方は、しっかりとファンドの内容を吟味したうえで投資をしてほしいものです。

※引用:モーニングスター

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースの評価まとめと今後の見通し

いかがでしょうか?

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコースは、コロナショックで基準価額が大きく下落した結果、分配金利回りが、15%近くにまで上昇しています。

100万円を投資すれば毎年15万円の分配金が受け取れるわけですから、数値上だけ見ると、非常に儲かるファンドように見えてしまいます。

しかし、ファンドの運用利回りは良く見積もっても10%程度しかありませんので、運用益から支払いきれない分配金はあなたの投資した100万円の中から取り崩されているわけです。

このような無理なタコ足配当を続けた結果、基準価額の下落に歯止めがかからず、減配を繰り返すしかなくなっています。

米国リートをポートフォリオに組み入れること自体は決して悪くない判断ですが、少なくともタコ足配当を繰り返し、投資をだましているようなファンドには投資をするべきではありません。

数年後に、投資元本が激減していて、あなたは驚くことになるでしょう。

毎月分配型のファンドにどうしても投資をしたいのであれば、しっかりとファンドが運用益を出しているファンドを選び、かつ適切な範囲で分配金を出しているファンドを選んだほうがよいですね。

あえて1本あげるとすれば、アライアンス・バーンスタインの米国成長株投信Dコースなどはよいと思います。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。

>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点