2018年の7月末307億円社債買い入れが約定し、運用がスタートした
ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド。

単位型であるため、追加購入できませんが、非常に人気だったことから、
2018年10月以降、毎月新規で設定されています。

そして、直近で新しく設定されたのがゴールドマン・サックス社債/
国際分散投資戦略ファンド 2019-03『プライムOne2019-03』です。

元本確保という仕組み自体が国内ではまだ浸透していませんが、リスクを
極力取りたくないという投資家には、変なバランスファンドや債券ファンド
よりも魅力的です。

目論見書を見てもぱっと理解できない人が多いかと思いますので、今日は
プライムOne2019-03を紐解いていきます。

プライムOne2019-03の基本情報

投資対象は?

投資対象の大部分は、ゴールドマン・サックスが発行する円建債券に
投資をしていきます。

そして一部の資金で株価指数先物(日本、米国、欧州、カナダ、英国等)
や債券先物(日本、米国、ドイツ、英国、カナダ、豪州)に投資を
していきます。

2018年12月末時点の国際分散投資戦略の資産配分比率は以下のように
なっています。

注目すべきは対象資産がすべて先物になっているということです。
そして、債券先物の比率がかなり高くなっている点と先進国の
幅広い指数に分散投資しているのが特徴でしょう。


※引用:マンスリーレポート(12月末時点)

運用の仕組みは?

たぶん一番気になるのが、元本確保の仕組みだと思いますが、
実はそこまで複雑なことをやっているわけではありません。

例えば、クーポン3%の債券があったとします。クーポンというのは
利率だと思ってください。

そうすると、10年後に100万円貯めるには今現在、この債券を
いくら買っておけばよいでしょうか?

毎年3%の利率が10年で、30%あなたの資産は増えることになります
ので、100万÷1.3=約77万円ということになります。

つまり、77万円債券を買っておけば、10年後の100万円は確保できる
ということになります。

今回のプライムOne2019-03でいえば、あなたが100万円を投資した
とすると、そのうち77万円はゴールドマンサックス社債を購入する
費用にあたられ、将来の100万円を確保しにいき、残りの23万円で
指数先物にレバレッジをかけて投資をして、追加の利益を狙っていく
という仕組みなのです。

一見、リスクがない運用のように思えますが、ゴールドマン・サックスが
倒産して、債券が紙くずになってしまうとあなたの資産は消えてなくなります。

ですので、ゴールドマン・サックス・ファイナンス・コープ・インター
ナショナルが発行する社債の信用格付けを必ず調べておく必要があります。

それでは実際に格付を調べてみましょう。

格付投資情報センター(R&I)の格付によれば、Aの評価を受けています。
確かに高い評価を受けていそうなことはわかりますが、さて問題はこのAと
いう評価がどの程度安心できるものなのかということです。

格付投資情報センター(R&I)の格付評価別のデフォルト率(5年間単位)
を見てみると、A評価を受けている企業が5年間でデフォルトする確率は
0.49%となっています。

ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンドは10年間なので、
それでも1%いかない程度しかデフォルトリスクはありません。

100%大丈夫とはもちろんいえませんが、デフォルトの心配はほぼしなくて
よいでしょう。

実質コストは?

つづいてプライムOne2019-03の実質コストを見てみましょう。

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなる
のが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければ
なりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

信託報酬が0.378%というのは一見かなり安く見えますが、
プライムOne2019-03には実績連動型の成功報酬として、
利益に対して10.8%手数料が取られる設計となっています。

国際分散投資戦略で収益を追求していく部分はリスク3%程度で運用する
と記載されていますので、だいたいコストとして、0.3%ほどは上乗せられる
イメージを持ってくとよいかと思います。

購入時手数料 1.62%(税込)
信託報酬 0.378%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 運用実績によるため不明

分配金の仕組みは?

プライムOne2019-03は10年後の元本は確保されていますが、債券部分
以外でしっかり収益が出せなければ、投資をする意味がありません。

そして、収益は毎年1回の分配金の形であなたに支払われます。

下図で言うと、指数先物の運用で増えた収益が下図の実績連動クーポンに
該当する部分です。

そして、実績連動クーポンから成功報酬10.8%取られた残りがあなたへの
分配金となります。

固定クーポンと書かれている部分が非常にわかりにくいのですが、これは
社債の利息の一部を基本報酬として、アセマネOneがもらいますよという
意味です。あなたへの報酬ではないので勘違いしないでください。

指数の推移は?

プライムOne2019-03で非常に重要になってくるのは、ただ10年間
ゴールドマン・サックス社債を保有しつづけても元本しか戻ってきません。

指数先物を使った国際分散投資戦略部分でしっかりと収益をあげなければ、
投資する意味がないということです。

それでは、国際分散投資戦略の指数がどのような推移をしているか
見てみましょう。

2018年8月以来の推移は以下のようになっています。約2%のマイナスです。
10月以降は株式市場全体が大きく下げましたので、その中でマイナスを
抑えられているというのは評価に値します。

しかし、ここからちゃんと上昇するかは確認していきたいポイントです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ゴールドマン・サックス社債/国際分散投資戦略ファンド2018-07でも
そうでしたが、やはり元本確保型というのは投資家にとって、投資する
きっかけになるように思います。

ただし、元本確保というのは、元本保証とは違います。

よく勘違いする人がいるので、注意してください。10年後に元本を確保
できる仕組みにはなっているけれど、想定外のことが起これば、保証は
できません。というニュアンスに近いと思っておいてください。

そして、プライムOne2019-03においては、国際分散投資戦略で積極的に
運用をしていく部分のパフォーマンスが非常に重要となります。

過去の運用シュミレーションでは、下図のように10年間で平均2.1%という
結果が出ているようです。

ただ、あくまでも過去のデータなので、あまりあてにしすぎないでください。

今回も購入単位が大きいことと、10年間資金がロックされるという意味で、
多くの投資家が対象にはならないかもしれませんが、余剰資金があり、
10年間寝かせておいてもよい資金がある人にとっては魅力的な投資先と
なるのではないでしょうか。