2017年~2018年にかけて非常に人気のあった女性の活躍に
着目したテーマファンド、女性活躍応援ファンド『愛称:椿』。

まさに日本の女性らしさを表すような名称の投資信託です。

こちらの投資信託は、「応援」という言葉がファンド名に
入っているため、社会貢献的な投資信託とみなされがちですが、
実際は少しニュアンスが異なります。

あくまで、今後の日本株の成長には、「女性の活躍」が必須であり、
女性の活躍により恩恵を受けるであろう企業に投資をして、
投資家にリターンを返していこうという方針になります。

今回は、この「椿」について、詳細に分析していきたいと思います。


女性活躍応援ファンド『椿』の基本情報

投資対象は?

女性活躍応援ファンド『椿』は、以下に挙げる4つのタイプの企業に着目し、
銘柄選定を行います。

例えば、女性の活躍を推進する企業というのは、男女ともに優秀な
人材を獲得しやすい傾向にあります。

そして、少子高齢化の進展により優秀な人材確保が困難になっていく
中で、女性の活躍を推進できている企業は人材獲得の面で一歩リード
しており、持続的な成長が期待できるというわけですね。

また介護支援や待機児童の解消に政府が積極的に取り組み始めたこと
から、女性の社会進出を支援する企業というのは、今後成長産業と
して期待が持てます。

日本の女性というのは、商品やサービスを見る目が特に厳しいと
言われており、その日本の女性に人気のある商品は海外でも売れる
可能性が高いと言われています。

そういう意味では、女性に人気の商品・サービスを提供している企業も
今後成長が期待できるというわけですね。

もう少しイメージが沸くように、具体的にどういった銘柄が
組み入れられているのか見てみましょう。

現在は113銘柄ほどから構成されています。


※引用:マンスリーレポート

運用体制は?

女性活躍応援ファンド『椿』の運用は、運用スタイルや得意分野が
異なる5名で構成されています。

運用スタイルでは、小型グロース、小型バリュー、大型グロース、
得意分野では、非製造業、製造業、素材などと異なっています。

この5人のメンバーが自分の苦手な分野を補いつつ、他のメンバーの
意見を取り入れて銘柄選定を行うことで、幅広い分野での収益機会を
狙える運用体制になっているといえるでしょう。

純資産総額は?

続いて、女性活躍応援投資信託「椿」の純資産総額はどうなって
いるか見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少していると、
ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性
がありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

現在の純資産総額は約340億円となっています。2017年の1月頃から、
資金流入が加速していましたが、2018年の10月以降は、パフォー
マンスの悪化とともに純資産総額も下落に転じています。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなる
のが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなけれ
ばなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

女性活躍応援ファンド『椿』の実質コストは1.59%となっており、
ほぼ信託報酬と等しくなっています。

とは言っても、販売手数料もかかりますし、パフォーマンスが良く
なければ、まず投資はしないほうがよいですね。

購入時手数料 2.2%(税込)※上限
信託報酬 1.595%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.59%(概算値)

※引用:最新運用報告書

女性活躍応援ファンド『椿』の評価分析

基準価額の推移は?

女性活躍応援ファンド『椿』の基準価額は2018年に大きく下落し、
2019年にはある程度回復しましたが、他の国内ファンドと比べると、
かなり戻り幅が小さくなっています。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

女性活躍応援ファンド『椿』の直近の利回りを見てみると、13.06%
と一見悪くないように見えますが、同カテゴリー内では下位1割の
パフォーマンスとなっており、この1年はかなり苦戦を強いられました。

3年平均は上位3割程度にいるので、悪くありませんね。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 13.06% 93%
3年 18.47% 32%
5年
10年

※2020年1月時点

標準偏差は?

標準偏差は基準価額の変動幅の大きさを把握する時に役立ちます。

女性活躍応援ファンド『椿』の標準偏差を見てみると、直近は
10程度になっています。日経225に連動するようなインデックス
ファンドでも14くらいはありますので、国内小型株でここまで
基準価額の変動が小さい運用できるのは珍しいです。

ただ、パフォーマンスが伴わなければ、意味がありません。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 10.77 10%
3年 17.59 58%
5年
10年

※2020年1月時点

年別のパフォーマンスは?

では、女性活躍応援ファンド『椿』の年別のパフォーマンスを見て
みましょう。

2018年は▲15.07%とパフォーマンスが奮いませんでしたが、2017年
は+73.18%と驚異的な結果を残しています。

トータルで見ると、十分なプラスをあげていることがわかります。

大きく上げた分、下がることもありますので、今後の動向に注目
していきたいですね。

年間利回り
2019年 +13.06%
2018年 ▲15.07%
2017年 73.18%
2016年 7.67%
2015年

※2020年1月時点

インデックスファンドとのパフォーマンス比較

女性活躍応援ファンド『椿』への投資を検討するのであれば、
より低コストで日本株に投資ができるインデックスファンドと
パフォーマンスを比較しておいて損はありません。

今回は、ニッセイ 日経225インデックスファンドとパフォーマンスを
比較してみました。

結果は、女性活躍応援投資信託「椿」の圧勝です。ただし、
2017年に70%というリターンをたたき出した影響で、ここまで
差がついているだけで、2019年単体で見ると、インデックスファンド
にパフォーマンスで負けています。


※引用:モーニングスター

最大下落率は?

続いて、女性活躍応援ファンド『椿』の最大下落率を見てみましょう。

投資をするうえで、標準偏差などから、値動きの幅をある程度予測は
できますが、過去にどの程度下落したことがあるのかを把握しておいた
ほうが実感がわきます。

女性活躍応援ファンド『椿』は最大下落率は3カ月で▲23.69%となっており
まだ運用期間が短いので、そこまで大きな下落は経験していません。

現状のパフォーマンスで言えば、中長期で保有すれば高い実績を
残していますので、下落しても慌てずに保有を続けましょう。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲15.29%
3カ月 ▲23.69%
6カ月 ▲22.23%
12カ月 ▲19.20%

※2020年1月時点

分配金は?

女性活躍応援ファンド『椿』の分配金も見てみましょう。

2017年は1750円、2018年は800円の分配金を出しています。

ですが、本来分配金を出すことを目的にしているファンドでは
ありませんので今後出ない可能性は十分にありますし、私自身
分配金は出すべきではないと考えています。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金
2019年 0円
2018年 800円
2017年 1750円
2016年 50円
2015年

※2020年1月時点

評判はどう?

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知る
うえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは、それだけこのファンドを
購入している人が多いということなので、評判が良いということです。

女性活躍応援ファンド『椿』は2016年以降、毎月資金が流入して
いましたが、2018年10月以降の大きな下落相場のタイミングで資金が
流出超過となりました。

パフォーマンスが回復してこない限りは、当面、資金流出が続く
でしょう。


※引用:モーニングスター

女性活躍応援ファンド『椿』の今後見通し

日経平均やTOPIXは、自動車や金融といった外部環境に業績を左右されやすく、
中長期的で飛躍的に成長することが難しい大型株が多く組み入れられています。

一方で、このファンドは、外部環境に左右されにくい内需株の中でも、長期的な
成長余地が大きい小型株に多く投資をしています。

ですので、外需・大型株が優位になる相場局面では、短期的にリターンが
伸び悩むかもしれませんが、長期的には成長の余地が十分あると思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

一見、流行りを狙ったテーマファンドのように見えますが、女性の活躍というのは、
確かに今後大きなテーマのひとつとなってきますし、国をあげて女性の活躍を
支援する体制が整い始めていますので、女性の活躍に関わる企業というのは、
成長の余地はまだまだありそうですね。

直近のパフォーマンスは優れませんが引き続きモニタリングを
していきます。