近年、リスクを年4%以内に抑え堅実に増やしていける投資
として、注目を集めている投資のソムリエ。

正直、リスクを抑えた運用のファンドには、あまり良い
イメージを持っていませんでしたが、今回のコロナショック
で評価を見直す必要が出てきたと感じています。

「投資のソムリエって投資対象としてどうなの?」

「投資のソムリエって持ってて大丈夫なの?」

「投資のソムリエより良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、
悩みは解消すると思います。

今日は、私が独自の目線で、投資のソムリエを分析していきます。


投資のソムリエの基本情報

投資対象は?

まず投資対象は、国内、先進国、新興国の公社債、株式、
リートで、下図のように安定資産と、リスク性資産を
分けることで、適宜資産配分を変更していきます。

そして投資対象はすべてインデックスファンドと
なっています。


※引用:交付目論見書

もともとの基本配分比率は、リスク性資産が約40%なので、
国内債券や先進国債券といった安定資産が約60%なのですが、
現在は、安定資産の約半分が現金となっています。

投資家からすると、現金比率が高いと、その部分は手数料が
ただ差し引かれるだけなので、できるだけ運用に回して
ほしいところです。


※引用:マンスリーレポート

運用の特徴は?

投資のソムリエの一番の運用の特徴は、基準価額の変動
リスクが年率4%程度になるようにリスクを抑えながら、
運用すると言う点です。

勘違いしてはいけないのが、年率4%程度のリターンを
目指すというわけではないということですね。

そして、市場環境に合わせて、下図のように、リスク性
資産の価格が下落する局面では、安定資産の比率を高め、
安定資産が下落する局面では、リスク性資産の割合を増
やすという運用を機動的に行います。

なかなか機動的にリスク性資産の割合を調整するのは、
難しいのですが、今回のコロナショックでは、見事に
機動的な分配が功を奏しており、他のファンドと比較
して、明らかに下落幅を抑えることに成功しています。


※引用:交付目論見書

純資産総額は?

続いて、投資のソムリエの純資産総額はどうなっているか
見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた
資金の総額だと思ってください。

純資産総額は大きいほうが、ファンドマネージャーが資金
を運用する際に効率よくできたり、保管費用や監査費用が
相対的に低くなりますので、コストが低く抑えられます。

また投資信託の規模が小さくなると運用会社自体がその
投資信託に力を注がなくなりパフォーマンスが悪くなる
こともありますので注意が必要です。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

投資のソムリエの現在の純資産総額は約4400億円を突破
しており、コロナショックの影響もほぼ受けずに純資産
が右肩上がりに上昇しています。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬
以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用など
が含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より
高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに
投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

投資のソムリエの実質コストは、1.57%となっており、
バランスファンドとしては、かなり割高になっています。

投資のソムリエの運用益の3分の1程度が運用会社に取られている
と思うと、もう少し安くならないものかと思いますね。

購入時手数料 3.3%(税込)※上限
信託報酬 1.54%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.57%※概算値

※引用:最新運用報告書

ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?
と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

投資のソムリエの評価分析

基準価格をどう見る?

投資のソムリエの現在の基準価額は2018年以降、
堅調に推移しています。

2020年3月のコロナショックの下落を極小に抑えられて
いるという点が、投資のソムリエの評価を一段と高めて
います。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

投資のソムリエの直近1年間の利回りは+3.54%です。

中長期のパフォーマンスを見ても、3年平均、5年平均
利回りは3%台を維持できており、安定した運用が
できています。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り
1年 3.54%
3年 3.78%
5年 2.82%
10年

※2021年4月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド
達も参考にしてみてください。

10年平均利回りランキングで見る圧倒的に優れた投資信託まとめ

同カテゴリー内での利回りランキングは?

投資のソムリエは、バランスファンドの中でも、株式・
REITの組み入れ比率が25%未満のカテゴリーに属して
います。

投資をするのであれば、同じカテゴリーでも優秀な
パフォーマンスのファンドに投資をすべきなので、
同カテゴリー内でのパフォーマンスのランキングは
事前に調べておいて損はありません。

投資のソムリエは3年平均、5年平均利回りが上位20%
以内にランクインしており、安定した運用ができて
いることがわかります。

上位●%
1年 69%
3年 13%
5年 21%
10年

※2021年4月時点

年別のパフォーマンスは?

投資のソムリエの年別のパフォーマンスも見てみましょう。

マイナスが出たとしても、年3%程度で済んでいますので、
投資家としては、安心しながら保有を続けられるのが
何よりの強みです。

機動的な分配はあくまでも理想論であり、そうそうできる
ものではないという持論ですが、投資のソムリエは機動的な
分配が実際にできていると認めざるをえません。

年間利回り
2021年 ▲0.44%(1-3月)
2020年 +4.36%
2019年 +8.10%
2018年 ▲3.00%
2017年 +3.74%
2016年 +3.27%
2015年 ▲3.29%
2014年 +7.77%

※2021年4月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>まさか考えたことがない?運用が成功するか失敗するかすべてのカギを握る投信運用の出口戦略

類似ファンドとのパフォーマンス比較

投資のソムリエに投資を検討する上で、類似ファンドとの
パフォーマンス比較をしてみましょう。

投資のソムリエほどリスクをとっていないファンドがなか
なかないため、今回は投資のソムリエと同様に8つの資産に
分散投資をするeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
比較してみます。

2
※引用:モーニングスター

結果を見ると、単純にパフォーマンスという意味では、
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)に軍配が上がりました。

このあたりはリスクの取り方が異なるので、良い悪いという
判断はここではしないことにします。

注目すべきは、基準価額の変動幅です。

こう比較をすると、いかに投資のソムリエが安定した上昇
しているかがよくわかります。

今回のコロナショックのように相場が急落後、すぐに
反転してきたような場合は、リスク資産の比率が高い
ファンドのほうが有利となりますが、

下落相場が長く続くようなときは、投資のソムリエの
ほうがパフォーマンスが良くなると考えられます。

リターンはほどほどでいいから大きく上下に変動させずに
運用がしたいという人には投資のソムリエがおすすめです。

投資のソムリエ slim バランス
1年 3.54% 30.17%
3年 3.78% 7.15%
5年 2.82%
10年

※2021年4月時点

インデックスファンドとのパフォーマンス比較

参考までに投資のソムリエと他のインデックスファンドの
パフォーマンスを比較してみました。

今回は日経225に連動するeMAXIS Slim 先進国株式インデックスと
eMAXIS Slim 先進国債券インデックスのパフォーマンスを
比較しました。

 


※引用:モーニングスター

結果だけ見ると、上下の変動幅はかなり大きいものの先進国株式
に投資をするのが一番パフォーマンスがよくなることがわかります。

先進国債券インデックスと投資のソムリエは比較的同じような
値動きをしており、若干ですが、先進国債券インデックスファンド
のほうがパフォーマンスでは上回っています。

パフォーマンスでは劣る投資のソムリエですが、唯一、基準価額の
変動は一番小さく済んでおり、上下のブレ幅が小さいながらも、
着実に上昇しています。

投資のソムリエ slim先進国債券
1年 3.54% 3.86%
3年 3.78% 3.97%
5年 2.82%
10年

※2021年4月時点

最大下落率は?

投資のソムリエに投資をする前に、最大でどの程度下落する
可能性があるのかを知っておくことは非常に重要です。

どの程度下落する可能性があるかを把握しておけば、大きく
下落した相場でも落ち着いて保有を続けられるからです。

それではここで投資のソムリエの最大下落率を見てみましょう。

最大下落率は2015年の4.85%となっています。リスクをかなり
抑えた運用をしていますので、下落率もかなり小さいですね。

何よりコロナショックがあったにもかかわらず、最大下落率
が更新されていないのは素晴らしいです。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲2.92%
3カ月 ▲4.50%
6カ月 ▲4.85%
12カ月 ▲4.35%

※2021年4月時点

分配金の内訳と余力は?

投資のソムリエは年2回の分配をしています。

2019年までは1回あたり30円の分配でしたが、2020年には分配金を
80円に増額しており、ファンドの好調ぶりがうかがえます。

ただ、あってもなくても変わらないような分配をするくらいであれば、
分配金は再投資に回したほうが間違いなくおすすめですね。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金
2020年 110円
2019年 60円
2018年 60円
2017年 60円
2016年 60円
2015年 60円
2014年 60円

評判はどう?

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を
知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは、それだけこのファンドを購入して
いる人が多いということなので、評判がいいということです。

直近、投資のソムリエも資金が毎月流入していますので、評判は
良いと言えます。

パフォーマンスではインデックスファンドにも劣るようなファンド
ですが、リスクを取らずに増やしたいという投資家からの評判が
高いということでしょう。

それにしても直近の資金流入額には目を見張るものがありますね。


※引用:モーニングスター

投資のソムリエの評価まとめと今後の見通し

いかがでしょうか?

投資のソムリエはリスクを取ることを毛嫌いする日本人に
とても好かれる設計になっていると思います。

リスクを4%以内に抑える運用という戦略を打ち出しては
いるものの、コロナショックのような急落相場でも、
果たしてちゃんと機能するのかと、正直、私は疑って
いました。

今でも、機動的に相場の状況にあわせてアセットクラスを
変更するのは至難の業だと思っています。

しかし、投資のソムリエについては、少なくともコロナ
ショックでは機動的な配分の変更を行うことで、うまく
相場を乗り切りました。

コストは確かに割高ですが、下落をかなり抑えたという
実績はとても評価できます。

私は通常、バランス型ファンドをおすすめはしておらず、
今もそのスタンスは変わりません。

ただ、相場を読み切って、ポートフォリオを入れ替える
ことができる凄腕の運用チームが裏にいるのであれば、
検討する価値があると思っています。

今回のコロナショックのような相場でも安心しながら、
運用していきたいという人には、十分検討する価値が
あるファンドでしょう。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点