アクティブファンド分析

ディープAIの評価や評判は?今後の見通しはいかに?

近年、何かと話題のAI。AIに仕事を奪われるといった記事が
ネット上でも話題になるくらいAI=何かすごいと思われがちです。

そんなAIに銘柄を選定させるファンドがアセマネOneの
AI(人工知能)活用型世界株ファンド『愛称:ディープAI』です。

ディープAIは果たして投資価値があるのでしょうか?

今日は、私が独自の目線で分析していきたいと思います。

「ディープAIって投資対象としてどうなの?」

「ディープAIって持ってて大丈夫なの?」

「ディープAIより良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、
悩みは解消すると思います。

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AI(人工知能)活用型世界株ファンド『ディープAI』の基本情報

投資対象は?

まずディープAIの投資対象は、日本を除く世界の株式に実質的
に投資をします。

アセットマネジメントOneが独自に開発したディープラーニング
モデルを用いて相対的に投資魅力度が高いとされる銘柄を抽出し、
その結果をもとにファンドマネージャーがポートフォリオを
構築します。

ディープラーニングというのは、市場や株価の動きを計量的な
数式で捉えようとする計量モデルの一種で、日々刻刻と変化する
投資環境を学習しながら、今後値上がりする可能性の高い銘柄を
予測していきます。

勘違いしないでほしいのは、ディープAIはAIに関連する企業の
銘柄を組み入れたファンドではなく、AIを使って銘柄選定をする
ファンドであるという点です。

では、具体的にディープAIがどのような業種、国を選定して
いるか見てみましょう。

地域別でみると先進国の比率が高く、米国の比率が68%程度と
なっています。


※引用:マンスリーレポート

もう少し具体的に組入られている銘柄を見てみると、
1位はマイクロソフト、2位はアップル、3位はアマゾンと
なっており、有名どころがランクインしていますね。

ただ、このようなラインナップではAIに銘柄選定を
任せる意味がないように感じます。


※引用:マンスリーレポート

ここで大きなポイントは、現在のディープラーニング技術では、
AIだからといって、今後値上がりしそうな珍しい銘柄を選んで
これるというわけではないということです。

なんとなくすごそうという理由で購入するのはやめてくださいね。

つみたてNISAとiDeCoの対応状況は?

ディープAIのつみたてNISAとiDeCoの対応状況を
確認しておきましょう。

残念ながら、つみたてNISA、iDeCoともに対応して
いないようです。

つみたてNISA iDeCo
× ×

※2022年1月時点

純資産総額は?

続いて、ディープAIの純資産総額はどうなっているか見て
みましょう。

純資産総額は大きいほうが、ファンドマネージャーが資金
を運用する際に効率よくできたり、保管費用や監査費用が
相対的に低くなりますので、コストが低く抑えられます。

また投資信託の規模が小さくなると運用会社自体がその
投資信託に力を注がなくなりパフォーマンスが悪くなる
こともありますので注意が必要です。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

AI(人工知能)活用型世界株ファンド『ディープAI』の現在の
純資産総額は、約270億円です。

貯金は非常に優れた運用ができているため、もう少し
資金流入があってもおかしくないのではと思いますが、
あまり投資家からは注目されていないようです。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬
以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用など
が含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より
高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに
投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

ディープAIの実質コストは、1.704%と割高な水準です。

銘柄選定の大部分をAIに任せているのであれば、もう少し
コストを抑えてほしいと思ってしまいますが、AIの運用保守
にコストがかかっているということでしょう。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.3%(税込)※上限
信託報酬 1.584%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 1.704%(概算値)

※引用:最新運用報告書

「ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?」と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

AI(人工知能)活用型世界株ファンド『ディープAI』の評価分析

基準価額をどう見る?

ディープAIの基準価額はコロナショック以降、急進しており、
他のファンドと比較をしてもかなりの伸びを見せています。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

直近1年間のディープAIの利回りは40.47%となっています。

もともとは大したパフォーマンスを残せていませんでしたが
直近3年間は優れた成果を残しています。

こういうファンドを見ると、AIに運用を任せるのもあり
かもしれないと思いますね。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り
1年 40.47%
3年 22.37%
5年 -
10年 -

※2022年1月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している海外株式ファンドランキング

同カテゴリー内での利回りランキングは?

ディープAIは、日本を除く、グローバル株式カテゴリーに
属しています。

投資をするのであれば、同じカテゴリーでも優秀な
パフォーマンスのファンドに投資をすべきなので、
同カテゴリー内でのパフォーマンスのランキングは
事前に調べておいて損はありません。

ディープAIは直近1年間は非常に優秀なパフォーマンス
となっています。ただ、3年平均利回りは平均的な
水準ですので、まだ判断しづらいですね。

上位●%
1年 2%
3年 57%
5年 -
10年 -

※2022年1月時点

年別の運用利回りは?

ディープAIの年別のパフォーマンスを見てみましょう。

2018年は2桁マイナスというかなり厳しい結果でしたが、
2019年、2020年は好調をキープしており、
2021年は40%を超える高い利回りでした。

年間利回り
2021年 +40.47%
2020年 +9.30%
2019年 +19.35%
2018年 ▲17.12%
2017年 -

※2022年1月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。

>>まさか考えたことがない?運用が成功するか失敗するかすべてのカギを握る投信運用の出口戦略

インデックスファンドとの利回り比較

ディープAIへ投資をするのであれば、他のインデックスファンドと
パフォーマンスを比較してからでも遅くはありません。

今回は、全世界の株式に分散投資ができるeMAXIS Slim全世界株式
(オールカントリー)
と比較をしました。


※引用:モーニングスター

結果は、終始、eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)
パフォーマンスで上回っています。

これでは高いコストを支払ってディープAIに投資をするメリット
がありません。

ディープAI slim 全世界株式
1年 40.47% 32.71%
3年 22.37% 22.40%
5年 - -
10年 - -

※2022年1月時点

類似ファンドとの利回り比較

ディープAIのようなAIファンドへの投資を検討するのであれば、
同じテーマのファンドとパフォーマンスを比較してから投資をしても
遅くはありません。

そこで、今回は、PayPay投信AIプラスとゴールドマン・サックス
グローバル・ビッグデータ投資戦略Bコース
とパフォーマンスを
比較してみました。


※引用:モーニングスター

この3ファンドで比較をすると、PayPay投信AIプラスが圧倒的に
パフォーマンスが悪いことがわかります。

どちらにしても、eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)に
及びませんので、高いコストを支払う価値はないですね。

最大下落率は?

ディープAIに投資をする前に、最大でどの程度下落する
可能性があるのかを知っておくことは非常に重要です。

どの程度下落する可能性があるかを把握しておけば、大きく
下落した相場でも落ち着いて保有を続けられるからです。

それではここでディープAIの最大下落率を見てみましょう。

最大下落率は2020年1月~3月で約20%となっています。

運用期間がまだ短いので、大きな下落は経験していませんが、
リーマンショックのときは株式ファンドは50%程度下落した
こともありますので、今後、まだまだ大きな下落をすることは
あると思っておいたほうがいいですね。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかも
しれません。

しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの
可能性を限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲12.62%
3カ月 ▲19.80%
6カ月 ▲11.98%
12カ月 ▲17.12%

※2022年1月時点

評判はどう?

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知る
うえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは、それだけこのファンドを購入
している人が多いということなので、評判がいいということです。

ディープAIは設定当初大きく資金流入しましたが、直近は
パフォーマンスが優れないため流入が減っています。

直近1年間はパフォーマンスが好調であることから、
資金流入していますが、それでも2017年当時の人気
を考えると、あってないようなものですね。


※引用:モーニングスター

AI(人工知能)活用型世界株ファンド『ディープAI』の評価まとめと今後の見通し

近年では、AIを活用したサービスも増え、かなり身近になりました。
また囲碁電王戦でもAIが優勝し、大きな話題となりました。

こういった話を聞くと、AIに銘柄を選定してもらえば、投資が
うまく行くのではないかと思ってしまいがちですが、一概に
そういうわけではありません。

AIが得意なのは、過去のルールを学習し、そこから将来を予測する
という方法です。

もしくは、膨大な量があるもののパターンが決まっており、
その中から、最適なパターンを選択するといったことです。

では、株価の予測というのはどうなのか。

株価の予測は過去のデータからある程度予測できると思われがち
ですが、実際そううまく行くものではありません。

特に一番注意しなければならない市場の大暴落は、一定の決まった
パターンがあるわけではないので、事前に予測することはかなり
難しいのが現状です。

ですので、現状、AIを使ったところで圧倒的なパフォーマンスを
残せることはないというのが私なりの結論です。

ただ、ディープAIは直近1年間非常に好調なパフォーマンスでした。

この調子でインデックスファンドよりも常にアウトパフォームする
成果を出すことができれば、AI運用が日の目を見ることになるかも
しれません。

少なくとも今はまだインデックスファンドに投資をしておけば、
十分ですね。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。

>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点

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ネコみたいに気楽に生きたい投資マニア いの

【理論より実践】で役立つ投資情報を配信中。投資歴20年超。元大手証券マン。投資経験は100案件超。 【保有資格】1級ファイナンシャルプランニング/プライマリープライベートバンカー/MBA/証券外務員一種/宅地建物取引士/AFP/相続診断士/競売不動産取扱主任者/

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