ハイリスク・ハイリターンの投資先として人気のある
新興国ファンド。

 

中でも人口増加率が非常に高いインドは今後の経済成長
が非常に期待されており、多くの投資家が注目をしています。

 

今日は、世界有数の金融グループであるHSBCグループが
運用するHSBC インドオープンについて、徹底分析して
いきます。

 

 

HSBC インドオープンの基本情報

投資対象は?

HSBC インドオープンは、マザーファンドを通じて、インド
国内の企業及び、収益の大部分がインド国内の活動から
得ているインド以外の企業の株式に投資をしていきます。

 

S&P/IFC Investable India(円ベース)をベンチマークとして、
インデックスを上回る投資成果を目指します。

 

現在は54銘柄で構成されており、組入業種比率は下図の
ように銀行、ソフトウェア、エネルギーの順に高い割合
となっています。

 


※引用:マンスリーレポート

 

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。

 

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた
資金の総額だと思ってください。

 

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄
を入れ替えることができなかったり、純資産総額が大きく
減少していると、ファンドの組み替えがうまくできず、
予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に
確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

 

HSBC インドオープンは、現在約600億円ほどとなっています。
規模としては問題ありませんね。

 


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬
以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用など
が含まれています。

 

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より
高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資
判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

 

HSBC インドオープンの実質コストは2.493%と異常に
高いコストとなっています。

 

購入時手数料とあわせると、初年度は6%超取られるので、
ボッタクリ商品以外のなにものでもありません。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.85%(税込)※上限
信託報酬 2.20%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 2.493%(概算値)

※引用:最新運用報告書

 

実質コスト以外にも、多くの投資家が気づいていない
投信運用での成果を出すのに妨げとなる間違った考え方
をまとめました。参考にしてください。

無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

 

HSBC インドオープンの評価分析

基準価額をどう見る?

HSBC インドオープンの基準価額は2018年以降パフォー
マンスが優れませんが、直近のコロナショックの影響
で、40%近い下落を見せています。

 

20000円近くあった基準価額が1カ月で12000円を割る
くらいですから、HSBC インドオープンに投資をして
いる投資家はかなり慌てたに違いないと思っています。

 


※引用:モーニングスター

 

利回りはどれくらい?

HSBC インドオープンの直近1年間の利回りは▲39.15%と
なっています。あまり見たことないですが、3年平均、
5年平均、10年平均利回りのすべてがマイナスとなって
しまっています。

 

このパフォーマンスを見て、まず投資をしたいと思う
投資家はいないですね。というよりも、早々に投資を
やめるべきです。

 

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解
していますか?

 

もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいて
ください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲39.15% 82%
3年 ▲13.34% 86%
5年 ▲9.42% 82%
10年 ▲3.75% 96%

※引用:2020年4月時点

 

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している海外株式ファンドランキング

 

標準偏差は?

HSBC インドオープンの基準価額の変動幅を調べる上で、
標準偏差を調べることが役にたちます。

 

もともとHSBCインドオープンの標準偏差は30弱を推移
していましたが、直近1年間は37ということで、かなり
変動幅が大きくなっています。

 

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じ
でしょうか?

 

まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいて
くださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 37.39 72%
3年 26.94 71%
5年 25.07 63%
10年 28.29 87%

※引用:2020年4月時点

 

年別のパフォーマンスは?

HSBC インドオープンの年別のパフォーマンスも見てみ
ましょう。

 

プラスリターンが出る年は大きなリターンとなっています
が、マイナスで終わっている年も多いです。

 

このパフォーマンスでは、一発大儲けを狙っている投資家
は興味を持つかもしれませんが、中長期で安定したリターンを
期待している投資家はまず見向きもしないでしょう。

 

高いリターンを狙って投資をしようとする人もいると思いますが、
最終的に米国株式ファンドに投資をしておいたほうがトータルの
パフォーマンスは高くなると思います。

年間利回り
2020年 ▲38.16%(1-3月)
2019年 +5.60%
2018年 ▲17.76%
2017年 +40.12%
2016年 ▲6.01%
2015年 ▲12.03%
2014年 +46.07%

※引用:2020年4月時点

 

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

 

ベンチマークとのパフォーマンス比較

HSBC インドオープンに投資をするのであれば、低コスト
のインデックスファンドよりもパフォーマンスで上回って
いることは最低条件です。

 

HSBCインドオープンと単純に比較することはできないの
ですが、今回は先進国株式に超低コストで投資ができる
eMAIXS Slim 先進国株式インデックスとパフォーマンスを
比較してみましょう。

 

結果は見るからに明らかで、HSBCインドオープンの惨敗
です。一時的な大きなリターンを期待するのであれば、
HSBCインドオープンという選択肢もありますが、

 

中長期で高いリターンを得たいのであれば、低コストの
インデックスファンドに投資をしたほうが確実ですね。

 


※引用:最新運用報告書

 

最大下落率はどれくらい?

投資するにあたって、最大どの程度下落する可能性がある
のか知っておくことは非常に重要です。

 

先に下落幅を知っておくことで、大きく下落したときも、
慌てて売らずに冷静な判断ができるようになります。

 

HSBC インドオープンの最大下落率は、2008年1月~2008年
12月で▲75.00%となっています。これと比較すると、コロナ
ショックの下落はまだ優しいものであることがわかります。

 

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかも
しれません。

 

しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの
可能性を限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲40.38%
3カ月 ▲60.08%
6カ月 ▲67.99%
12カ月 ▲75.00%

※引用:2020年4月時点

 

分配金の推移は?

つづいて分配金の推移を見てみましょう。

 

HSBC インドオープンは毎年11月末に分配金を出しており、300円か
250円の分配がなされています。

 

基準価額に対する分配金の割合を示す分配利回りは1%程度と
抑えられていますので、分配金が大きく減る心配はなさそうです。

 

このブログでは何度も言っていますが、分配金は受け取らずに
再投資したほうが投資効率は確実に高くなります。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金
2019年 250円
2018年 300円
2017年 250円
2016年 300円
2015年 300円

評判はどう?

HSBC インドオープンの評判はネットでの書き込みなどで
調べる方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つ
のが、月次の資金流出入額でしょう。

 

資金が流出しているということは、それだけこのファンドを
解約している人が多いということなので、評判が悪いという
ことです。

 

直近は流入超過となっており、このような高いコストの
ファンドをわざわざ購入している人たちがいることが
わかります。

 

全体としては、流出超過の月が多いので、評判がいいファ
ンドでないことがわかります。

 


※引用:モーニングスター

 

HSBC インドオープンの今後の見通しと評価まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

確かに数年に一度かなり大きなプラスのリターンを出す
HSBCインドオープンですが、数年に1度大きなマイナス
も出しています。

 

結局トータルで見ると、そこまで高いパフォーマンスを
発揮しているわけではなく、さきほど比較をしたように
MSCIコクサイに連動するようにインデックスファンドに
パフォーマンスで大きな差を付けられています。

 

現状、あえて2%以上の高いコストを支払ってまで投資
をする価値があるとは思えませんので、早々に解約して
ほかのファンドに乗り換えましょう。

 

 

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点