日興アセットのグローバル・モビリティファンドやBNY
メロンのモビリティ・イノベーションファンドと並んで、
注目が集まっている大和住銀のEV革命。

同時期にファンドを出すことで、注目を集めようという
マーケティングの戦略ですが、投資家からすると、何が
どう違うのかよくわかりません。

実際、中身をよくみると、違いがわかってくるので、
今日は、EV革命について、私が独自の目線で分析、評価
していきます。

「EV革命って投資対象としてどうなの?」

「EV革命って持ってて大丈夫なの?」

「EV革命より良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、
悩みは解消すると思います。


グローバルEV関連株ファンド『EV革命』の基本情報

投資対象は?

EV革命の投資対象は、EV(電気自動車)の進化や発展に
伴い恩恵を受ける企業です。

国別の構成比率を見てみると、アメリカが約4割となって
おり、次いで日本、フランスと続いています。


※引用:マンスリーレポート

運用体制は?

EV革命の実際の運用は、ロべコSAMエージ―が行います。

ロベコはオランダの大手資産運用グループ「ロベコ・グル
ープ」の100%出資法人で、1995年に設立され、ESG分野
で高い評価を受けている資産運用会社です。

ちなみ、ESG分野とは、環境(Enviroment)、社会(Social)、
企業統治(Governance)に配慮している企業を重視・選別
して投資を行う方法です。

純資産総額は?

続いて、グローバルEV関連株ファンド『EV革命』の純資産
総額はどうなっているか見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた
資金の総額だと思ってください。

純資産総額は大きいほうが、ファンドマネージャーが資金
を運用する際に効率よくできたり、保管費用や監査費用が
相対的に低くなりますので、コストが低く抑えられます。

また投資信託の規模が小さくなると運用会社自体がその
投資信託に力を注がなくなりパフォーマンスが悪くなる
こともありますので注意が必要です。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

グローバルEV関連株ファンド『EV革命』の現在の純資産
総額は約1100億円ですので、かなり大きなファンドです。

2020年後半まで基準価額が10,000円を割っていたので、
純資産も減少の一途を辿っていましたが、2020年後半から
パフォーマンスの伸びとともに純資産も増加しています。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬
以外に、株式売買委託手数料や保管費用、印刷費用など
が含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より
高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに
投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

グローバルEV関連株ファンド『EV革命』の実質コストは、
1.92%とかなり割高な水準になっています。

テーマ型ファンドはコストが高いことも多いですが、パフォ
ーマンスが伴わないと、まったく割にあいません。

購入時手数料 3.3%(税込)※上限
信託報酬 1.793%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.92%(概算値)

※引用:最新運用報告書

ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?
と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

グローバルEV関連株ファンド『EV革命』の評価分析

基準価格をどう見る?

EV革命の現在の基準価額は新規設定以来、10,000円を割り込んでおり、
パッとしない運用が続いていました。

コロナショックがダメ押しとなり、一時は7000円を割り込む場面も
ありましたが、その後、2021年にかけて一気に急騰しました。

この上昇幅はさすがに予想できた人はいないと思います。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

EV革命の直近1年間の利回りは122.28%となっています。

これは、コロナショックで急落直後から1年間の利回りなので、
高くなるのは当然なのですが、100%を超えるというのはさすがに
異常な水準です。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り
1年 122.28%
3年 21.21%
5年
10年

※2021年4月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している海外株式ファンドランキング

同カテゴリー内での利回りランキングは?

EV革命は、日本を含むグローバル株式カテゴリーに
属しています。

投資をするのであれば、同じカテゴリーでも優秀な
パフォーマンスのファンドに投資をすべきなので、
同カテゴリー内でのパフォーマンスのランキングは
事前に調べておいて損はありません。

EV革命は上位10%以内にはいっており、非常に
好調です。

2020年前半までの運用がうそのようです。

上位●%
1年 4%
3年 7%
5年
10年

※2021年4月時点

年別の運用利回りは?

EV革命の年別のパフォーマンスを見てみましょう。

設定来、厳しい運用が続いていましたが、2019年
以降に大きく成長しており、わずか3年でトップ
クラスのパフォーマンスにまで上り詰めました。

年間利回り
2021年 +9.95%(1-3月)
2020年 +50.56%
2019年 +35.70%
2018年 ▲20.98%

※2021年4月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している海外株式ファンドランキング

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

インデックスファンドとの利回り比較

EV革命に投資を検討する上で、低コストで投資ができる
インデックスファンドとパフォーマンスを比較しておいて
損はありません。

今回は全世界の株式に投資ができるeMAXIS Slim全世界株式
(オールカントリー)
とパフォーマンスを比較してみましょう。


※引用:モーニングスター

コロナ前まではかなり接戦を繰り広げていましたが、
コロナショック後はEV革命が急騰しており、大きな
差をつけています。

パフォーマンスにこれだけ差がつくのであれば、高い
コストを支払ってでも投資を検討する価値があると言えます。

EV革命 slim全世界株式
1年 122.28% 56.46%
3年 21.21%
5年
10年

※2021年4月時点

類似ファンドとの利回り比較

ここでは、他の運用会社が設定しているEV革命と類似した
ファンドとパフォーマンスの比較を行いました。

EV革命は赤色です。


※引用:モーニングスター

どのファンドも2019年の後半までは0%を下回っており、
自動運転関連のファンドはことごとく苦戦を強いられていました。

コロナ前後からパフォーマンスに差がつき始めており、
EV革命は同類のファンドの中でも高いパフォーマンスを残している
部類に入ります。

最大下落率は?

EV革命に投資をする前に、最大でどの程度下落する可能性
があるのかを知っておくことは非常に重要です。

どの程度下落する可能性があるかを把握しておけば、大きく
下落した相場でも落ち着いて保有を続けられるからです。

それではEV革命の最大下落率を見てみましょう。最大下落率は
2020年1月~2020年3月の25.53%です。

コロナショックの影響はやはり大きかったということですね。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかも
しれません。

しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの
可能性を限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲17.18%
3カ月 ▲25.53%
6カ月 ▲19.61%
12カ月 ▲20.74%

※2021年4月時点

評判はどう?

つづいて、EV革命の評判を見てみましょう。

評判はネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額
です。

資金が流入しているということは、それだけEV革命を購入している
人が多いということなので、評判がよくなっているということです。

EV革命は2018年の初めだけ資金流入がつづいていましたが、
2019年以降は毎月資金流出がつづいています。

パフォーマンスが非常に良くなっているタイミングで
資金がまったく流入してこなかったのは、今までのパフォーマンスが
振るっていなかったので、疑心暗鬼の投資家が多く、購入できなかった
のだと思います。

直近では資金流入が超過するようになっているので、評判が
上がってきたといえます。


※引用:モーニングスター

グローバルEV関連株ファンド『EV革命』の評価まとめと今後の見通し

まず、世界的な流れとして、多くの炭素燃焼を動力とする自動車を
道路から排除する方向で合意がなされています。

以下のように、大気汚染対策や排ガス規制を強化するために
各国が取組みを決めています。ここ数年で大きく動くかと
言われると、決してそうではないと思いますが、

大きな流れとして、電気自動車にシフトさせていくという
流れはもう止まらないでしょう。そういう意味ではEV関連
銘柄というのは将来性があると言えます。

運用会社のロベコが資産しているデータでは、2038年には
世界の自動車販売数の50%がEV車に置き換わるというデータ
さえあります。

2019年までは、なかなか評価されず日の目を見ることが
なかったEV関連銘柄ですが、2020年以降は、今までの
マイナス分をはるかに上回る勢いで上昇しています。

ただ、少し気になるのは、2020年に大きく上昇しすぎており、
これ以上の上昇の余地がなくなっているのではないかという
点です。

2020年のパフォーマンスで2018年からの悪い流れは断ち切る
ことができましたが、果たして、EV市場が本当の意味で
活性化してくるこれからのタイミングでどこまで基準価額を
伸ばしていけるかは見物です。

ただ個人的には、すでに上がりすぎてしまった印象が強く
今からEV革命を買おうという気にはなれません。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点