モーニングスターのファンド・オブ・ザ・イヤーを何度も受賞している
ダイワ・USリート・オープン。

モーニングスターが高い評価をしているからという理由で、購入が促進
されてしまっていると思いますが、未だ多くの方が保有しているファンドです。

ダイワ・USリート・オープンは為替ヘッジ有/無と毎月分配型/年1決算型の
4コースが用意されています。

今日は、その中でも最も人気の高いダイワ・USリート・オープン・Bコースを
徹底分析していきます。

現在、保有している方はぜひ参考にしてください。

ダイワ・USリート・オープン・Bコースの基本情報

投資対象は?

ダイワ・USリート・オープンの投資対象は、米国のリートで、配当利回りが
FTSE NAREITエクイティREIT・インデックス以上のパフォーマンスとなるように
運用しています。

現在の組み入れ銘柄数は43銘柄となっており、構成比の上位を見てみると、
集合住宅が16.2%、ヘルスケアが12.2%、データセンターが9.5%となっています。


※引用:マンスリーレポート(10月版)

運用体制は?

マザーファンドの運用においては、コーヘン&スティアーズ・キャピタル・
マネジメント・インクが運用指示を行っています。

コーヘン&スティアーズ社は米国初のリート専門会社として、1986年に
設立されており、現地調査による分析能力では、業界随一と言われています。

運用・調査経験年数が25年以上のベテランファンドマネージャーが
ファンド設定以来一貫して、担当しています。

純資産総額は?

続いて、ダイワ・USリート・オープンの純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

ダイワ・USリート・オープンは、2011年ごろから資産が爆発的に増え始め、
一時期は7500億円ほどありました。現在では、5500億円近くを推移しています。

純資産の規模としては全く問題ありませんね。


※引用:マンスリーレポート(10月版)

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。そのため、実際に支払うコストは、
目論見書記載の額より高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに
投資判断をしなければなりません。

ダイワ・USリート・オープンの実質コストは1,783%とカテゴリー内では平均的な
レベルです。ただ、購入時手数料も考えると、初年度は5%を超えてくるため、慎重に
ならなければいけません。

購入時手数料 3.24%※上限
信託報酬 1.6416%(税込)
信託財産留保額 なし
実質コスト 1.783%

※引用:第170期 運用報告書(決算日2018年9月18日)

ダイワ・USリート・オープン・Bコースの評価分析

基準価額の推移は?

ダイワ・USリート・オープンの直近3年間の基準価額の推移を見てみましょう。

分配金再投資基準価額(青線)は2016年以降、わずかに伸びていますが、
基準価額のほうは綺麗に右肩下がりになっています。

これは明らかに過剰な分配金を出しているからにほかなりません。


※引用:モーニングスターWEBサイト

利回りはどれくらい?

ダイワ・USリート・オープンの直近1年の利回りは+2.08%となっています。
5年平均利回りは+9.53%、10年平均利回りは12.33%となっており、リート
としては十分なパフォーマンスとなっています。

毎月分配型のタコ足配当をしなければ、検討する価値のあるファンドだけに残念です。


※引用:モーニングスターWEBサイト

四半期別のパフォーマンスは?

ダイワ・USリート・オープンの四半期別のパフォーマンスを見てみましょう。
2014年に大きなリターンを出して以来は、パフォーマンスは低調に推移しています。
ただ、大きくマイナスになっている年がないのは評価に値しますね。

※引用:モーニングスターWEBサイト

類似ファンドとのパフォーマンス比較

ダイワ・USリート・オープンに投資をする上で、他の類似ファンドとのパフォーマンス
を比較しておきたいところです。

今回は、USリートの代表格であるフィデリティ・USリートと比較をしてみました。
結果、ほぼすべての期間においてダイワ・USリート・オープンはパフォーマンスで
負けており、これでは、投資をする理由が見当たりません。


※引用:モーニングスターWEBサイト

分配金の推移と分配金余力は?

続いてダイワ・USリート・オープンの分配金の推移を見てみましょう。
2017年までは毎月80円の分配金がありましたが、2017年末に60円となり、
2018年には40円にまで減額されています。

分配金余力は約50カ月ほどありますが、基準価額に対する分配金の割合を
示す分配金利回りは16%もあり、明らかにファンドの収益力を超える分配となっています。


※引用:モーニングスターWEBサイト

評判はどう?

ネット上の書き込みでは、「詐欺商品だ!即刻解約すべきだ!」と
かなり厳しいコメントが目立ちますが、実際に月次の資金流出入額を見ると、
思った以上に資金流出が起きていません。

フィデリティ・US・リートでは、2017年もかなり資金流出があったのですが、
ダイワ・USリート・オープンは思った以上に流出していません。

タコ足配当していることは別として、パフォーマンスはまずまずなので、
資金流出がかなり限定的であるということは、このファンドの保有者はあまり
悲観的になっていないと言えることができますね。


※引用:モーニングスターWEBサイト

ダイワ・USリート・オープン・Bコースの今後の見通し

米国経済は堅調で、好調なマクロ経済やインフレ上昇の見通しを反映して、
長期金利が緩やかに上昇する可能性があります。

金利の上昇は短期的には、利回り資産としての相対的な魅力が低下し、売り圧力が
強まる局面も想定はされますが、中長期的には景気拡大に伴う不動産物件の賃料上昇や
稼働率の上昇による基準価額の上昇が予想されます。

とは言ったものの、USリートの成長率は年間4~6%が想定されており、現在の分配金利回り
16%をはるかに下回っています。

今後の流れとしては、現在基準価額3000円に対して、適正な分配金は180円程度ですので、
分配金がさらに減額される可能性は非常に高いと思われます。

とは言ったものの、運用会社サイドからすると、分配金の減額は預かり純資産の減額に
つながりますので、積極的にはやりたがりません。後手後手の対応をしているうちに、
まずはファンドの基準価額はどんどん下がっていくでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

運用は米国最古のコーヘン&スティアーズ社が行っており、通常であれば、
運用に期待できそうな一面もありますが、ダイワ・USリート・オープン・Bコースは
あまりおすすめできません。

実際、ベンチマークからかなりかけ離れた運用をしており、分配金の支払いが
重くのしかかっているがゆえに、こうなってしまっていると考えられます。

5000本超の投資信託がある中で、他にもっと優秀なファンドもありますので、
あえてこのファンドを選ぼうとは思いませんね。