モーニングスターのファンド・オブ・ザ・イヤーを何度も受賞
しているダイワ・USリート・オープン。

モーニングスターが高い評価をしているからという理由で、購入が
促進されてしまっていると思いますが、未だ多くの方が保有している
ファンドです。

ダイワ・USリート・オープンは為替ヘッジ有/無と毎月分配型/
年1決算型の4コースが用意されています。

今日は、その中でも最も人気の高いダイワ・USリート・オープン・
Bコースを徹底分析していきます。

現在、保有している方はぜひ参考にしてください。


ダイワ・USリート・オープン・Bコースの基本情報

投資対象は?

ダイワ・USリート・オープン・Bコースの投資対象は、米国のリートで、
配当利回りがFTSE NAREITエクイティREIT・インデックス以上の
パフォーマンスとなるように運用しています。

現在の組み入れ銘柄数は35銘柄となっており、構成比の上位を
見てみると、集合住宅が16.5%、ヘルスケアが11.2%、データセンター
が11.6%となっています。


※引用:マンスリーレポート

運用体制は?

マザーファンドの運用においては、コーヘン&スティアーズ・
キャピタル・マネジメント・インクが運用指示を行っています。

コーヘン&スティアーズ社は米国初のリート専門会社として、
1986年に設立されており、現地調査による分析能力では、業界
随一と言われています。

運用・調査経験年数が25年以上のベテランファンドマネージャーが
ファンド設定以来一貫して、担当しています。

純資産総額は?

続いて、ダイワ・USリート・オープン・Bコースの純資産総額は
どうなっているか見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少していると、
ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む
可能性がありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

ダイワ・USリート・オープン・Bコースは、2011年ごろから資産が
爆発的に増え始め、一時期は7500億円ほどありました。

現在では、6000億円近くを推移しています。純資産の規模としては
全く問題ありませんね。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなる
のが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければ
なりません。

ダイワ・USリート・オープン・Bコースの実質コストは1.69%と
かなり割高の設定です。

ただ、購入時手数料も考えると、初年度は5%を超えてくるため、慎重に
ならなければいけません。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.3%※上限
信託報酬 1.672%(税込)
信託財産留保額 なし
実質コスト 1.69%(概算値)

※引用:最新運用報告書

ダイワ・USリート・オープンよりはるかに優れたパフォーマンスの海外REITランキング

ダイワ・USリート・オープン・Bコースの評価分析

基準価額の推移は?

ダイワ・USリート・オープン・Bコースの直近3年間の基準価額
の推移を見てみましょう。

分配金を受け取らずに再投資をした場合の基準価額(青線)は
3年間で約15%ほど上昇しています。一方で、基準価額は3年間で
40%ほど下落しています。

これは明らかに過剰な分配金を出しているからにほかなりません。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

ダイワ・USリート・オープン・Bコースの直近1年の利回りは24.19%と
なっています。

直近1年はかなり高いリターンとなりました。3年平均、5年平均、
10年平均とどの期間でもプラスのリターンとなっていますので、
安定した運用ができています。

同カテゴリー内でも平均以上のパフォーマンスです。

毎月分配型のタコ足配当をしなければ、検討する価値のある
ファンドだけに残念です。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 24.19% 21%
3年 5.82% 43%
5年 3.89% 39%
10年 11.68% 25%

※2020年1月時点

標準偏差は?

標準偏差は基準価額の変動幅の大きさを把握するのに役立ちます。

ダイワ・USリート・オープン・Bコースの標準偏差は10前後
なので、株式ファンドなどと比べると若干低くなっていますが、
そこまで変わりはないですね。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのは
ご存じでしょうか?

まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいて
くださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 10.31 39%
3年 12.21 54%
5年 14.39 48%
10年 16.75 32%

※2020年1月時点

年別のパフォーマンスは?

ダイワ・USリート・オープン・Bコースの年別のパフォーマンスを
見てみましょう。

2015年~2018年まではパッとしない運用が続きましたが、
2019年は20%以上のリターンをたたき出しています。

中長期では高いリターンを出しているため、今後に期待したい
といったところでしょう。

年間利回り
2019年 24.19%
2018年 ▲6.13%
2017年 1.64%
2016年 ▲0.96%
2015年 3.14%
2014年 49.63%

※2020年1月時点

類似ファンドとのパフォーマンス比較

ダイワ・USリート・オープン・Bコースに投資をする上で、
他の類似ファンドとのパフォーマンスを比較しておきたい
ところです。

今回は、USリートの代表格であるフィデリティ・USリート
比較をしてみました。

直近約1年間では、ダイワ・USリート・オープンがフィデリティ・
USリートをパフォーマンスで上回っています。

ただ、中長期で見るとほとんど変わらないので、どちらを選んでも
パフォーマンスに大差はないでしょう。ただ根本的にタコ足配当
しているようなファンドですので、投資対象としてはおすすめ
できませんね。


※引用:モーニングスター

分配金の推移と分配金余力は?

続いてダイワ・USリート・オープン・Bコースの分配金の推移を
見てみましょう。

2017年までは毎月80円の分配金がありましたが、2017年末に60円と
なり、2018年には40円にまで減額されています。

また分配金の半分以上が当期収益以外から賄われており、あなたが
受け取っている分配金のほとんどは自分の投資した元本の可能性が
高いということですね。

分配金余力は約40カ月ほどありますが、基準価額に対する分配金の
割合を示す分配金利回りは15%を超えており、明らかにファンドの
収益力を超える分配となっています。

このような運用をしているファンドには投資してはいけません。

また、このブログでは何度も言っていますが、特別な事情がない限りは
毎月分配型のファンドに投資すべきではありません。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金 当期収益以外 繰越対象額
177期 40円 23円 1,774円
178期 40円 -円 1,780円
179期 40円 19円 1,760円
180期 40円 34円 1,726円
181期 40円 31円 1,695円
182期 40円 -円 1,746円

※引用:最新運用報告書

評判はどう?

ネット上の書き込みでは、「詐欺商品だ!即刻解約すべきだ!」と
かなり厳しいコメントが目立ちますが、実際に月次の資金流出入額
を見ると、思った以上に資金流出が起きていません。

フィデリティ・US・リートでは、2017年もかなり資金流出があった
のですが、ダイワ・USリート・オープン・Bコースは思った以上に
流出していません。

タコ足配当していることは別として、パフォーマンスはまずまずなので、
資金流出がかなり限定的であるということは、このファンドの保有者は
あまり悲観的になっていないと言えることができますね。


※引用:モーニングスター

ダイワ・USリート・オープン・Bコースの今後の見通し

米国経済は景気拡大ペースに鈍化の兆しがみられるものの、好調な
労働市場を背景に今後も底堅い成長が予想されます。

米国の実物不動産市場も、賃料上昇、物件の稼働率などは底堅く
推移し、FRBが金融緩和を継続する姿勢を示していることも、
支援材料となっています。

とは言ったものの、USリートの成長率は年間4~6%が想定されており、
現在の分配金利回り15%をはるかに下回っています。

今後の流れとしては、現在基準価額約3000円に対して、適正な分配金
は180円程度ですので、分配金がさらに減額される可能性は非常に
高いと思われます。

とは言ったものの、運用会社サイドからすると、分配金の減額は
純資産の減額につながりますので、積極的にはやりたがりません。

後手後手の対応をしているうちに、まずはファンドの基準価額は
どんどん下がっていくでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

運用は米国最古のコーヘン&スティアーズ社が行っており、通常で
あれば運用に期待できそうな一面もありますが、ダイワ・USリート・
オープン・Bコースはあまりおすすめできません。

実際、ベンチマークからかなりかけ離れた運用をしており、分配金の
支払いが重くのしかかっているがゆえに、こうなってしまっていると
考えられます。

5000本超の投資信託がある中で、他にもっと優秀なファンドもあります
ので、あえてこのファンドを選ぼうとは思いませんね。