インデックスファンドの低コスト競争において、最前線で戦っている
三菱UFJ国際投信のeMAXIS Slimシリーズ。

2018年中にeMAXISシリーズより低コストのファンドが出てこないかと
期待してはいましたが、そろそろ低コスト競争も限界を迎えたようです。

まあETFと同水準のコストで購入できるようになったというところで、
十分満足できる内容ですね。

さて、今日は、三菱UFJ国際投信のeMAXIS Slim先進国株式インデックス
について徹底的に分析したいと思います。

eMAXIS Slim先進国株式インデックスの基本情報

投資対象は?

投資対象は、日本を除く先進国の株式で、MSCIコクサイ・インデックス
(円換算ベース)と連動する投資成果を目指して運用を行います。

MSCIコクサイ・インデックスの国別、地域別の構成比率は下図のように
なっており、22か国、1332銘柄で構成されています。

見てわかる通り、約70%が米国株式となっており、米国株式がいかに
強いかを物語っていますね。


※引用:交付目論見書

eMAXIS Slim先進国株式インデックスの値動きのイメージが
つきやすいようにベンチマークの推移を見てみましょう。

いかがでしょうか?

2007年~2008年のリーマンショックで60%ほど下落したのですが、
それ以降は着実に右肩上がりに成長しています。

S&P500やNYダウと比べるとやや劣るベンチマークですが、優秀な
ベンチマークと言えますね。


※交付目論見書

もう少し具体的に、組入銘柄の国別構成比を見てみましょう。

アメリカが1位であるのは当然として、次がイギリス、その次が
フランスという構成比率になっています。


※マンスリーレポート(2018年12月時点)

純資産総額は?

続いて、eMAXIS Slim先進国株式インデックスの純資産総額は
どうなっているか見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

インデックスファンドの運用において、純資産総額というのも見る
べきポイントです。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができず、インデックスから乖離してしまうリスクがあります。

また純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性があります。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

eMAXIS Slim先進国株式インデックスは下図のように2017年の
新規設定以来、純資産総額を伸ばしており、現在の純資産総額は
約290億円となっています。

idecoや積立NISAでの取り扱いも始まっており、順調に純資産を
増やしています。


※マンスリーレポート(2018年12月時点)

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

特にMSCIコクサイ・インデックス連動型のファンドは運用会社各社が
作っていますが、運用リターンはベンチマークに連動するため、どこも
差がつきません。

そうすると、実質コストの部分で良し悪しを決めることになるわけです。

eMAXIS Slim先進国株式インデックスの実質コストは0.176%程度となっており、
実質コストベースでも超低コストを実現できています。

このコストで先進国に分散投資ができるのであれば文句はないでしょう。

購入時手数料 0
信託報酬 0.11772%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 0.176%(概算値)

※第1期 運用報告書より(決算日2018年4月25日)

類似ファンドの実質コスト比較

つづいて、類似ファンドの実質コストを比較をしてみましょう。

MSCIコクサイ・インデックスをベンチマークとして採用している
ファンドは、信託報酬と比較するとかなり割高になっていることが
わかります。

これは、純資産総額が小さいことにより、効率的な運用ができていない
側面もあるため、純資産総額が大きくなれば、もっと下がってきます。

比較してもみても、eMAXIS Slim先進国株式インデックスがダントツ
でコストが安くなっています。

ファンド 実質コスト(概算値)
eMAXIS Slim先進国株式インデックス 0.176%
ニッセイ 外国株式インデックスファンド 0.301%
たわらノーロード先進国株式 0.251%
iFree外国株式インデックス 0.274%
Smart-i 先進国株式インデックス 0.484%

※2018年12月時点

eMAXIS Slim先進国株式インデックスの評価分析

基準価額の推移は?

eMAXIS Slim先進国株式インデックスの基準価額は、2018年1月末と
2018年の10月以降に大きく下落してしまっています。

10月末以降の大幅下落でトレンドがかなり厳しくなってきましたので、
2019年はそう簡単に高値を超える水準までは戻せないでしょう。


※引用:モーニングスター

利回りはどう?

つづいて、eMAXIS Slim先進国株式インデックスの運用実績を
見てみましょう。

直近1年間の利回りは▲11.00%という結果になっています。
eMAXIS Slim先進国株式インデックスに投資をしている多くの人が
投資初心者であると思いますので、この下落に同様してしまうかも
しれません。

しかし、カテゴリー内でのランキングを見ると、上位15%に入って
おり、下落幅は小さく抑えられていることがわかります。

悲観的になってすぐ売却することだけはやめてくださいね。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲11.00% 15%
3年
5年
10年

※2018年12月時点

標準偏差は?

eMAXIS Slim先進国株式インデックスの標準偏差を見てみると、
同カテゴリー内では平均よりわずかに後ろに位置しています。

今後、1年間のリターンは、だいたい▲45.32%~23.32%の間に
収まる可能性が高いです。

2018年の年末に大きく下落したことをうけて、標準偏差もかなり
大きくなっています。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのは
ご存じでしょうか?

まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 17.16 53%
3年
5年
10年

※2018年12月時点

年別のパフォーマンスは?

つづいて、eMAXIS Slim新興国株式インデックスの年別の
パフォーマンスを見てみましょう。

2018年に大きく下落してしまったことで、2017年にプラスに
なった収益を相殺するような状態になっています。

今後に期待というところでしょう。

年間利回り
2018年 ▲11.00%
2017年 14.94%
2016年
2015年
2014年

※2018年12月時点

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類似ファンドとのパフォーマンスの差は?

インデックスファンドに投資をするのであれば、同じベンチマークを
採用している類似ファンドとのパフォーマンス比較は不可欠です。

eMAXIS Slim先進国株式インデックス(黄線)と同じMSCIコクサイを
採用している主要なファンドとパフォーマンスを比較してみると、
実質コストを加味しても、eMAXIS Slim先進国株式インデックスが
一番優れていると言うことがわかります。


※引用:モーニングスター

最大下落率は?

投資を始めようとしている、もしくは始めたばかりの人が気になるのが、
最大どの程度、資産が下落する可能性があるのかという点かと思います。

まだ設定来の期間が短く、大きな下落は見せていませんが、eMAXIS
Slim 先進国株式インデックスの最大下落率は3カ月で▲16.44%と
なっています。

このファンドには投資をし始めたばかりの人が多いと思いますので、
いきなり大きな下落を経験して同様している方もいるかもしれませんが、
積立などをしている場合は、一度下落したほうが大きなリターンが
期待できますので、気にせず保有を続けましょう。

考えなしの長期保有が自分の首を絞める理由とは?

期間 下落率
1カ月 ▲10.43%
3カ月 ▲16.44%
6カ月 ▲9.05%
12カ月 ▲11.00%

※2018年12月時点

ベンチマークとの乖離率は?

インデックスファンドの運用においては、ベンチマークとの乖離率と
いうのが運用の巧拙を見極める一つのポイントとなります。

乖離率は2.8%程度となっており、コスト分を差し引いても当ファンドの
リターンが高くなっています。

ベンチマークには、配当収入分が含まれていないので、この差の大部分は
配当収入による影響だと思ってもらえばよいでしょう。

銘柄選択や組入ミスによるマイナス要因はほぼゼロです。

ファンド ベンチマーク
8.5% 5.6%

評判はどう?

続いて、eMAXIS Slim先進国株式インデックスを見てみましょう。

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは多くの投資家がファンドを購入している
ということなので、評判がいいということになります。

2017年の新規設定以来、毎月資金流入しており、2018年の積立NISA開始
と同時に純資産総額を大きく伸ばしています。

他社を圧倒するレベルの超低コスト戦略が見事に人気に火をつけた形ですね。
これ以上の低コストファンドは当分出てこないと思いますので、流入額は
まだまだ増えると思います。

積立NISAとiDeCoの対応状況は?

eMAXIS 先進国株式インデックスの積立NISAとiDeCoの対応状況を
確認しておきましょう。

iDeCoでは、SBI証券でも投資ができるようになりました。
セレクトプランは、既存のオリジナルプランから変更の手続きが
必要なので、早めに申請をしておきましょう。

先進国株式は多くの投資家がポートフォリオに組入れたいと考えて
いますので、ますます資金流入が増えそうです。

積立NISA iDeCo
SBI証券(セレクトプラン)
松井証券
マネックス証券

※2018年12月時点

eMAXIS Slim先進国株式インデックスの評価まとめ

現状、先進国株式に投資をしたいのであれば、このファンド以外には
考えられないと思います。

ベンチマークもMSCIコクサイ・インデックスなので、問題ありませんし、
何より超低コストであることは魅力的です。

ニッセイ 外国株式インデックスファンドが対抗して信託報酬を下げて
きましたので、来年度以降は実質コストの差は縮まるかもしれません。

しかし、これ以上下げるというのは、現時点ではなかなか考えられません
ので、先進国株式カテゴリーのインデックスファンドをお探しなのであれば、
迷わずこのファンドを選んで問題ないでしょう。