インデックスファンドの低コスト競争において、最前線で戦っている大和証券投資信託委託のiFreeシリーズ。

今日は、大和証券投資信託委託のiFree新興国債券インデックスについて徹底的に分析したいと思います。

「iFree新興国債券インデックスって投資対象としてどうなの?」

「iFree新興国債券インデックスって持ってて大丈夫なの?」

「iFree新興国債券インデックスより良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、悩みは解消すると思います。


iFree新興国債券インデックスの基本情報

投資対象は?

投資対象は、新興国の現地通貨建て債券に投資し、JPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ・グローバル・ディバーシファイド(円換算)に連動する投資成果を目指します。

JPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ・グローバル・ディバーシファイドとは、JPモルガンが算出し、公表している債券指数です。

どのあたりの国への投資比率が高いのかを見てみると、人民元、ブラジル・レアル、メキシコ・ペソの比率が高いようです。

かなり変動の大きい通貨の保有比率が高いので、債券ファンドだからと言って、決してリスクが小さいと思わないようにしてください。


※引用:マンスリーレポート

つみたてNISAとiDeCoの対応状況は?

iFree新興国債券インデックスのつみたてNISAとiDeCoの対応状況を確認しておきましょう。iDeCoでは取り扱いがありますので、積立投資をする場合は、積極的に活用していきたいですね。

つみたてNISA iDeCo
× マネックス証券、SBI証券(セレクトプラン)、ソニー銀行、滋賀銀行、松井証券

※2022年10月時点

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

純資産総額が小さいと運用が効率的に行えず、余計なコストが発生したり、運用会社も運用に力を入れないため、パフォーマンスが優れないといったデメリットが発生します。

また純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性があります。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

iFree新興国債券インデックスは下図のように2016年の新規設定以来、純資産総額を伸ばしており、現在の純資産総額は約79億円となっています。今後も資金流入が続くと予想されるので、資産規模は特に心配しなくてよさそうです。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

インデックスファンドにおいて、実質コストというのは何よりも重要な項目です。

JPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ・グローバル・ディバーシファイド連動型のファンドは運用会社各社が作っていますが、運用リターンはベンチマークに連動するため、どこも差がつきません。

そうすると、実質コストの部分で良し悪しを決めることになるわけです。iFree新興国債券インデックスの実質コストは、0.350%となっており、同類ファンドの中で最安値を争っています。

購入時手数料 0
信託報酬 0.242%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 0.350%(概算値)

※引用:運用報告書

「ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?」と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

iFree新興国債券インデックスの評価分析

基準価額をどう見る?

iFree新興国債券インデックスの基準価額を見てみると、コロナショックで一時は10000円を割り込みました。

しかし、その後、立て直し、今は12000円近辺を推移しています。


※引用:モーニングスター

利回りはどう?

つづいて、iFree新興国債券インデックスの運用実績を見てみましょう。

直近1年間の利回りは1.95%です。3年、5年平均利回りもプラスにはなっていますが、たいしてプラスにはなっていません。

同カテゴリー内でのパフォーマンスに比較や年別の利回りも調べると、より詳しくパフォーマンスの状況がわかりますので、まだこの時点で投資判断をするのは時期尚早です。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り
1年 +1.95%
3年 +1.84%
5年 +0.42%
10年

※2022年10月時点

同カテゴリー内での利回りランキングは?

せっかく投資をするのであれば、同じカテゴリー内でも、優れたファンドに投資をするべきです。

iFree新興国株式インデックスは新興国債券(複数国)カテゴリーに属しています。このカテゴリー内でのランキングを確認すると、平均よりもやや上位に位置しています。

悪くはないですが、iFree新興国債券インデックスよりも優れたファンドが何本もあるということです。

上位●%
1年 32%
3年 39%
5年 45%
10年

※2022年10月時点

年別のパフォーマンスは?

つづいて、iFree新興国債券インデックスの年別のパフォーマンスを見てみましょう。

マイナスの年もありますが、2桁のプラスの年もあり、平均するとプラスといった状況です。

新興国債券は債券と言う名前がついていますが、あなたが思っている以上に価格は変動しますので、注意してください。

年間利回り
2022年 +2.01%(1-9月)
2021年 +0.77%
2020年 ▲3.26%
2019年 +11.45%
2018年 ▲8.63%
2017年 +10.35%
2016年

※2022年10月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。

>>まさか考えたことがない?運用が成功するか失敗するかすべてのカギを握る投信運用の出口戦略

インデックスファンドとのパフォーマンスの差は?

インデックスファンドに投資をするのであれば、同じベンチマークを採用している類似ファンドとのパフォーマンス比較は不可欠です。

iFree新興国債券インデックスと同じく新興国債券のインデックスファンドであるeMAXIS 新興国債券インデックスと比較をしました。
※引用:モーニングスター

結果は、iFree新興国債券インデックスの勝利です。信託報酬のコスト分、iFree新興国債券インデックスが有利となったとがわかります。

最大下落率は?

投資を始めようとしている、もしくは始めたばかりの人が気になるのが、最大どの程度、資産が下落する可能性があるのかという点かと思います。

期間 下落率
1カ月 ▲13.37%
3カ月 ▲16.09%
6カ月 ▲12.45%
12カ月 ▲10.22%

※2022年10月時点

iFree新興国債券インデックスは2020年1月~3月の3カ月間で16.09%の下落を記録しています。

新興国債券ファンドはリスクが低いと思われがちですが、20%近くは下落することがあると思っておいたほうがいいですね。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

評判はどう?

続いて、iFree新興国債券インデックスの評判を見ていきましょう。

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは多くの投資家がファンドを購入しているということなので、評判がいいということになります。

2020年の3月に大きく流出はしていますが、それ以外の月では、毎月流入しており、新興国債券ファンドの中で、コストが安いだけのことはあるなという印象です。


※引用:モーニングスター

iFree新興国債券インデックスの評価まとめと今後の見通し

iFree新興国債券インデックスは新興国債券のインデックスファンドの中でもコスト面でほぼ最安値なので、安定してつみたてのニーズがあるようです。

ただ、パフォーマンスを見てわかる通り、お世辞にも優れた成果を残しているとは言えません。ほとんどの人はこんなことを気にせず、新興国債券カテゴリーで一番コストが安いからという理由だけで購入してしまっていると思います。

いくらインデックスファンドでも、ベンチマークが適切でなければ、プラスのリターンを生むことができませんので、くれぐれも注意してください。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。

>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点