インデックスファンドの低コスト競争において、最前線で戦っている
大和証券投資信託委託のiFreeシリーズ。

今日は、大和証券投資信託委託のiFree新興国債券インデックスに
ついて徹底的に分析したいと思います。

iFree新興国債券インデックスの基本情報

投資対象は?

投資対象は、新興国の現地通貨建て債券に投資し、JPモルガン・
ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ・
グローバル・ディバーシファイド(円換算)に連動する投資成果を
目指します。

JPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・
マーケッツ・グローバル・ディバーシファイドとは、JPモルガンが
算出し、公表している債券指数です。

国別、地域別の構成比率は下図のようになっており、18か国、
約200銘柄で構成されています。


※引用:交付目論見書

このファンドの値動きのイメージがつきやすいようにベンチマークの
推移を見てみましょう。

いかがでしょうか?

2013年以降はあまり変わらない水準で上下に値動きしており、
正直、私から見ると、そこまで優れたベンチマークとは思えませんね。


※引用:交付目論見書

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた
資金の総額だと思ってください。

インデックスファンドの運用において、純資産総額というのも
見るべきポイントです。ファンドの純資産総額が小さいと、
適切なタイミングで銘柄を入れ替えることができず、
インデックスから乖離してしまうリスクがあります。

また純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性があります。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

iFree新興国債券インデックスは下図のように2016年の新規設定以来、
純資産総額を伸ばしており、現在の純資産総額は約32億円となっています。

今後も資金流入が続くと予想されるので、資産規模は特に
心配しなくてよさそうです。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

インデックスファンドにおいて、実質コストというのは何よりも重要な項目です。

JPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ・
グローバル・ディバーシファイド連動型のファンドは運用会社各社が作っていますが、
運用リターンはベンチマークに連動するため、どこも差がつきません。

そうすると、実質コストの部分で良し悪しを決めることになるわけです。
iFree新興国債券インデックスの実質コストは、0.399%となっており、
同類ファンドの中で最安値を争っています。

購入時手数料 0
信託報酬 0.242%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 0.399%(概算値)

※引用:運用報告書

iFree新興国債券インデックスで本当に大丈夫?私が絶対オススメできるインデックスファンドを公開

iFree新興国債券インデックスの評価分析

基準価額の推移は?

iFree新興国債券インデックスの基準価額を見てみると、2018年10月に
大きく下落して以来、まだ当時の高値まで戻せていない状況です。


※引用:モーニングスター

利回りはどう?

つづいて、iFree新興国債券インデックスの運用実績を見てみましょう。

直近1年間の利回りは4.24%という結果になっています。3年平均でも
4%台のパフォーマンスを維持できており、一見すると非常に安定した
運用ができているように感じます。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 4.24% 31%
3年 4.69% 42%
5年
10年

※2019年10月時点

標準偏差は?

標準偏差は基準価額の変動幅を比較するときに役立ちます。

先進国債券のファンドの場合、3年平均で5前後なので、
iFree新興国債券インデックスは2倍近く価格が変動しやすい
ということがわかります。

日経225に連動するインデックスファンドの3年平均が
14~15程度ですので、株式ファンドと比較すると、
値動きは小さいようです。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのは
ご存じでしょうか?

まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 9.78 46%
3年 9.40 56%
5年
10年

※2019年10月時点

年別のパフォーマンスは?

つづいて、iFree新興国債券インデックスの年別の
パフォーマンスを見てみましょう。

2018年に大きく下落してしまったことで、2017年、2019年は
しっかりとプラスのリターンを残すことができています。

債券ファンドだからと言って、安心していると10%近い下落を
することもあるので、新興国債券の場合は注意してください。

年間利回り
2019年 +4.90%(1-9月)
2018年 ▲8.63%
2017年 +10.35%
2016年

※2019年10月時点

類似ファンドとのパフォーマンスの差は?

インデックスファンドに投資をするのであれば、同じベンチマークを
採用している類似ファンドとのパフォーマンス比較は不可欠です。

iFree新興国債券インデックス(黄線)と同じく新興国債券の
インデックスファンドであるeMAXIS 新興国債券インデックスと
比較をしました。

結果は、iFree新興国債券インデックスの勝利です。信託報酬のコスト
分、iFree新興国債券インデックスが有利となったことがわかります。


※引用:モーニングスター

最大下落率は?

投資を始めようとしている、もしくは始めたばかりの人が
気になるのが、最大どの程度、資産が下落する可能性が
あるのかという点かと思います。

下記に、ファンド設定来の最大下落率を期間別に集計した
ものを載せます。2018年3月に一番タイミング悪く買って、
2018年8月に一番タイミング悪く売った場合に最大11.55%
あなたの資産が目減りした可能性があるということですね。

まだ設定来の期間が短く、大きな下落は見せていませんが、
同じベンチマークで5年以上運用されているファンドの下落率を
見ると、約20%ほど下落しているときがあり、それくらいの
下落は起こり得るものと思っておいたほうがよいと思います。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲6.48%
3カ月 ▲7.65%
6カ月 ▲11.15%
12カ月 ▲10.22%

※2019年10月時点

評判はどう?

続いて、iFree新興国債券インデックスの評判を見ていきましょう。

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは多くの投資家がファンドを
購入しているということなので、評判がいいということになります。

2017年の11月に大きく流出はしていますが、それ以外の月では、
毎月流入しており、新興国債券ファンドの中で、コストが安い
だけのことはあるなという印象です。

ただ、直近のパフォーマンスが悪いので、今後は流出超過になる
かもしれません。


※引用:モーニングスター

iFree新興国債券インデックスの評価まとめ

インデックスファンドにおいて、重要なのはもちろん低コスト
であることもそうですが、ベンチマークの推移というのも
非常に重要な項目となります。

このファンドのベンチマークは推移を見れば、イマイチだと
いうことがすぐにわかりますが、ほとんどの人はそんなことを
期にせず、新興国債券カテゴリーで一番コストが安いからという
理由だけで購入してしまっていると思います。

いくらインデックスファンドでも、ベンチマークが適切でなければ、
プラスのリターンを生むことができませんので、くれぐれも
注意してください。

現状、iFree新興国債券インデックスについては、コストは安いですが、
ベンチマークがイマイチなので、お勧めはできません。

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