コロナショック以降、テクノロジー株は圧倒的な成長をみせてきましたが、中でも大きく株価を伸ばしたのが、Facebook、Amazon、Netflix、Googleといった企業です。
この頭文字をとったFANGを筆頭に、次世代テクノロジーをベースに高い将来性をもつ企業に投資をしていくのが、大和アセットのiFreeNEXT FANG+インデックスです。
今日は、iFreeNEXT FANG+インデックスの評価や評判を独自の目線で分析していきます。
「iFreeNEXT FANG+インデックスって投資対象としてどうなの?」
「iFreeNEXT FANG+インデックスって持ってて大丈夫なの?」
「iFreeNEXT FANG+インデックスより良いファンドってある?」
といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、悩みは解消すると思います。
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iFreeNEXT FANG+インデックスの基本情報
投資対象は?
iFreeNEXT FANG+インデックスの投資対象は、NYSE FANG+指数を構成する全銘柄に投資をしていきます。
NYSE FNAG+指数というのは、次世代テクノロジーをベースに、グローバルな現代社会において人々の生活に大きな影響力を持ち、高い知名度を有する米国上場企業を対象に構成された株価指数です。
国別の組み入れ比率は米国が約80%、中国が約20%となっています。
※引用:マンスリーレポート
iFreeNEXT FANG+インデックスの組入銘柄数は11銘柄で上位10銘柄は以下のようになっています。超大手企業のみで構成されており、あなたもほとんどの企業の名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?
※引用:マンスリーレポート
つみたてNISAとiDeCoの対応状況は?
iFreeNEXT FANG+インデックスのつみたてNISAやiDeCoの対応状況ですが、残念ながら、どちらも対応はしていません。
つみたてNISA | iDeCo |
× | × |
※2022年10月時点
純資産総額は?
続いて、iFreeNEXT FANG+インデックスの純資産総額はどうなっているか見ていきます。純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。
純資産総額は大きいほうが、ファンドマネージャーが資金を運用する際に効率よくできたり、保管費用や監査費用が相対的に低くなりますので、コストが低く抑えられます。
また投資信託の規模が小さくなると運用会社自体がその投資信託に力を注がなくなりパフォーマンスが悪くなることもありますので注意が必要です。
iFreeNEXT FANG+インデックスは約170億円まで大きくなっており、人気の高いファンドとなっています。規模としても問題ないですね。
※引用:マンスリーレポート
実質コストは?
私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。
そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。
信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方
iFreeNEXT FANG+インデックスの実質コストは0.80%と、インデックスファンドの割にかなり割高となっています。大して負荷の高い作業が必要でないにもかかわらず、この手数料はかなり割高に感じますね。
購入時手数料 | - |
信託報酬 | 0.7755%(税込) |
信託財産留保額 | - |
実質コスト | 0.80%(概算値) |
※引用:最新運用報告書
「ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?」と聞かれてあなたは何と答えますか?
もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。
iFreeNEXT FANG+インデックスの評価分析
基準価額をどう見る?
iFreeNEXT FANG+インデックスの基準価額は、コロナショックで10,000円近くまで下落しましたが、その後は2021年末まで急伸しました。
ただ、2022年入り、コロナショック以上に大きく下落しています。大きく上昇しすぎたファンドというのは必ずその反動があとから来ますので、うまく逃げることも作戦の1つになります。
※引用:モーニングスター
利回りはどれくらい?
続いて、iFreeNEXT FANG+インデックスの利回りを見てみましょう。
直近1年間の利回りは▲12.70%ですが、3年平均利回りも35.04%を超えています。単年のパフォーマンスはあまりアテになりませんので、より長期のパフォーマンスのほうが信頼できます。
ただし、この利回りだけを見て、投資判断をするのは、禁物です。しっかりと他のファンドをパフォーマンスを比較してから投資をするようにしてください。
ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。
平均利回り | |
1年 | ▲12.70% |
3年 | +35.04% |
5年 | - |
10年 | - |
※2022年10月時点
10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も参考にしてみてください。
10年間圧倒的に高いリターンを出している海外株式ファンドランキング
同カテゴリー内での利回りランキングは?
iFreeNEXT FANG+インデックスは、優れたファンドが多い国際株式の北米株カテゴリーに属しています。
投資をするのであれば、同カテゴリーでも優秀なパフォーマンスのファンドに投資をしたいと思うので、同カテゴリー内でのパフォーマンスのランキングを調べました。
iFreeNEXT FANG+インデックスは、直近1年間だけは平均以下の水準ですが、3年平均では上位1%に入っており、非常に優秀なパフォーマンスです。
これくらい中長期で優れた成果を残し続けているファンドに投資をしたいものです。
上位●% | |
1年 | 79% |
3年 | 1% |
5年 | - |
10年 | - |
※2022年10月時点
年別の運用利回りは?
iFreeNEXT FANG+インデックスの年別のパフォーマンスを見てみましょう。2019年、2020年、2021年と30%超えの非常に優れたパフォーマンスとなっています。
このパフォーマンスであれば、2022年に20%程度下落しても、気にせず保有を続けられそうです。
年間利回り | |
2022年 | ▲20.39%(1-9月) |
2021年 | +31.32% |
2020年 | +85.62% |
2019年 | +39.61% |
※2022年10月時点
投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。
しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。
>>まさか考えたことがない?運用が成功するか失敗するかすべてのカギを握る投信運用の出口戦略インデックスファンドとの利回り比較
iFreeNEXT FANG+インデックスに投資を検討するのであれば、同じように米国株式に投資をしているインデックスファンドと運用実績を比較しておいて損はありません。
今回は、iFreeNEXT FANG+インデックスと同じく北米株で構成されているeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とパフォーマンスを比較してみました。
※引用:モーニングスター
結果は見事に、iFreeNEXT FANG+インデックスのほうが上回っており、少し高いコストを支払ってでも、投資するに値するファンドであることがわかります。
iFreeNEXT FANG+ | Slim 米国株式 | |
1年 | ▲12.70% | +9.42% |
3年 | +35.04% | +19.72% |
5年 | - | - |
10年 | - | - |
※2022年10月時点
類似ファンドとの利回り比較
インデックスファンドに投資をするにしても、アクティブファンドとパフォーマンスを比較してからでも遅くはありません。
今回は、北米ファンドで何度も優秀ファンド賞を受賞をしたことがあるアライアンス・バーンスタインの米国成長株投信Bコースと比較をしてみました。
※引用:モーニングスター
コロナ以降は、iFreeNEXT FANG+インデックスがパフォーマンスで圧倒していることがわかります。
どちらも非常に優秀なファンドなのですが、それでも大きな差をつけているので、いかにiFreeNEXT FANG+インデックスが優れたファンドであるかがよくわかります。
iFreeNEXT FANG+ | 米国成長株投信B | |
1年 | ▲12.70% | ▲2.18% |
3年 | +35.04% | +19.77% |
5年 | - | +16.49% |
10年 | - | +20.33% |
※2022年10月時点
最大下落率はどれくらい?
投資をするにあたって、気になるのが「このファンドはどの程度下落することがあるのか」という点でしょう。標準偏差である程度は理解できるものの、やはり実際の下落幅をみたほうが心構えができます。
そこでiFreeNEXT FANG+インデックスの最大下落率を調べてみました。
期間 | 下落率 |
1カ月 | ▲18.46% |
3カ月 | ▲24.01% |
6カ月 | ▲24.60% |
12カ月 | ▲16.60% |
※2022年10月時点
iFreeNEXT FANG+インデックスは2018年10月~2018年12月までの3カ月で▲24.01%の下落を記録しています。
ファンドの運用においては、大きく下落することもありますが、長期保有をすることでしっかりプラスのリターンが出ていますので、くれぐれもパニック売りはしないようにしてください。
最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を限りなく低くすることが可能です。
評判はどう?
ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。資金が流入しているということは、それだけこのファンドを購入している人が多いということなので、評判が良いということです。
iFreeNEXT FANG+インデックスは2020年以降、資金流出している月もありますが、流入超過となっている月のほうが多くなっていますので、評判は悪くないと言えます。
2022年はさすがに大きく下落していますので、一部の投資家が利確や失望売りをしているようですね。
※引用:モーニングスター
iFreeNEXT FANG+インデックスの評価まとめと今後の見通し
いかがでしょうか?
iFreeNEXT FANG+インデックスはまさに2020年ごろからの潮流にドはまりしたファンドだったということもあり、非常に高いパフォーマンスとなっています。
投資対象として非常に魅力的ではある一方で、一般的な株式ファンドと比べると値動きがかなり大きくなっています。そのため、プラスが出ているときはいいですが、大きくマイナスが膨らんでいるときに、投資経験が浅い人ほどつい手放したくなってしまいます。
ですので、投資をするのであれば、少なくとも5年10年は絶対売らないつもりで保有し続けてください。そうすれば、あなたの資産は大きく増えている可能性がかなり高くなります。
最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。
今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。
>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点