インデックスファンドの低コスト競争において、最前線で
戦っているアセットマネジメントOneのたわらノーロードシリーズ。

 

今日は、たわらノーロード国内債券の評価や評判、実質コストなど
について徹底的に分析したいと思います。

 

たわらノーロード国内債券の基本情報

投資対象は?

投資対象は、日本の公社債を主要投資対象とし、NOMURA-BPI総合
に連動する投資成果を目指して運用を行います。

 

NOMURA-BPI総合は野村證券が公表する、日本の公募債券流通市場
全体の動向を示す指数です。

 

現在のたわらノーロード国内債券の構成比率は以下のように
なっており、組れ銘柄数は381銘柄、日本国債が約8割という
構成でになっています。

 

実質、国債に投資をしているようなものなので、実質コスト分を
考慮に入れると、直接国債を買ったほうがいいのでは?と
思ってしまいます。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。

 

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

 

インデックスファンドの運用において、純資産総額というのも見る
べきポイントです。

 

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができず、インデックスから乖離してしまうリスクがあります。

 

また純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性があります。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

 

たわらノーロード国内債券は下図のように2016年の新規設定以来、
純資産総額を伸ばしており、現在の純資産総額は約150億円となって
います。ファンドの規模としては全く問題ありません。

 

カテゴリー最低水準のコストとなっていますので、まだまだ純資産額
は増えそうです。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

 

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなる
のが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなけれ
ばなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

 

インデックスファンドにおいて、実質コストというのは何よりも
重要な項目です。

 

NOMURA-BPI総合連動型のファンドは運用会社各社が作っていますが、
運用リターンはベンチマークに連動するため、どこも差がつきません。

 

そうすると、実質コストの部分で良し悪しを決めることになるわけです。

 

たわらノーロード国内債券の実質コストは現在0.155%近辺で、
同カテゴリー内でも最低水準となっています。

購入時手数料 0
信託報酬 0.154%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 0.155%(概算値)

※引用:最新運用報告書

類似ファンドの信託報酬の比較

つづいて、類似ファンドと信託報酬を比較をしてみましょう。

 

NOMURA-BPI総合をベンチマークとして採用しているファンド
であれば、信託報酬の差が大きくパフォーマンスに影響して
きます。

 

本来であれば、実質コストで比較をするべきですが、直近で
信託報酬を下げていると、正確に実質コストを計算できない
ため、のちほど類似ファンドのパフォーマンスを比較する
ことで、判断していきます。

 

たわらノーロード国内債券は他のファンドと比べると、
最安にはなっていませんが、かなり割安に水準である
ことには間違いありません。

ファンド 信託報酬(税込)
eMAXIS Slim国内債券インデックス 0.132%
ニッセイ 国内債券インデックスファンド 0.132%
たわらノーロード 国内債券 0.154%

※2020年7月時点

たわらノーロード国内債券の評価分析

基準価額の推移は?

たわらノーロード国内債券の基準価額は、2019年以降
右肩下がりに下落しています。

 

一時的にリスクオフの資金が債券に流れ込みましたが、
その後は、株式市場は不透明ながらも回復しており、
債券から株式市場に資金が流入しているようです。

 


引用:モーニングスター

利回りは?

つづいて、たわらノーロード国内債券の運用実績を見てみましょう。

 

直近1年間の利回りは0.64%となっています。

 

3年平均、5年平均はしっかりとプラスになってはいますが、
今後、どこまでこの利回りを維持できるかはかなり不透明
だと思っています。

 

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り 2020年1月 2020年7月
1年 2.49% 0.64%
3年 0.64% 1.88%
5年 2.15%
10年

※2020年7月時点

同カテゴリー内における利回りランキング(上位●%)の変化

たわらノーロード国内債券は、国内債券カテゴリーに
属しています。

 

投資をするのであれば、同じカテゴリーでも優秀なパフォーマンス
のファンドに投資をしたいと思うので、同カテゴリー内でもパフォー
マンスのランキングは事前に調べておいて損はありません。

 

たわらノーロード国内債券は半年前は上位30%程度の位置に
ランクインしていましたが、コロナショック後は上位10%内に
入るまでになっています。

 

利回りは低下しましたが、他のファンドと比較をすると、
下落を最小限にとどめているということがわかります。

平均利回り(上位●%) 2020年1月 2020年7月
1年 31% 30%
3年 33% 7%
5年 6%
10年

※2020年7月時点

年別のパフォーマンスは?

つづいて、たわらノーロード国内債券の年別のパフォーマンスを
見てみましょう。

 

2017年はマイナスになっていますが、この程度の下落であれば、
許容範囲と言えるでしょう。

 

期間全体で見れば、1%/年くらいのリターンはありますが、
投資する価値があるのか甚だ疑問です。

年間利回り
2020年 ▲0.98%(1-6月)
2019年 1.45%
2018年 0.78%
2017年 ▲0.02%
2016年 2.80%
2015年
2014年

※2020年7月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

類似ファンドとのパフォーマンス比較

たわらノーロード国内債券を購入する上で、同じベンチマークを採用している
類似ファンドのパフォーマンスを比較することは不可欠です。

 

たわらノーロード国内債券と同じNOMURA-BPI総合を採用している
ほかのファンドのパフォーマンスを比較してみると、ほぼ最上位の
パフォーマンスとなっています。

 

eMAXIS Slim 国内債券インデックスとのパフォーマンスの差は、
実質コストの差ということになります。

 

ただ、この程度であれば誤差の範囲でしょう。


※引用:モーニングスター

他の債券ファンドとのパフォーマンス比較

たわらノーロード国内債券を検討している人は、手堅く資産を
増やしたいと思っている人だと思います。

 

国内債券は正直投資対象としての魅力が限りなく低いです。
そこで、ここでは、先進国債券のインデックスファンドと
パフォーマンスを比較していきます。

たわらノーロード国内債券と比較をすると、明らかに、
eMAXIS Slim 先進国債券インデックスのほうがパフォー
マンスで上回っています。

 

あえて利回りの異常に低い国内債券だけに投資をするより
利回りの高い先進国債券に分散をさせておいたほうが、
安心できると言えます。


※引用:モーニングスター

最大下落率は?

投資を始めようとしている、もしくは始めたばかりの人が気になるのが、
最大どの程度、資産が下落する可能性があるのかという点かと思います。

 

下記に、ファンド設定来の最大下落率を期間別に集計してものを載せます。

 

たわらノーロード国内債券は最大で3.68%下落したことがあります。

 

ただ、この程度の下落であれば、安心して投資ができますね。

下落率
1カ月 ▲1.60%
3カ月 ▲1.82%
6カ月 ▲3.25%
12カ月 ▲3.68%

※2020年7月時点

評判はどう?

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

 

資金が流入しているということは多くの投資家がファンドを購入
しているということなので、評判がいいということになります。

 

たわらノーロード国内債券は2016年の新規設定以来、ほぼ毎月資金
流入しています。

 

国内債券カテゴリーで最低水準のコストを実現している限りは、
人気は続くと思います。


※引用:モーニングスター

たわらノーロード国内債券の評価と今後の見通し

リスクは取りたくないけれど、貯金では物足りないという人達に、
絶大な人気を誇っているのが国内債券ファンドです。

 

以前は、信託報酬が高く、運用益をかなり食いつぶしてしまっていたので、
何もメリットはありませんでしたが、近年の手数料値下げ合戦の影響で、
魅力が出てきました。

 

現在では、たわらノーロード国内債券とニッセイ国内債券インデックス、
eMAXIS Slim 国内債券がほぼ同じ手数料となっており、この中であれば
正直どれを選んでも大差はありません。

 

ただ、そもそも論として、国内債券ファンドに投資をする
のはどうなのかという問題があります。

 

すでに最低水準の利回りに低下しており、これ以上の利回り
低下がないであろうと想定されるなかで、あえて、最低水準の
利回りの債券を買う意味があるのかということです。

 

さきほど比較したように、先進国の債券のほうがパフォーマンス
でも上回っていますので、国内債券にこだわりのない方は、
先進国債券ファンドでも手堅く運用することはできます。

 

もしできる人は、直接債券を購入したほうが、利回りを確定
させられますので、債券を直接購入するということも検討して
みるとよいと思います。

 

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点