1991年6月設定と実に30年運用し続けている、歴史の長い利益還元成長株オープン
『愛称:Jグロース』。30年超の運用期間がある割に純資産総額は300億円程度
なので、パッとしませんが、それなりの成績を残しています。

今日はこの『Jグロース』について徹底分析していきたいと思います。

利益還元成長株オープン 『Jグロース』の基本情報

投資対象は?

Jグロースの投資対象は、名前の通り日本に上場されている株式のうち今後の成長が
期待できる企業、自己資本利益率が高い企業、株主への利益還元が期待できる企業を
厳選し投資します。

企業の厳選には豊富な知識を持つファンドマネージャーとアナリストが直接企業を
訪問し収集した情報・データをもとに行います。Jグロースを運用する会社は
日興アセットマネジメントですが、日本株担当のアナリストとファンドマネージャー
それぞれ十数人ずつと体制はしっかりしています。

※引用:交付目論見書

ベンチマークはTOPIXで、組入上位銘柄を見てみると、TOPIXに比べて電気機器、
情報・通信業、サービス業等の比率を高く、銀行業、食料品を低く持っていることが
分かります。

※引用:マンスリーレポート10月号

純資産総額は?

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。
ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで売買できなかったり、コストが
嵩みますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

Jグロースの純資産総額は300億円程度とそれほど大きいファンドではありません。また
グラフのグレーの部分を見ても分かる通りここ10年ほどは大きく増減はありませんので、
人気に火がつく理由がなかったファンドであると言えます。

※引用:マンスリーレポート10月号

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

Jグロースの実質コストは0.957%です。同じカテゴリー内でも低い値ですが、実績報酬が
上限年率0.054%がかかりますのでご注意ください。

購入時手数料 2.16%(税込)※上限
信託報酬 0.8856%(税込)
信託財産留保額 なし
実質コスト 0.957%(概算値)

※引用:第27期 運用報告書(決算日2018年6月25日

利益還元成長株オープン 『Jグロース』の評価分析

基準価額の推移は?

Jグロースの基準価額は2016年から2017年にかけて、基準価額を伸ばしましたが、
2018年は下落トレンドになっています。TOPIXを上回る成果を目指している
ファンドですので、パフォーマンスの比較は必須ですね。

※引用:モーニングスターWEBサイト

利回りはどれくらい?

Jグロースの直近1年間の利回りは▲4.63%、5年平均利回りが11.58%、10年利回りが
11.10%となっています。3年、5年のパフォーマンスはカテゴリーランキングでも
上位に入っており、悪くありませんが、1年と10年利回りがなんともいまいちな結果
となっています。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

※引用:モーニングスターWEBサイト

四半期別の運用パフォーマンスは?

Jグロースの四半期別のパフォーマンスを見てみると、2016年はマイナスリターンと
なっていますが、それ以外の年ではプラスのリターンとなっています。
ここだけ見ると、決して悪くはないですね。

※引用:モーニングスターWEBサイト

類似ファンドとのパフォーマンス比較

TOPIXを上回るパフォーマンスを目指すのであれば、TOPIXをベンチマークとする
インデックスファンドとの比較は必須です。また国内大型カテゴリーで優秀な成績を
収めているスパークス・新・国際優良日本株ファンドとも比較してみましょう。

黄色線がJグロースですが、TOPIXよりはパフォーマンスで上回っていますが、
厳選投資に負けてしまっています。

少なくともTOPIXに連動するインデックスファンドよりは、Jグロースに投資を
するほうがリターンが大きいということですね。

※引用:モーニングスターWEBサイト

最大下落率は?

Jグロースに投資をするのであれば、最大でどの程度下落する可能性があるのかは
知っておきたいところです。

Jグロースの最大下落率は、2007年11月~2008年10月の1年間で最大▲50%となっています。
やはり株式ですので下落するときは大きく下落します。

※引用:モーニングスターWEBサイト

分配金は?

Jグロースの分配金は、毎年6月に1度分配金を出しています。2017年のパフォーマンスが
良かったため、2018年6月に200円の分配金を出しています。ただ、今年のパフォーマンスは
横ばいなので、2019年の分配金は10円に戻る可能性が高いです。

※引用:モーニングスターWEBサイト

評判はどう?

評判がどうなのかを判断するうえで資金の流出入額が役に立ちます。資金が流出超過に
なっているということは、それだけ解約している人が多いということです。つまり評判が
悪くなっているということですね。

Jグロースはどうでしょうか?

5年間ほぼ毎月資金が流出超過となっていますので、とにかく人気が落ちているということです。

※引用:モーニングスターWEBサイト

利益還元成長株オープン 『Jグロース』の今後の見通し

最後にJグロースの今後の見通しはどうでしょうか?

先にこのファンドの償還日が2021年6月25日までと言うことをおしらせします。まだ信託期間を
延ばす可能性も十分にありますのでなんとも言えませんが、終わるのを前提に言いますと、
あと3年とちょっとしか運用期間がないのです。

その間にどれだけパフォーマンスを伸ばせるか。今年のパフォーマンスを見る限り、
1月の大幅下落前の水準に戻っていません。国内株式全体としても、今後長期金利の上昇や
米国経済成長の減速に引っ張られる形で緩やかな減退か横ばいが予想されます。

オリンピックの要因もすでに組み込まれていると考えられるので、今後の急成長は見込めません。
なので今あえて買う必要はありませんし、保有している方は他のファンドに乗り換えても
良いかと思います。