高齢化社会にとって、必ずニーズのある医療の中でも、特に医薬品の開発に
比重を置いているメディカル・サイエンス・ファンド。

設定当初は、非常に期待されており、大きな資金が流入していました。
2015年の設定以来、3年がたった今はどのような状況になっているのでしょうか?

今日はメディカル・サイエンス・ファンド『医療の未来』について
徹底分析していきます。

現在、保有している人や購入を検討している人は参考にしてください。

メディカル・サイエンス・ファンド『医療の未来』の基本情報

投資対象は?

投資対象は、成長性の高い世界のメディカル・サイエンス企業の株式です。
メディカルサイエンス企業というのは、バイオテクノロジー、医薬品、
医療機器、ヘルスケアサービス等に関連する企業を指します。

国別の構成比でみると、アメリカが70%超となっている特徴のひとつです。

現在は、82銘柄で構成されており、具体的にどのような企業が
組入上位銘柄になっているかを見ていくと、1位のアストラゼネカは
消火器・中枢神経・循環器・がんなど幅広い分野の製品をもつ製薬メーカーです。

2位のイーライリリー、3位のメルクもグローバルに事業を展開する製薬企業ですね。
製薬メーカーが上位を独占しているような状況です。

※2018年9月時点

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、
あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

メディカル・サイエンス・ファンド『医療の未来』は、
現在500億円ほどとなっています。規模としては問題ありませんね。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

毎年必ず、発生するコストですので、低いに越したことはありません。
メディカル・サイエンス・ファンド『医療の未来』の実質コストは
2.030%とかなり高くなっています。

初年度は、購入時手数料と併せて5%を超えてきますので、
相当良いファンド出ない限りはおすすめできません。

購入時手数料 3.24%(税込)
信託報酬 1.944%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 2.030%(概算値)

※第8期 運用報告書(決算日2018年7月23日)より

メディカル・サイエンス・ファンド『医療の未来』の評価分析

基準価額をどう見る?

メディカル・サイエンス・ファンド『医療の未来』の基準価額は
現在、11,469円となっています。

分配金再投資基準価額(青線)を見ると、2015年に大きく下落した分を
ようやく取り戻す水準まで戻してきました。

2018年1月末の市場の大暴落前の水準をすでに大きく超えているという点は
評価できるポイントですね。

利回りはどれくらい?

メディカル・サイエンス・ファンド『医療の未来』の直近1年間の利回りは
+18.04%となっており。3年平均利回りは0.93%となっています。
3年平均利回りが奮わない点を見ると、直近は一時的にパフォーマスが良いように
思えます。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

※2018年9月時点

四半期別運用パフォーマンス

毎年のパフォーマンスがどうだったのかも気になるところだと思いますので、
載せておきます。参考にしてください。

最大下落率はどれくらい?

投資するにあたって、最大どの程度下落する可能性があるのか
知っておくことは非常に重要です。

結局、多くの人が、大きな下落を経験すると、もうこれ以上は損をしたくない
と思い、基準価額が大きく下がったタイミングで売却してしまうのです。

メディカル・サイエンス・ファンド『医療の未来』の最大下落率は、
2015年7月~2016年6月で▲30.53%となっています。

株式ファンドであれば、この程度の下落は想定しながら、
投資をするのがよいでしょう。

良いファンドに投資をしていれば、その後ちゃんと価格が戻っていきます。

評判はどう?

メディカル・サイエンス・ファンド『医療の未来』の評判は
ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流出しているということは、それだけこのファンドを解約している人が
多いということなので、評判が悪いということです。

直近3年ほどはほぼ毎月資金が流出しています。
期待していたほど儲からないことに気づいた投資家が
少しずつ手放していますので、評判は良いとは言えませんね。

メディカル・サイエンス・ファンド『医療の未来』の今後の見通し

このブログでは何度か話をしていますが、投資対象としてバイオ系のファンドは
おすすめしていません。

メディカル・サイエンス・ファンド『医療の未来』の構成銘柄の大部分は
医薬品の開発メーカーが占めていますが、医薬品の開発は一発当たれば大きく
株価が上昇するものの、最後の最後まで成功するかは誰にも予想ができません。

臨床試験で、万が一予測不可能な副作用が見つかってしまったら、
何年もかけてきた研究が水の泡となります。

人の努力でどうにかなる問題であればよいのですが、
努力でどうにかなる問題でもありません。

社会貢献という意味では非常に価値あるテーマですが、投資テーマとしては、
コントロールできない要因に左右されすぎるテーマだと感じています。

このようなバイオ系のファンドに投資をするくらいであれば、
無難にインデックスファンドに投資をしたほうが着実にあなたの資産は増えるでしょう。