ニッセイアセットマネジメントが運用する、ニッセイ Jリートオープン
(毎月分配型)。

Jリートは一部の投資家から絶大な人気を誇っていますが、粗悪品が多く、
投資をするのであれば、注意しなくてはいけません。

ニッセイAMからは、ニッセイ Jリートファンド(毎月決算型)という
ほぼ同じファンドが少し早く設定されていますが、今日は、ニッセイ
Jリートオープン(毎月分配型)について徹底分析していきます。

「ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)って持ってて大丈夫なの?」

「ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)って投資対象としてどうなの?」

「ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)より良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、
悩みは解消すると思います。


ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)の基本情報

投資対象は?

ニッセイ Jリートファンド(毎月決算型)の投資対象はJリートです。

あなたから集めた資金を使って、国内のオフィスや商業テナント、ホテル
などに投資を行い、賃料収入や売却益を配当として、投資家に還元します。


※引用:交付目論見書

現在の組入銘柄数約50銘柄と国内の不動産投資法人をほとんどカバー
しており、資産規模の大きい投資法人が組入比率上位に入っています。

組入銘柄にオリジナリティが出せないので、パフォーマンスにも大きな
差が出にくいという特徴があります。


※引用:マンスリーレポート

運用体制は?

運用は、ニッセイ基礎研究所の調査・分析等の助言をもとに
運用しています。

ニッセイ基礎研究所は、1988年創業のニッセイグループの
シンクタンクです。

生命保険分野にとどまらず、国内外の経済・金融・資産運用・
年金福祉まで幅広い分野で、調査・研究をしています。

純資産総額は?

ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)の直近の純資産額は約700億円
程度となっています。

直近、非常にJリートが好調ということもあり、純資産額が急増化
しています。

投資対象がJリートであることを考慮すると、運用会社としては
ドル箱にはならないものの、安定した運用を続けるには、理想的な
サイズと言えるでしょう。


※マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)の実質コストは1.18%となってお
後述しますが、インデックスファンドにパフォーマンスで負けているのに
このコストは高いですね。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 2.2%(税込)※上限
信託報酬 1.1%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.18%(概算値)

※引用:最新運用報告書

ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?
と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)の評価分析

基準価額の推移は?

ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)の直近の基準価額は、
コロナショック以降10,000円を割り込んでいます。

株式市場はコロナショックが急回復する中で、RIET市場は
回復がかなり鈍いです。

これも人々の働き方がリモートワーク中心になり、オフィス
需要などが大きく減ったことが原因です。

コロナワクチンの接種が始まったので、需要が戻ってこれば
よいですが、かなり厳しい結果になりそうです。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

つづいて、ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)の運用実績を
見てみましょう。

直近1年間の利回りは▲20,38とかなり厳しい結果となっています。

10年平均利回りは8%と十分な成果が出ていますが、直近5年は
株式ファンド等と比べると、見劣りします。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り
1年 ▲20.38%
3年 3.43%
5年 1.90%
10年 8.54%

※2020年12月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出しているJ-REITファンドランキング

同カテゴリー内での利回りランキングは?

ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)は、国内RIET
カテゴリ―に属しています。

投資をするのであれば、同じカテゴリーでも優秀な
パフォーマンスのファンドに投資をすべきなので、
同カテゴリー内でのパフォーマンスのランキングは
事前に調べておいて損はありません。

ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)は、3年、5年、
10年平均利回りで、下位30%にランクインしており、
他にもっとパフォーマンスの優れたファンドが多数
あるということがわかります。

上位●%
1年 34%
3年 80%
5年 78%
10年 72%

※2020年12月時点

年別のパフォーマンスは?

では、ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)の年別の
パフォーマンスを見てみましょう。

プラスの年は2桁近いプラスが出ることも多いですが、
それを相殺するかのようにマイナスで終わる年も多く、
トータルで見ると、たいしてプラスになりません。

ただ、株式ファンドがあまり好調でない年にしっかりと
プラスのリターンを残せることもあるので、ポート
フォリオに組み入れるべきかは悩ましいところです。

年間利回り
2020年 ▲14.26%(1-9月)
2019年 +23.46%
2018年 +9.54%
2017年 ▲8.09%
2016年 +7.76%
2015年 ▲5.23%
2014年 +27.88%

※2020年12月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

インデックスファンドとのパフォーマンス比較

ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)への投資を検討する上で、
インデックスファンドとのパフォーマンスを比較しておいて損は
ありません。

今回は、東証REIT指数をベンチマークとするニッセイ Jリート
インデックスファンド
とパフォーマンスを比較してみました。


※引用:モーニングスター

結果は、ニッセイ Jリートインデックスファンドのほうが、常に
高いパフォーマンスを維持できており、これでは高いコストを払って
までニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)に投資をするメリットが
ありません。

ニッセイJリートオープン ニッセイJリートインデックス
1年 ▲20.38% ▲20.59%
3年 3.43% 4.10%
5年 1.90% 2.83%
10年 8.54%

※2020年12月時点

アクティブファンドとのパフォーマンス比較

インデックスファンドへの投資もよいですが、優れたアクティブ
ファンドへの投資も選択肢として悪くありません。

J-REITファンドはJ-RIET自体の数が少ないため、パフォーマンス
に大きな差は生まれないのですが、せっかく投資をするのであれば、
良いパフォーマンスのファンドに投資をしたいものです。

そこで、今回はJ-RIETファンドの中でも特にパフォーマンスの
優れたJ-REIT・リサーチ・オープン(毎月分配型)と比較を
しました。


※引用:モーニングスター

やはり、J-REIT・リサーチ・オープン(毎月分配型)のほうが
どの期間においてもパフォーマンスで優れていることがわかります。

10年で10%近くパフォーマンスが変わるので、検討の余地はあると
思います。

ニッセイJリートオープン 大和住銀DC
1年 ▲20.38% ▲19.62%
3年 3.43% 4.97%
5年 1.90% 3.96%
10年 8.54% 9.56%

※2020年12月時点

最大下落率は?

ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)に投資をするうえで、
過去にどの程度下落したことがあるのかを知っておくことで
大きな下落相場がきても慌てず対応することができます。

ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)の最大下落率は▲26.96%
となっており、今回のコロナショックで最大下落率を更新して
しまいました。

いかにコロナショックがJ-REITに影響があったかがわかります。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲19.68%
3カ月 ▲26.96%
6カ月 ▲26.76%
12カ月 ▲23.12%

※2020年12月時点

分配健全度はどれくらい?

分配金を毎月受け取っていると、受け取っていることに安心
してしまい、自分の投資元本からの配当なのか、ファンドの
収益からの配当なのか調べなくなります。

そこで、分配金がファンドの収益からちゃんと支払われている
のかを調べるときに役立つのが分配健全度です。

分配健全度とは、1年間の分配金の合計額と基準価額の変動幅を
もとに、あなたが受け取った分配金の約何%がファンドの収益
によるものなのかを計算できる指標です。

基準価額の変動幅 1年間の分配合計額 分配健全度
▲2,720円 600円 ▲353%

※2019/12/13~2020/12/12

ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)の直近1年間の
分配健全度は▲353%となっています。

分配健全度は100%を切ると、一部ファンドの収益以外から
分配金が支払われていることを意味しますが、0%を下回る
ということは、ファンドの収益からの支払いは一切ない
ということを意味します。

ですので、今年のニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)から
出た分配金はほぼすべて、あなたの元本が戻ってきただけと
いうことです。

分配金利回りはどれくらい?

毎月分配型のファンドに投資をしている場合、どれくらいの
分配金が受け取れるのかを知るために分配金利回りを参考
にします。

ただし、投資信託の場合、分配金利回りだけをみていると、
受け取っている分配金がファンドの収益から出ている
ものなのか、投資元本が削られているのか、判断できません。

そのため、ファンドの運用利回りと分配金利回りを比較して、
ファンドの運用利回りのほうが高ければ、あなたが受け取って
いる分配金がファンドの運用の収益から支払われていると
判断することができます。

ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)の分配金利回りは、
他のファンドと比べるとかなり健全な水準にあると言えます。

ただ、ファンドの運用利回りのほうが分配利回りよりも
低いため、受け取っている分配金の半分以上はあなたの投資
した元本が戻ってきているだけということです。

運用利回り 分配利回り
1年 ▲20.38% 6.28%
3年 3.43%
5年 1.90%
10年 8.54%

※2020年12月時点

分配金余力はどれくらい?

毎月分配型ファンドに投資をしている場合、もう1つ気になる
のが今後いつごろ、減配されそうかという点です。

そんなときに役立つのが分配金余力という考え方です。

分配金余力というのは、今の分配金の水準をあと何か月
続けられそうかを判断するための指標です。

明確にこの水準になったら減配されるという指標では
ありませんが、12カ月を切ったファンドはたいてい近々、
減配されることが多いです。

ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)の分配金余力は、
まだ200カ月以上ありますので、まず大丈夫ですね。

分配金 繰越対象額 分配金余力
112期 25円 4,813円 194カ月
113期 25円 4,912円 197カ月
114期 25円 5,088円 204カ月
115期 25円 5,439円 218カ月
116期 25円 5,506円 221カ月
117期 25円 5,498円 220カ月
118期 25円 5,498円 220カ月
119期 25円 5,207円 209カ月
120期 25円 5,273円 211カ月
121期 25円 5,289円 211カ月
122期 25円 5,274円 211カ月
123期 25円 5,267円 211カ月

積立NISAとiDeCoの対応状況は?

積立NISAやiDeCoで積立投資を検討している人も多いと
思います。

そこで、積立NISAやiDeCoの対応状況をまとめました。

積立NISA iDeCo
× ×

※2020年12月時点

評判は?

ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)の評判はネットでの書き込み
などで調べる方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、
月次の資金流出入額です。

資金が流出しているということは、それだけニッセイ Jリートオープン
(毎月分配型)を解約している人が多いということなので、評判が悪い
ということです。

2017年初めから、ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)は、毎月資金が
流出していましたが、2019年に入り、増配したと同時に、資金流入が
続きました。

しかし、コロナショックで大きくパフォーマンスが悪化したことで、
資金が流出超過となり、評判はまた悪くなっています。


※引用:モーニングスター

ニッセイ Jリートオープン(毎月分配型)の評価まとめと分配金の今後の見通し

ニッセイJリートオープン(毎月分配型)は他の毎月分配型
ファンドと比較をするとかなり健全な運用がされてはいます。

基準価額がまだ10000円に近い位置を推移しているのは、
過剰なタコ足配当を続けてこなかったからです。

ただし、タコ足配当はしていませんが、根本的にファンドの
パフォーマンスが優れていないというのも大きな問題です。

少なくとも東証RIET指数に連動するインデックスファンド
にパフォーマンスで劣るようであれば、あえて高いコスト
を支払って投資する価値があるとは言えません。

J-REIT自体の本数が少ないため、どのファンドでもそこまで
大きな差はつきませんが、それでもインデックスファンドを
アウトパフォームするような運用成果をだしているファンドも
存在しています。

直近のパフォーマンスは優れませんが、ポートフォリオの
一貫として、J-REITファンドを保有するというのは、悪くない
考え方です。

ですので、保有するのであれば、高い成果が期待できるファンド
に投資をするようにしてください。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点