ハイリスク・ハイリターンの投資先として人気のある新興国ファンド。

私が相談にのっているお客様からHSBC インドオープンってどうなの?と
分析の依頼をされましたので、内容を見てみました。

見事に、穴だらけのファンドだったわけですが、
今日はHSBC インドオープンについて、評価分析していきます。

HSBC インドオープンの基本情報

投資対象は?

投資対象は、マザーファンドを通じて、インド国内の企業及び、収益の大部分が
インド国内の活動から得ているインド以外の企業です。

S&P/IFC Investable India(円ベース)をベンチマークとして、
インデックスを上回る投資成果を目指します。

組入業種比率は下図のようになっており、銀行、素材メーカー、
自動車メーカーの順に高い割合となっています。

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、
あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

HSBC インドオープンは、現在650億円ほどとなっています。
規模としては問題ありませんね。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

HSBC インドオープンの実質コストは2.889%と非常に高くなっています。
購入時手数料とあわせると、初年度は7%近く取られるので、
ボッタクリ商品以外のなにものでもありません。

購入時手数料 3.78%(税込)
信託報酬 2.16%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 2.889%(概算値)

HSBC インドオープンの評価分析

基準価額をどう見る?

HSBC インドオープンの基準価額は現在、19,303円となっています。
2018年1月末の大暴落以降、基準価額が下がり続けており、
運用はまったくうまくいっていないことがわかります。

利回りはどれくらい?

HSBC インドオープンの直近1年間の利回りは▲3.52%となっています。
5年平均利回りは10%を超えていますが、カテゴリーのランキングでは、
ワースト3位ということで、明らかに実質コストが高いことが要因のひとつです。

インドに投資をするのであれば、他のファンドを選択したほうが間違いなくいいですね。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

ベンチマークとの運用実績を比較してみると、驚愕の事実がわかります。
左の赤枠内がHSBC インドオープンの運用実績で、右側の赤枠内が
ベンチマークであるS&P/IFC Investable Indiaの運用実績です。

見てわかる通り、プラスの年はベンチマークより低いパフォーマンスしか
出せておらず、マイナスの年はベンチマークをはるかに上回る損失を出しています。
ベンチマークに負け続けているようなファンドには絶対投資をしてはいけません。

最大下落率はどれくらい?

投資するにあたって、最大どの程度下落する可能性があるのか知っておくことは
非常に重要です。

先に下落幅を知っておくことで、大きく下落したときも、慌てて売らずに
冷静な判断ができるようになります。

HSBC インドオープンの最大下落率は、2008年1月~2008年12月で▲75.00%と
なっています。新興国特有ですが、リターンのわりに、下落幅が大きすぎるのも問題です。

分配金の推移は?

つづいて分配金の推移を見てみましょう。

HSBC インドオープンは毎年11月末に分配金を出しており、
300円か250円の分配がなされています。

基準価額に対する分配金の割合を示す分配利回りは1.3%と
抑えられていますので、分配金が大きく減る心配はなさそうです。

評判はどう?

HSBC インドオープンの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流出しているということは、それだけこのファンドを解約している人が多い
ということなので、評判が悪いということです。

直近は流入超過となっており、このような高いコストのファンドをわざわざ
購入している人たちがいることがわかります。

全体としては、流出超過の月が多いので、評判がいいファンドでないことがわかります。

HSBC インドオープンの今後の見通し

前述のとおり、ベンチマークを上回るパフォーマンスを目指すファンドでありながら、
ベンチマークに大きく負けてしまっているアクティブファンドには投資をする価値が
ありません。

それであれば、ベンチマークに追随するインデックスファンドに投資をしたほうが
間違いなく高いパフォーマンスが出るからです。

インド経済自体は、非常に好調で、モディ政権による構造改革の進展から、
成長率はさらに高まることが予想されます。

しかし、HSBC インドオープンはコストも異常に高いですし、パフォーマンスも優れず、
インドに投資をしたいと思っていても、あえてこのファンドを介するメリットは何も見当たりません。