ハイリスク・ハイリターンの投資先として人気のある新興国ファンド。

中でも人口増加率が非常に高いインドは今後の経済成長が非常に
期待されており、多くの投資家が注目をしています。

今日は、世界有数の金融グループであるHSBCグループが運用する
HSBC インドオープンについて、徹底分析していきます。

HSBC インドオープンの基本情報

投資対象は?

HSBC インドオープンは、マザーファンドを通じて、インド国内の企業
及び、収益の大部分がインド国内の活動から得ているインド以外の企業
の株式に投資をしていきます。

S&P/IFC Investable India(円ベース)をベンチマークとして、インデックス
を上回る投資成果を目指します。

現在は55銘柄で構成されており、組入業種比率は下図のように
銀行、ソフトウェア、素材の順に高い割合となっています。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少していると、
ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性
がありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

HSBC インドオープンは、現在600億円ほどとなっています。
規模としては問題ありませんね。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

HSBC インドオープンの実質コストは2.666%と前期と比べると
安くはなりましたがそれでもかなり割高です。

購入時手数料とあわせると、初年度は6%超取られるので、
ボッタクリ商品以外のなにものでもありません。
投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.78%(税込)
信託報酬 2.16%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 2.666%(概算値)

※引用:運用報告書(決算日2018年11月29日)

HSBC インドオープンの評価分析

基準価額をどう見る?

HSBC インドオープンの基準価額は現在、18000円程度となっています。
2018年は終始下落トレンドとなっており、上昇の兆しが見えませんでした。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

HSBC インドオープンの直近1年間の利回りは▲17.76%となっています。
5年、10年平均利回りでは5%超となっていますが、同カテゴリー内での
ランキングを見ると、下位2割に入っています。

これでは投資しようと思えませんね。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲17.76% 76%
3年 2.70% 67%
5年 6.84% 96%
10年 9.19% 83%

※引用:2019年1月時点

標準偏差は?

HSBC インドオープンの基準価額の変動を調べる上で、標準偏差を
調べることが役にたちます。

標準偏差は20をこえており、かなり変動幅が大きいことがわかります。
同カテゴリー内で見ても大きいようですね。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 22.18 52%
3年 21.83 75%
5年 22.05 84%
10年 29.70 89%

※引用:2019年1月時点

年別のパフォーマンスは?

HSBC インドオープンの年別のパフォーマンスも見てみましょう。

プラスリターンが出る年は大きなリターンとなっていますが、マイナス
で終わっている年のほうが多く、これでは積極的に投資をしようとは
思えませんね。

年間利回り
2018年 ▲17.76%
2017年 40.12%
2016年 ▲6.01%
2015年 ▲12.03%
2014年 46.07%

※引用:2019年1月時点

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ベンチマークとのパフォーマンス比較

HSBC インドオープンに投資をするのであれば、ベンチマークとしている
S&P/IFC Investable Indiaとのパフォーマンスを比較しておく必要があり
ます。

期中騰落率をご覧いただけばよくわかりますが、HSBC インドオープンの
ほうが常に下回っています。下落幅だけ妙に大きくなっているのが納得
できませんね。

少なくとも運用がそこまでうまくいっていないことがここからもわかります。


※引用:運用報告書

最大下落率はどれくらい?

投資するにあたって、最大どの程度下落する可能性があるのか知って
おくことは非常に重要です。

先に下落幅を知っておくことで、大きく下落したときも、慌てて売らずに
冷静な判断ができるようになります。

HSBC インドオープンの最大下落率は、2008年1月~2008年12月で▲75.00%と
なっています。さすがに75%の下落は耐えられませんね。

新興国株式ファンドの恐ろしさがこういったところにあります。

期間 下落率
1カ月 ▲40.38%
3カ月 ▲60.08%
6カ月 ▲67.99%
12カ月 ▲75.00%

※引用:2019年1月時点

分配金の推移は?

つづいて分配金の推移を見てみましょう。

HSBC インドオープンは毎年11月末に分配金を出しており、300円か
250円の分配がなされています。

基準価額に対する分配金の割合を示す分配利回りは1%程度と
抑えられていますので、分配金が大きく減る心配はなさそうです。

分配金
2018年 300円
2017年 250円
2016年 300円
2015年 300円

評判はどう?

HSBC インドオープンの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法も
ありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流出しているということは、それだけこのファンドを解約している人が
多いということなので、評判が悪いということです。

直近は流入超過となっており、このような高いコストのファンドをわざわざ
購入している人たちがいることがわかります。

全体としては、流出超過の月が多いので、評判がいいファンドでないことが
わかります。


※引用:モーニングスター

HSBC インドオープンの今後の見通し

前述のとおり、ベンチマークを上回るパフォーマンスを目指すファンドでありながら、
ベンチマークに大きく負けてしまっているアクティブファンドには投資をする価値が
ありません。

それであれば、ベンチマークに追随するインデックスファンドに投資をしたほうが
間違いなく高いパフォーマンスが出るからです。

インド経済自体は、非常に好調で、モディ政権による構造改革の進展から、
成長率はさらに高まることが予想されます。景気拡大に伴い、企業収益も
改善しています。

インドマーケット自体は非常に魅力的な市場ではありますが、コストは
異常に高いですし、パフォーマンスも優れず、インドに投資をしたいと
思っていても、あえてこのファンドを介するメリットは何も見当たりません。