インデックスファンドの低コスト競争において、最前線で戦っている
大和証券投資信託委託のiFreeシリーズ。

今日は、大和証券投資信託委託のiFree新興国株式インデックスについて徹底的に
分析したいと思います。

iFree新興国株式インデックスの基本情報

投資対象は?

投資対象は、新興国の株式とし、FTSE RAFI エマージング インデックス(円換算)に
連動する運用成果を目指します。

FTSE RAFI エマージング インデックスとは、FTSE社による基準をクリアした
新興国上場株式の中から、4つのファンダメンタル指標(株主資本、キャッシュフロー、
売上、配当)に着目し、リサーチ・アフィリエイツ社独自の手法により、
上位350銘柄の選定を行っている指標です。

構成国は、ブラジル、チリ、中国、インド、インドネシア、マレーシア、メキシコ、
ポーランド、ロシア、南アフリカ、台湾、タイ、トルコとなっています。

組み入れ銘柄を見てみると、中国、ロシア、台湾の企業の銘柄が上位を占めています。

次に、ファンドの値動きのイメージがつきやすいように、ベンチマークの過去の推移を
と思ったのですが、有効なチャートが見つからなかったので、今回はなしにしておきます。

純資産総額は?

続いて、iFree新興国株式インデックスの純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

インデックスファンドの運用において、純資産総額というのも見るべきポイントです。
ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることができず、
インデックスから乖離してしまうリスクがあります。

また純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えがうまくできず、
予期せぬマイナスを生む可能性があります。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

iFree新興国株式インデックスは下図のように2016年の新規設定以来、
純資産総額を伸ばしており、現在の純資産総額は約18億円となっています。

まだファンドの規模として小さいですが、問題ない水準と言えるでしょう。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

インデックスファンドにおいて、実質コストというのは何よりも重要な項目です。

FTSE RAFI エマージング インデックス連動型のファンドは運用会社各社が
作っていますが、運用リターンはFTSE RAFI エマージング インデックスに
連動するため、どこも差がつきません。

そうすると、実質コストの部分で良し悪しを決めることになるわけです。

特に、ファンダメンタルズ・インデックスは実質コストが高くなりがちなので、
目先の表演コストだけを見て判断するのは非常に危険です。

iFree新興国株式インデックスでは実質コストが約1.337%となっているので、
かなり割高になっています。これではアクティブファンドとそこまで
変わりませんね。

購入時手数料 0
信託報酬 0.3672%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 0.778%(概算値)

※第2期 運用報告書(決算日2018年7月5日)より

iFree新興国株式インデックスの評価分析

基準価額の推移は?

iFree新興国株式インデックスの基準価額は、2016年、2017年は好調でしたが、
2018年に入り、10%超の下落をしており、かなり厳しい運用となっています。

利回りは?

つづいて、iFree新興国株式インデックスの運用実績を見てみましょう。
直近1年間の利回りは▲0.73%となっています。

設定来の利回りは20%程度となっており、ぼちぼちの運用成績ですね。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

※2018年9月時点 ※ランキングにはアクティブファンドも含まれています。

四半期別運用パフォーマンス

毎年のパフォーマンスがどうだったのかも気になるところだと思いますので、
載せておきます。参考にしてください。

類似ファンドとのパフォーマンスの差は?

インデックスファンドに投資をする上で、同じベンチマークを採用しているファンドと
パフォーマンスを比較しておくことは非常に重要です。

ただ、iFree新興国株式インデックスの場合、通常の新興国株式ファンドとは異なり、
FTSE RAFI エマージング インデックスを採用しているため、一概に比較は
できません。

ただ、参考にはなりますので、パフォーマンスを比較してみましょう。
直近のパフォーマンスでは、iFree新興国株式インデックスのほうが優れていますので、
MSCIエマージング・マーケット・インデックスを採用している他ファンドよりも、
iFree新興国株式インデックスのほうが期待できることがわかります。

最大下落率は?

投資を始めようとしている、もしくは始めたばかりの人が気になるのが、
最大どの程度、資産が下落する可能性があるのかという点かと思います。

下記に、ファンド設定来の最大下落率を期間別に集計したものを載せます。

2018年2月に一番タイミング悪く買って、2018年4月に一番タイミング悪く売った場合に
最大-7.42%あなたの資産が目減りした可能性があるということですね。

まだ設定来の期間が短いため、評価しづらい部分ではありますが、
新興国株式だともう少し大きな下落は起こり得ると思っておいたほうがいいと思います。

ベンチマークとの乖離率は?

インデックスファンドの運用においては、ベンチマークとの乖離率というのが
運用の巧拙を見極める一つのポイントとなります。

2017年7月6日~2018年7月5日の期間における運用リターンは、
iFree新興国株式インデックスが3.3%、ベンチマークが4.8%となりました。

通常、配当金に対する課税分や保管費用のコスト分でベンチマークより、
マイナスにはなるはずですが、1.5%はいくら何でも乖離しすぎです。

ここまでベンチマークに連動できていないと、おすすめはしづらいですね。

評判はどう?

続いて、iFree新興国株式インデックスの評判見ていきましょう。

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは多くの投資家がファンドを購入している
ということなので、評判がいいということになります。

iFree新興国株式インデックスは2016年の新規設定以来、
ほとんど毎月資金流入しています。

見かけのコストが安いことから一定の人気はいまだに続いているようです。

iFree新興国株式インデックスの評価分析

今回、ベンチマークとなっているFTSE RAFI エマージング インデックスは
スマート・ベータ指数といって、一般的なベンチマークより高い収益を
狙うために売買頻度を高めています。

そのため、通常のインデックスファンドよりもコストが高くなりがちです。
次回の運用報告書で実質コストが大きく、下がるようであればよいですが、
引き続き実質コストが1%台となるようであれば、投資するに値しないでしょう。

直近のパフォーマンスだけで見ると、iFree新興国株式インデックスのほうが
優れてはいますが、新興国株式のインデックスファンドであれば、
eMAXIS Slim 新興国株式やEXE-i つみたて、あたりがコスト的にみてもおすすめだと思います。