オーストラリア株式といえば、資源株なので相場の影響を受けにくく、
比較的高い利子を受け取れるため、一部の投資家から人気があります。

今日はより人気の高いLM・オーストラリア高配当株ファンドを徹底分析
していきます。

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の基本情報

投資対象は?

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の主要投資対象
はオーストラリアで上場している株式やREITです。

毎月分配型のファンドなので、配当利回りに着目し、高い配当銘柄を
中心に投資をしています。

現在の組入銘柄数は42銘柄となっており、組入比率を見てみると、
金融が約3割、次いでREIT、消費サービスが続いています。
組入銘柄の平均配当利回りは5.3%となっています。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

純資産総額が小さいと運用が効率的に行えず、余計なコストが発生
したり、運用会社も運用に力を入れないため、パフォーマンスが
優れないといったデメリットが発生します。

ですので、必ずチェックするようにしてください。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の純資産総額
は、現在約2600億円です。

2017年には6000億円ほどあったのですが、パフォーマンスの悪化と
分配金の切り下げに伴い、純資産総額が急激に減少した形です。

とは言っても、まだ2000億円規模ですので、規模によるデメリット
はありませんね。

実質コストは?

投資信託には、購入時の手数料や信託報酬以外にも、隠れたコスト
が存在します。

それは株式売買手数料や有価証券取引税、印刷費用といったもので、
運用報告書を見なければわかりません。

この実質コストは信託報酬よりもかなり高くなっていることも
ありますので、必ず事前に確認しておいたほうがよいポイントです。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の実質コスト
は1.839%で、同カテゴリー内では平均的な水準です。

購入時手数料と合わせると初年度は5.5%超のマイナスからの
スタートになりますので、銘柄選定は慎重に行いたいところです。

購入時手数料 3.78%(税込)※上限
信託報酬 1.7928%(税込)
信託財産留保額 なし
実質コスト 1.839%(概算値)

※引用:運用報告書(決算日2019年3月20日)

実質コストを加味しても、圧倒的に高いリターンを出しているアクティブファンド特集

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の評価分析

基準価額の推移は?

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の基準価額は
3年前から約30%下落しています。

分配金再投資基準価額(青線)を見ると、12000~13000円の間を
うろうろしており、タコ足配当になっていることが明白です。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

それでは、LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)
の利回りはどうでしょうか?

直近1年間の利回りは▲0.77%となっています。3年平均利回りが
6.50%と比較的高くなっていますが、同カテゴリーの中では、
下位30%に入っています。

5年の平均利回りでは同カテゴリー内では上位にランクインして
いますが、1.86%ではあまり旨味がありません。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲0.77% 69%
3年 6.50% 72%
5年 1.86% 22%
10年

※2019年7月時点

標準偏差は?

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の標準偏差
を見てみると、同カテゴリー内ではずっと真ん中程度のランクと
なっています。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 16.52 57%
3年 14.62 65%
5年 16.41 50%
10年

※2019年7月時点

年別のパフォーマンスは?

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)年別の利回り
を見てみましょう。

2015年は他のマイナスとなっていますが、それ以上に2018年の
マイナスリターンが大きすぎますね。さすがにこれでは、投資家が
離れていく理由がわかります。

今年も大きくマイナスで終わりそうなので、思った以上にプラス
マイナスに振れるファンドであるということです。

年間利回り
2019年 12.52%(1-6月)
2018年 ▲20.08%
2017年 10.69%
2016年 8.63%
2015年 ▲6.10%
2014年 17.12%

※2019年7月時点

類似ファンドとのパフォーマンス比較

あなたが投資可能なファンドは5000本超ありますので、類似
ファンドとのパフォーマンス比較は必須です。

毎月分配型の投資信託であれば、タコ足配当によって利回りが
高くなっているファンドではなく、しっかり収益をあげながら、
分配金も高いファンドが理想です。

そこで、今回はLM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)
と毎月分配型のAB米国成長株投信Dコースを比較してみたいと思います。

AB 米国成長株投信は100%株式なので、LM・オーストラリア高配当
株ファンド(毎月分配型)よりも基準価額の変動は大きいですが、
3年間のパフォーマンスでは、大きく差をつけています。

このファンドに投資をしている人の多くが分配金を多く受け取りたい
と思っているはずですので、国によるこだわりはそこまでないと
思います。

それであれば、明らかにパフォーマンスの優れたファンドに投資を
して毎月分配金を受け取るほうが賢明でしょう。


※引用:モーニングスター

最大下落率は?

標準偏差がわかれば、どの程度下落する可能性があるかはある程度
予測できますが、実際にどれくらい下落したことがあるのか確認する
ほうがイメージが湧きます。

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の最大下落率は
2015年3月〜2016年2月の1年間の▲17.47%となっています。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲12.93%
3カ月 ▲15.79%
6カ月 ▲18.13%
12カ月 ▲17.47%

※2019年7月時点

分配金は?

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)は2017年の
初めまで毎月200円の分配金を出していましたが、2017年度中に
150円になり、2018年は80円にまで分配金が下がっています。

もともとの分配金が異常に高かったのが原因ではありますが、
現状でも基準価額に対する分配金の割合を示す分配金利回りは
10%を超えています。

ファンドの収益力から考えれば、4〜5%が適正だと言えます。
ですので、今後も分配金の減額は続くでしょう。

また、このブログでは何度も言っていますが、特別な事情がない限りは
毎月分配型のファンドに投資すべきではありません。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金 当期収益以外 繰越対象額
85 80 80円 3,491円
86期 80円 46 3,445円
87期 80円 80円 3,365円
88期 80円 59円 3,306円
89期 80円 54 3,252円
90 80円 3,280円

評判はどう?

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の評判を
確認する上で、毎月の資金の流出入が役立ちます。

資金流入が多くなっていれば、人気が出てきているファンドで
あるとわかりますし、流出が続いているようであれば、評判が
悪くなっているファンドと言えます。

それでは、LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の
評価はどうでしょうか?以下のグラフをご覧ください。

2016年〜2017年中頃までは大きく資金が流入しましたが、設定初月
に大きく資金が流入しましたが、減配が決まると同時に大きく資金
が流出しています。

ファンドの収益力に対して分配金が多すぎるため、今後も分配金は
減り続けることが想定されます。これでは資金の流出が止まらない
のも仕方ないですね。


※引用:モーニングスター

LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型)の今後の見通し

今後は中国の景気と、資源価格の2つについてよく見ておく必要が
あります。

まず中国の景気ですが、オーストラリアは中国が最大の貿易相手国です。
中国の景気が落ち込めば、オーストラリアからの輸出が減り国内の景気
も打撃を受けることになります。

米中の貿易問題はいったん落ち着いたかの様相を見せてはいますが、
いつ再燃してもおかしくありません。そうなれば、中国経済は間違い
なく打撃を受けるので注意が必要です。

次に資源価格ですが、オーストラリアは鉄鉱石などの資源が豊富な国
ですので、これらの国際価格によって、貿易にも影響が出てきます。

現在世界では環境問題に真剣に取り組む傾向が強く、鉄鉱石など資源
ではなく再生可能エネルギーに頼る国が増えてきましたので、今後は
資源に頼らない経済構造を構築していくことも必要と言えます。

政府の動きにも注目していきたいところです。

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