世界の株式、債券、金に分散投資ができるということで、
人気が集まっているピクテ投信のノアリザーブ。

毎月、資金流入しているので、良いファンドなのかと思って
色々分析してみると、まさかの結果でした。

ノアリザーブは毎月分配型と1年決算型がありますが、より
人気の高い毎月分配型について徹底分析していきます。

1年決算型への投資を検討している人も参考になると思います。


『ノアリザーブ』ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(毎月分配型)の基本情報

投資対象は?

投資対象は、世界の株式、債券、金など様々な資産に分散
していきます。

ただ、非常にややこしいのが、ノアリザーブはファンド・
オブ・ファンズ方式を採用しており、投資家から集めた資金
で様々な投資信託に分散投資をしていきます。

その投資信託の本数が現在50本以上あり、最終的にどのような
銘柄に投資をしているのか調べるのは非常に難しいのが難点です。


※引用:交付目論見書

資産の構成比率を見てみると、債券が約45%、株式が約30%、
金が約16%、残りが現金という比率になっています。

ノアリザーブにおいては、この資産構成比を把握するところまで
で限界でしょう。


※引用:マンスリーレポート

国別の構成比でみてみると、米国の次が中国、スペイン、
デンマーク、の比率が高くなっています。もともと北欧の
銘柄が上位にランクインしていたのですが、だいぶ様相
が変わってきました。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた
資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで
銘柄を入れ替えることができなかったり、純資産総額が
大きく減少していると、ファンドの組み替えがうまくで
きず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、
事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

ノアリザーブは2012年から着実に資産を伸ばしてきており、
現在は約540億円になっています。規模としては全く問題
ありません。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬
以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用など
が含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より
高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに
投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

ノアリザーブの実質コストは1.86%となっています。

機関投資家向けのファンドは手数料が安いことを考慮すると、
実質コストはかなり高めの設定になっています。

購入時手数料とあわせて、初年度4%を超えるので、おすすめは
しづらいファンドです。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 2.75%(税込)※上限
信託報酬 1.628%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.86%(概算値)

※引用:最新運用報告書

実質コスト以外にも、多くの投資家が気づいていない
投信運用での成果を出すのに妨げとなる間違った考え方
をまとめました。参考にしてください。

無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

『ノアリザーブ』ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(毎月分配型)の評価分析

基準価額をどう見る?

ノアリザーブの基準価額は現在、2018年1月から下落が
続いています。

分配金を受け取らずに再投資をした場合の基準価額(青線)
を見ると、2019年は順調に上昇していきましたが、2020年
のコロナショックで10%程度の下落をしました。

ただ、すでに半値戻しの位置まで戻してきましたので、
コロナショックの影響はそこまで受けていないようです。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

ノアリザーブの直近1年間の利回りは▲0.75%となっています。
3年平均利回りはわずかにプラスですが、5年平均利回りも
マイナスです。

ただでさえリターンが少ないにも関わらず、運用会社が
年1%以上の手数料を取っていますので、これでは、どう
にもなりません。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解して
いますか?

もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいて
ください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲0.75% 8%
3年 +0.48% 36%
5年 ▲0.11% 44%
10年

※2020年4月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年平均利回りランキングで見る圧倒的に優れた投資信託まとめ

標準偏差は?

標準偏差は基準価額の変動幅の大きさを比較するときに
役立ちます。

ノアリザーブの標準偏差は平常時は4程度なので、株式
ファンドと比べると、約3分の1程度です。

コロナショックで今回、7程度まで上昇しましたが、それ
でも標準偏差自体は大きくないので、そこまで大きな
影響は受けていないことがわかります。

これでパフォーマンスが優れていれば文句なしなのですが、
なんとも残念な結果ですね。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じ
でしょうか?

まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいて
くださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 6.88 29%
3年 5.20 23%
5年 4.83 16%
10年

※2020年4月時点

年別の運用パフォーマンスは?

ノアリザーブの年別のパフォーマンスを見てみると、プラスの
年のほうが多いですが、マイナスのリターンの年も多く、
トータルで見ると、たいしてプラスになりません。

運用会社にとられる手数料のほうがはるかに大きいですね。

年間利回り
2020年 ▲5.51%
2019年 +9.75%
2018年 ▲6.39%
2017年 +5.30%
2016年 +0.52%
2015年 ▲1.52%
2014年 +4.50%

※2020年4月時点

最大下落率はどれくらい?

投資するにあたって、最大どの程度下落する可能性があるのか
知っておくことは非常に重要です。

先に下落幅を知っておくことで、大きく下落したときも、慌てて
売らずに冷静な判断ができるようになります。

ノアリザーブの最大下落率は、2015年6月~2016年5月で▲6.57%と
なっています。下落率が小さいというのは、一つプラスのポイント
になりますね。

今回のコロナショックはそういう意味では大きな影響は与えて
いないようです。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲5.61%
3カ月 ▲6.03%
6カ月 ▲5.29%
12カ月 ▲6.57%

※2020年4月時点

分配金の推移は?

つづいて分配金の推移を見てみましょう。

ノアリザーブは2014年から毎月30円の配当を出し続けて
います。基準価額に対する分配金の割合を示す分配利回りは
約4%ほどになっており、妥当な水準です。

ただ、分配金余力は30カ月を切っているため、少し減配の
可能性にも注意をしておいたほうがいいでしょう。

また、このブログでは何度も言っていますが、特別な事情が
ない限りは毎月分配型のファンドに投資すべきではありません。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金 当期収益以外 繰越対象額
91 30円 9円 817
92 30円 11円 806円
93 30円 15円 790
94 30円 9円 781
95 30円 9円 772
96期 30円 12円 760

評判はどう?

ノアリザーブの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法も
ありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の
資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは、それだけこのファンドを
購入している人が多いということなので、評判が良いという
ことです。

ノアリザーブは2014年からほぼ毎月資金が流入しており、
非常に人気が高かったのですが、2018年末から資金流出
超過となっており、ようやく多くの投資家があまりメリット
のない運用となっていることに気づき始めたということだと
思います。

分配利回りが高いわけでもないのに、なぜこのファンドを購入する
のか全く理解できません。


※引用:モーニングスター

『ノアリザーブ』ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド(毎月分配型)の今後の見通しと評価まとめ

ノアリザーブは5年の運用実績から見てもわかるように、
期待できるリターンはよく見積もっても毎年1~2%です。

人によっては、50以上のファンドに分散できているから、
より分散投資の効果が高まっていいのでは?と思う方も
いるかもしれませんが、多ければ良いというわけでも
ありません。

何より、50以上のファンドに分散投資しているため、
最終的に何に投資をしているのがよく見えないのも大きな
マイナスポイントです。

このリターンでは、分配金も減る可能性は大いにありますが、
増える可能性は限りなく低いため、分配金を目当てにして
投資をする方にもメリットはありません。

他にもっと良いファンドがいくらでもありますので、
保有している人は早々に解約したほうがいいと思います。