ピクテ投信が販売に力をいれているiTrustノーロード・シリーズ。

 

購入時手数料なしのアクティブファンドということで、多くの
投資家から注目を集めています。

 

中でも、モーニングスターのファンド・オブ・ザ・イヤー2017を
受賞し、一気に注目を集めたのがロボティクスに特化したiTrustロボ。

 

今日は、iTrustロボの評判や今後の見通しについて徹底的に
分析していきます。

 

 

iTrustロボの基本情報

投資対象は?

iTrustロボの投資対象は日本を含む世界のロボティクス関連企業の
株式に投資をします。

 

ロボティクス関連企業というのは、製造・輸送・医療サー
ビス等の各分野において、人の代替や効率化に貢献する
ロボット関連技術、部品、人工知能に関わる企業を指します。

 

最近、新聞やニュースでロボットやAIの言葉を見ない日は
ありませんが、技術の進化にともない、様々な分野での活躍
が期待されており、ロボティクス市場は2025年までに年率10%
で成長が続くと予想されています。

 


※引用:交付目論見書

 

国別の構成比率では、アメリカが約60%ほど、次いで日本が
15%ほどとなっています。ロボット関連企業もアメリカが
最先端を進んでいますので、このような構成になりますね。

 


※引用:マンスリーレポート

 

業種別の比率もみてみましょう。

 

半導体関連が約25%、ソフトウェアも約25%となっています。

 


※引用:マンスリーレポート

 

ピクテの銘柄選定において、もう1つ特筆すべき点は、
ロボティクス関連事業比率(ピュリティ)を重視した
スクリーニングを行っているという点です。

 

ピュリティが高い=事業全体に占めるロボティクス関連
事業の割合が高いということを意味します。

 

大企業でほんの一部だけロボティクス関連の事業をして
いるような企業を組入れてしまうと、ロボティクスに関連
しない要因で株価が値動きしてしまうので、テーマ型
ファンドとしてはいまいちです。

 

そのため、iTurstロボでは、ロボティクスをメインの事業
にしている企業のみに投資をしていきます。

 

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。

 

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた
資金の総額だと思ってください。

 

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、ファンドの運用で必ず発生する
運営コストが相対的に高くなるので、ファンドのパフォーマンスを
悪化させる原因になります。

 

そのため、純資産総額も事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

 

iTrustロボは、2018年以降、純資産が減少しており、現在は
約50億円程度となっています。規模としては全く問題ありません。

 


※引用:マンスリーレポート

 

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬
以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用など
が含まれています。

 

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より
高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに
投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

 

iTrustロボの実質コストは1.622%と割高です。

 

購入時手数料がゼロというのは、魅力の一つにもなりますが、
やはり維持コストが高いのは気になります。

購入時手数料 0
信託報酬 1.436%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.622%(概算値)

※引用:最新運用報告書

 

ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?
と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

 

iTrustロボの評価分析

基準価額をどう見る?

現在のiTrustロボの基準価額はコロナショックで30%近い
下落をしましたが、その後急回復し、高値を更新しています。

 


※引用:モーニングスター

 

利回りはどれくらい?

続いて、iTrustロボの利回りを見ていきます。

 

直近1年間の利回りは22.58%となっています。

 

3年平均利回りも2桁プラスとなっており、非常に
素晴らしいパフォーマンスです。

 

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り 2020年8月
1年 22.58%
3年 15.70%
5年
10年

※2020年8月時点

 

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している先進国株式ファンドランキング

 

同カテゴリー内における利回りランキング(上位●%)の変化

iTrustロボは日本株を含むグローバル株式カテゴリーに
属しています。

 

投資をするのであれば、同カテゴリーでも優秀なパフォ
ーマンスのファンドに投資をしたいと思うので、同カテゴリー
内でのパフォーマンスのランキングを調べました。

 

iTrustロボは、どの期間においても上位約10%以内にランクイン
しており、これはかなり優秀なパフォーマンスです。

 

2020年8月
1年 12%
3年 3%
5年
10年

※2020年8月時点

 

年別のパフォーマンスは?

iTrustロボの年別のパフォーマンスも見てみましょう。

 

2018年は二桁のマイナスリターンとなっていますが、
それ以上に2016年、2017年、2019年で大きなプラスを
残すことができています。

 

これくらいパフォーマンスが優れていると、コロナ
ショックで一時的な損失が出ても自信をもって保有を
続けることができますね。

年間利回り
2020年 12.66%(1-6月)
2019年 +37.65%
2018年 ▲13.68%
2017年 +36.57%
2016年 +19.65%

※2020年8月時点

 

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

 

インデックスファンドとのパフォーマンス比較

iTrustロボへの投資を検討するのであれば、少なくとも
低コストのインデックスファンドよりはパフォーマンスが
優れていなければ投資する価値がありません。

 

iTrustロボは、米国を中心とする先進国株式で運用がされて
いますので、先進国株式の代表的な指数であるMSCIコクサイ
をベンチマークとして運用しているeMAIXS Slim 先進国株式
インデックス
とパフォーマンスを比較しました。

 


※引用:モーニングスター

 

一目でわかるくらい、iTrustロボの圧勝となっています。

 

投信はインデックスファンドだと近年は言われていますが、
将来性のあるファンドを見つけることができれば、はるかに
高いリターンを得られるということです。

 

iTrustロボ Slim 先進国
1年 22.58% 2.97%
3年 15.70% 6.25%
5年
10年

※2020年8月時点

 

類似ファンドとのパフォーマンス比較

アクティブファンドに投資をするのであれば、他のアクティブ
ファンドとパフォーマンスを比較しておいて損はありません。

 

今回は、iTrustロボと同じように米国を中心に先進国株に
分散投資をしている大和住銀 DC海外株式アクティブファンド
比較を行いました。

 


※引用:モーニングスター

 

かなり拮抗していますが、コロナショック後には、
大和住銀 DC海外株式アクティブファンドが一歩リード
しています。

 

正直どちらも優秀なパフォーマンスなので、甲乙つけがたい
ですが、中長期で高いパフォーマンスを発揮し続けている
大和住銀 DC海外株式アクティブファンドに歩があるでしょう。

 

iTrustロボ 大和住銀DC海外
1年 22.58% 23.15%
3年 15.70% 14.97%
5年 10.76%
10年 15.27%

※2020年8月時点

 

最大下落率は?

iTrustロボに投資をする前に、最大でどの程度下落する
可能性があるのかを知っておくことは非常に重要です。

 

どの程度下落する可能性があるかを把握しておけば、大きく
下落した相場でも落ち着いて保有を続けられるからです。

 

それではここでiTrustロボの最大下落率を見てみましょう。

 

最大下落率は2020年1月~2020年3月の3カ月で▲18.26%でした。

 

まだ運用期間が長くないため、そこまで大きな下落を経験しては
いません。

 

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲12.24%
3カ月 ▲18.26%
6カ月 ▲10.62%
12カ月 ▲13.68%

※2020年8月時点

 

積立NISAとiDeCoの対応状況は?

積立NISAやiDeCoで積立投資を検討している人も多いと
思います。

 

そこで、積立NISAやiDeCoの対応状況をまとめました。

積立NISA iDeCo
× ×

※2020年8月時点

 

評判はどう?

iTrustロボの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法も
ありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の
資金流出入額でしょう。

 

資金が流入しているということは、それだけこのファンドを
購入している人が多いということなので、評判が良いという
ことです。

 

iTrustロボはかなり優れたパフォーマンスを残しているにも
かかわらず、資金流出が続いてしまっています。もう少し
評価をする投資家が増えてもおかしくないと思います。

 


※引用:モーニングスター

 

iTrustロボの今後の見通しと評価まとめ

冒頭でもお話ししたように、ロボットの実用化があらゆる分野で
急速に進んでいます。なぜ急速にロボット化が進んでいるのか。

 

それは、少子高齢化がもたらす労働人口の減少、高齢化による老齢者補佐や
介護需要、労働コストの上昇など、需要が拡大してきた要因が1つ。

 

そして、技術革新によりロボットの小型化、低コスト化、高機能化
が加速している要因の2つがあります。

 

ピクテの銘柄選定は、ピュリティを重視しており、純粋に
ロボティクス分野が成長することで、株価が上昇し、恩恵を
受けられる可能性が高いというのも魅力のひとつでしょう。

 

結局、ロボティクス部門がある企業は世の中に多数ありますが、全体の
5~10%程度しかロボティクス部門の売り上げに影響がないような企業で
あれば、当然株価へのインパクトは小さくなります。

 

逆にロボティクス部門の比率が高い企業であれば、ロボティクス分野が
伸びることで大きな恩恵を受けることができるようになるというわけです。

 

iTrustロボはパフォーマンス面においても、インデックスファンドとは
比較にならないほど高いパフォーマンスとなっていますし、優秀な
アクティブファンドと比較をしても遜色ありません。

 

投資をする価値があるファンドの1本だと思います。

 

 

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点