世界の10通貨に分散投資して収益を狙っていく世界のサイフ。

一時は純資産総額が2500億円まで膨らみ、非常に人気のあるファンドでしたが、
今は10分の1程度までになってしまっています。

果たして、今の状況はどうなっているのか、今日は分析していきたいと思います。

世界のサイフには、世界のサイフと世界のサイフ2がありますが、
ほぼ、どちらも変わりませんので、今日は世界のサイフについて詳しく分析していきます。

世界のサイフの基本情報

投資対象は?

世界のサイフの投資対象は、高金利の10通貨を選定し、通貨建ての短期債券などに投資し、
利子収入で安定収益の確保を目指します。

投資対象の通貨は、日本を除く経済協力開発機構(OECD)加盟国及び
これに準ずる国の通貨建ての短期債券です。

投資対象となる国を以下に記載します。
S&P社とムーディーズ社の格付も併せて載っていますが、注意すべきはトルコです。
格付において、BBB以下というのは、投資不適格債券と呼ばれ、リスクが非常に高いため
普通は手を出してはいけない通貨です。

ここにトルコが入っているということは、少なくともリスクをとって
高い金利を狙いにいこうとしている意図がうかがえます。

原則として、10通貨に均等分散していきますが、現在の10通貨は
以下のようになっています。やはりトルコが入っていますね。

参考までに、最近の各国金利を掲載しておきます。
世界のサイフに組入られているトルコ、メキシコといった通貨は
利子は高いですが、その分リスクも高いので、注意が必要です。

純資産総額は?

続いて、世界のサイフの純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと
思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

世界のサイフは一時期2500億超の純資産規模がありましたが、
現在は280億円程度となっています。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

世界のサイフの実質コストは0.98212%とカテゴリー内では安いですが、
パフォーマンスが散々な結果になっているにもかかわらず、1%近くも
毎年取られるのは納得がいきません。

購入時手数料 2.16%(税込)
信託報酬 0.95605%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 0.98212%(概算値)

世界のサイフの評価分析

基準価額をどう見る?

世界のサイフの基準価額は、3年前から35%ほども下落しています。
これは、運用実績が散々であると言うことに加えて、ファンドの収益力に
見合わない過剰な分配金が支払われていることによります。

利回りはどれくらい?

世界のサイフの直近1年間の利回りは▲3.23%となっています。
3年、5年、10年の平均利回りで見ても、すべてマイナスとなっており、
このようなファンドを10年も運用してきた会社には非常に重い責任があると思います。

ファンドマネージャーは少なくともクビにしてほしいですね。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

最大下落率は?

投資を検討するうえで、標準偏差などから、価格変動の範囲をある程度は
予想できますが、やはり実際に下落した度合いをみたほうがイメージがわきます。

世界のサイフは2008年8月~2009年1月の間に最大▲40.99%と大幅下落しています。
短期債に投資をしているだけのはずですが、ここまで下落するリスクを抱える
というのは恐すぎます。

分配金の推移は?

世界のサイフの分配金の推移を見てみると、2016年から毎月20円の分配金が出ています。
しかし、分配金余力は残り11カ月ほどとなっており、もう減配が行われても
おかしくない水準まできています。

基準価額に対する分配金の割合を示す分配金利回りも、10%超ですので、
基準価額の下落も引き続き続きそうです。

評判はどう?

世界のサイフの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

資金が流出しているということは、それだけ世界のサイフを解約している人が
多いということなので、評判が悪いということです。

世界のサイフは2014年以降、毎月資金が流出しており、
評判はすこぶる悪いということがわかります。

世界のサイフの今後の見通し

世界のサイフについては、10人がみて、10人がダメなファンドである
とわかると思いますので、特に何も言う必要はないと思いますが、
10年間マイナス運用を続けているファンドに投資をする価値は一切ありません。

即刻、解約することをおすすめします。