2017年に利回り100%に近い運用をしたことで、、一気に
注目を集め始めたSBI小型成長株ファンド ジェイクール『jcool』

こちらもお馴染みのエンジェル・ジャパンが投資助言を
行っているファンドです。

今日は、ジェイクール『jcool』について、徹底分析していきます。

「ジェイクールって投資対象としてどうなの?」

「ジェイクールって持ってて大丈夫なの?」

「ジェイクールより良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、
悩みは解消すると思います。


SBI小型成長株ファンド ジェイクール『jcool』の基本情報

投資対象は?

ジェイクール『jcool』の投資対象は、新規株式公開を契機として、
新たに成長を加速する起業家精神にあふれた「次代を拓く革新
高成長企業」に厳選投資をします。

投資対象の成長イメージは以下のような感じです。


※引用:交付目論見書

現在の組入銘柄は54銘柄となっており、上位10銘柄は
以下のようになっています。

1位のマネジメントソリューションズはプロジェクト
マネジメント(PM)の実行支援が柱のコンサル会社です。

2位のインソースは企業などの人事向けに講師派遣型研修、
公開講座を運営しています。

3位のジャパンエレベータサービスホールディングスは
関東、北海道を軸にエレベーターの保守、保全を行う
会社です。


※引用:マンスリーレポート

つみたてNISAとiDeCoの対応状況は?

ジェイクールのつみたてNISAとiDeCoの対応状況を
確認しておきましょう。

残念ながら、どちらも対応していません。

つみたてNISA iDeCo
× ×

※2021年4月時点

運用体制は?

後述しますが、ジェイクール『jcool』が高いパフォーマンスを
残せているのは、エンジェルジャパン・アセットマネジメント
という国内中小型株式に特化した投資顧問会社の投資助言を
受けていることが大きな要因です。

エンジェルジャパンが他の投資顧問会社と違うのは、

面談は基本経営者と直接行っている。

当たり前のように感じるかもしれませんが、経営者も忙しいので、
実際は会社のNo.2やNo.3と面談することも多いのが現状です。

変化の大きい企業ほど、経営者の意思決定が大きなファクターと
なりますので、トップの考えを把握できているというのは大きな
強みとなります。

チーム全員が面談の場に出席する。

年間延べ1000社の経営者と会うだけでも大変ですが、ヒアリングした
情報に偏りがないように、チーム全員で面談し、意見を共有しあう
というのは、大きな強みになります。

5年先までの収益予想シートを作成している。

5年先までの収益予測を作っている会社を他に知りませんが、
こういった他がやっていないような細かい作業が銘柄選定の上で
差別化ポイントになっています。

大きな金額を運用している機関投資家は時価総額の大きな企業について
の調査しか興味がなく、ジャスダックやマザーズに上場している規模の
小さな企業に対しては、アナリストが1人もついていないのが現状です。

逆に言えば、そういった企業は正しく株価が評価されていない可能性が
高く、しっかりリサーチができている投資顧問会社からすると、大きな
リターンを得るチャンスにつながるというわけです。

純資産総額は?

続いて、ジェイクール『jcool』の純資産総額はどうなっているか
見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額
だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、ファンドの運用で必ず発生する
運営コストが相対的に高くなるので、ファンドのパフォーマンスを
悪化させる原因になります。

そのため、純資産総額も事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

ジェイクール『jcool』は一時期300億円をこえる規模にまで
成長しましたが、その後はパフォーマンスが奮わず、大きく
減少しています。

現在は約70億円なので、少し心許ない水準ですが、大きな
問題はない水準です。


※引用:ウィークリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが
通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

ジェイクール『jcool』の実質コストは2.04%とかなりの高いです。

いくらパフォーマンスが良くても、実質コストが2%を超える場合は、
ファンドを慎重に見極める必要があります。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.3%(税込)
信託報酬 1.87%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 2.04%(概算値)

ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?
と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

SBI小型成長株ファンド ジェイクール『jcool』の評価分析

基準価額をどう見る?

ジェイクール『jcool』の基準価額は、2018年以降は大きく上下に
変動してはいますが、上りもせず下がりもせずの水準を維持しています。

ここ3年間は正直、そこまでパフォーマンスが優れているとは、
言えません。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

つづいて、ジェイクール『jcool』の運用実績を
見てみましょう。

直近1年間の利回りは48.80%となっています。

ただ、コロナショックで急落した後からの1年なので、
あまり参考になりません。

5年、10年平均利回りは10%を超えており、優秀な成果を
残しているのですが、直近の数年はお世辞にもパフォーマンス
が優れているとは言えません。

こういった直近だけパフォーマンスが悪いファンドは
何かしら運用体制なのか何かが変わった可能性がある
ので、注意が必要です。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り
1年 +48.80%
3年 ▲1.19%
5年 +18.30%
10年 +19.83%

※2021年4月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している国内中小型株式ファンドランキング

同カテゴリー内での利回りランキングは?

ジェイクール『jcool』は、国内小型株のグロース
カテゴリーに属しています。

投資をするのであれば、小型株カテゴリーでも優秀な
パフォーマンスのファンドに投資をすべきなので、
同カテゴリー内でもパフォーマンスのランキングは
事前に調べておいて損はありません。

ジェイクール『jcool』は、1年、3年平均利回りだけ
下位10%程度におり、5年平均、10年平均では、上位
30%以内にランクインしています。

直近の運用がうまくいっていないので、投資をする際は
少し注意が必要です。

上位●%
1年 88%
3年 97%
5年 22%
10年 25%

※2021年4月時点

年別の運用利回りは?

ジェイクール『jcool』の年別のパフォーマンスで見てみましょう。

2018年は15%程度マイナス、2020年は約1%のマイナスとなっており、
それ以外の年はしっかりとプラスのリターンとなっています。

直近数年がとにかく運用がうまくいっていない印象です。

年間利回り
2021年 +2.16%(1-3月)
2020年 ▲0.97%
2019年 +24.47%
2018年 ▲15.70%
2017年 +93.64%
2016年 +16.25%
2015年 +6.19%
2014年 +7.12%

※2021年4月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>まさか考えたことがない?運用が成功するか失敗するかすべてのカギを握る投信運用の出口戦略

インデックスファンドとの利回り比較

ジェイクール『jcool』に投資するにあたって、
より低コストで運用できるインデックスファンドとの
パフォーマンスを比較しておいて損はありません。

今回は、日経225をベンチマークとするニッセイ 日経225
インデックスファンド
とパフォーマンスを比較してみました。

※引用:モーニングスター

直近3年間では、終始、ニッセイ日経225インデックスファンドの
ほうがパフォーマンスで上回っています。

もう少し長期のパフォーマンスを比較してみるとどうでしょうか?

Jcool ニッセイ日経 225
1年 +48.80% +56.19%
3年 ▲1.19% +12.70%
5年 +18.30% +13.60%
10年 +19.83% +13.37%

※2021年4月時点

5年平均、10年平均利回りでは、ジェイクール『jcool』が
ニッセイ 日経225インデックスファンドを圧倒しています。

小型株は値動きが大きいので、どうしてもインデックスファンド
に負けてしまう時もありますが、トータルで見ると、大きく
差をつけていることがわかりますね。

ただ、直近のパフォーマンスがこれだけ悪いと、投資はしづらい
です。

アクティブファンドとのパフォーマンス比較

せっかくアクティブファンドに投資をするのであれば、
同じカテゴリーの中でも優秀なファンドに投資をしたい
と思うもの。

今回は、ジェイクールと同じく小型株カテゴリーで
非常に優秀な運用を行っている東京海上・ジャパン・
オーナーズ株式オープン
と比較をしました。


※引用:モーニングスター

直近3年間の運用では、東京海上・ジャパン・オーナーズ株式
オープン
が大きく差をつけていることがわかります。

ここまで差がつくと、ジェイクールを選びづらいです。

さらに長い期間のパフォーマンスで比較をすると、
どうでしょうか?

Jcool 東京海上ジャパン
1年 +48.80% +59.49%
3年 ▲1.19% +17.28%
5年 +18.30% +26.71%
10年 +19.83%

※2021年4月時点

より長期の期間においても、東京海上・ジャパン・オーナーズ
株式オープン
のパフォーマンスが優れており、これではあえて
ジェイクールに投資をしようという気にはなりません。

最大下落率は?

投資を検討するうえで、標準偏差などから、価格変動の範囲を
ある程度は予想できますが、やはり実際に下落した度合いを
みたほうがイメージがわきます。

ジェイクール『jcool』は2007年11月~2008年10月の間に
最大▲62.49%と大幅下落しています。

リーマンショック級の大暴落はそうそう来ないとは思いますが、
リターンが大きい分、リスクも大きい運用になっているという
点だけは注意しておいてください。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲24.44%
3カ月 ▲37.49%
6カ月 ▲41.97%
12カ月 ▲62.49%

※2021年4月時点

評判はどう?

ジェイクール『jcool』の評判はネットでの書き込みなどで調べる
方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の
資金流出入額です。

資金が流入しているということは、それだけジェイクール『jcool』
を購入している人が多いということなので、評判が良いということです。

ジェイクール『jcool』は2017年末以降の資金流出入が大きすぎて、
2017年以前の数値が豆粒のようになっています。

それだけ、2018年以降注目を集めているわけですが、資金の
流出が続いており、評判はよくないようです。


※引用:モーニングスター

SBI小型成長株ファンド ジェイクール『jcool』の評価まとめと今後の見通し

ジェイクール『jcool』を含め、国内の小型株ファンドは
リターンだけを見ると、他のファンドと比較をして、
高いので、多くの投資家が手を出したがります。

しかし、実際に投資をしてみると、値動きの大きさに
驚いてしまい、変なタイミングでファンドを売却して
しまう人が多いのも小型株ファンドです。

ですので、特に投資の経験があまりないという人は、
少額から投資をするようにしてください。

いきなり大きな金額で投資をし始めると、値動きに
メンタルがついていけずに、辛い時間を過ごすことに
なるでしょう。

ジェイクール『jcool』は直近数年のパフォーマンスは
優れませんが、それでも中長期で見れば、とても高い
実績を出してきました。

ですので、今後も期待できるファンドの1本であると
思います。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点