2017年に利回り100%に近い運用をしたことで、、一気に
注目を集め始めたSBI小型成長株ファンド ジェイクール『jcool』

 

こちらもお馴染みのエンジェル・ジャパンが投資助言を
行っているファンドです。

 

SBI小型成長株ファンド ジェイクール『jcool』は、成長性の
高い小型株に特化しており、リスクはありますが、リターンも
大きいのが何よりの魅力です。

 

今日は、ジェイクール『jcool』について、徹底分析していきます。

 

 

SBI小型成長株ファンド ジェイクール『jcool』の基本情報

投資対象は?

ジェイクール『jcool』の投資対象は、新規株式公開を契機として、
新たに成長を加速する起業家精神にあふれた「次代を拓く革新
高成長企業」に厳選投資をします。

 

投資対象の成長イメージは以下のような感じです。

 


※引用:交付目論見書

 

現在の組入銘柄は51銘柄となっており、上位10銘柄は
以下のようになっています。

 

1位のマクアケはクラウドファンディングサービスを提供
している会社です。

 

2位のアセンテックは仮想デスクトップを中心とした
ITソリューションを提供する会社です。

 

3位のイントラストは家賃債務保証を軸に、介護・医療費用
保証も手掛ける会社です。

 


※引用:ウィークリーレポート

 

運用体制は?

後述しますが、ジェイクール『jcool』が高いパフォーマンスを
残せているのは、エンジェルジャパン・アセットマネジメント
という国内中小型株式に特化した投資顧問会社の投資助言を
受けていることが大きな要因です。

 

エンジェルジャパンが他の投資顧問会社と違うのは、

 

面談は基本経営者と直接行っている。

当たり前のように感じるかもしれませんが、経営者も忙しいので、
実際は会社のNo.2やNo.3と面談することも多いのが現状です。

 

変化の大きい企業ほど、経営者の意思決定が大きなファクターと
なりますので、トップの考えを把握できているというのは大きな
強みとなります。

 

チーム全員が面談の場に出席する。

年間延べ1000社の経営者と会うだけでも大変ですが、ヒアリングした
情報に偏りがないように、チーム全員で面談し、意見を共有しあう
というのは、大きな強みになります。

 

5年先までの収益予想シートを作成している。

5年先までの収益予測を作っている会社を他に知りませんが、
こういった他がやっていないような細かい作業が銘柄選定の上で
差別化ポイントになっています。

 

大きな金額を運用している機関投資家は時価総額の大きな企業について
の調査しか興味がなく、ジャスダックやマザーズに上場している規模の
小さな企業に対しては、アナリストが1人もついていないのが現状です。

 

逆に言えば、そういった企業は正しく株価が評価されていない可能性が
高く、しっかりリサーチができている投資顧問会社からすると、大きな
リターンを得るチャンスにつながるというわけです。

 

純資産総額は?

続いて、ジェイクール『jcool』の純資産総額はどうなっているか
見てみましょう。

 

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額
だと思ってください。

 

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、ファンドの運用で必ず発生する
運営コストが相対的に高くなるので、ファンドのパフォーマンスを
悪化させる原因になります。

 

そのため、純資産総額も事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

 

ジェイクール『jcool』は一時期300億円をこえる規模にまで
成長しましたが、その後はパフォーマンスが奮わず、大きく
減少しています。

 

現在は約90億円なので、規模としては問題ありませんね。

 


※引用:ウィークリーレポート

 

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

 

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが
通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

 

ジェイクール『jcool』の実質コストは2.00%とかなりの高いです。

 

いくらパフォーマンスが良くても、実質コストが2%を超える場合は、
ファンドを慎重に見極める必要があります。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.3%(税込)
信託報酬 1.87%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 2.00%(概算値)

 

ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?
と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

 

SBI小型成長株ファンド ジェイクール『jcool』の評価分析

基準価額をどう見る?

ジェイクール『jcool』の基準価額は、2018年以降は大きく上下に
変動しながら、徐々に下落しています。

 

ここ3年間は正直、そこまでパフォーマンスが優れているとは、
言えません。

 


※引用:モーニングスター

 

利回りはどれくらい?

つづいて、ジェイクール『jcool』の運用実績を
見てみましょう。

 

直近1年間の利回りは▲16.13%となっています。

 

5年、10年平均利回りは10%を超えており、優秀な成果を
残しているのですが、直近の数年はお世辞にもパフォーマンス
が優れているとは言えません。

 

こういった直近だけパフォーマンスが悪いファンドは
何かしら運用体制なのか何かが変わった可能性がある
ので、注意が必要です。

 

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り 2020年8月
1年 ▲16.13%
3年 6.42%
5年 11.71%
10年 19.32%

※2020年8月時点

 

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している国内中小型株式ファンドランキング

 

同カテゴリー内における利回りランキング(上位●%)の変化

ジェイクール『jcool』は、国内小型株のグロース
カテゴリーに属しています。

 

投資をするのであれば、小型株カテゴリーでも優秀な
パフォーマンスのファンドに投資をすべきなので、
同カテゴリー内でもパフォーマンスのランキングは
事前に調べておいて損はありません。

 

ジェイクール『jcool』は、3年、5年、10年平均利回りで
見ると、上位30%程度にランクインしているのですが、
直近1年で見ると、なんと最下位です。

 

これは少し警戒する必要があると言えます。

 

平均利回り(上位●%) 2020年8月
1年 100%
3年 28%
5年 20%
10年 18%

※2020年8月時点

 

年別のパフォーマンスは?

ジェイクール『jcool』の年別のパフォーマンスで見てみましょう。

 

2018年は15%程度の下落となっていますが、他の年では安定して
プラスのリターンを出しています。何より2017年の93.64%は
驚異的ですね。

年間利回り
2020年 ▲2.02%(1-6月)
2019年 24.47%
2018年 ▲15.70%
2017年 +93.64%
2016年 +16.25%
2015年 +6.19%
2014年 +7.12%

※2020年8月時点

 

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

 

インデックスファンドとのパフォーマンス比較

ジェイクール『jcool』に投資するにあたって、
より低コストで運用できるインデックスファンドとの
パフォーマンスを比較しておいて損はありません。

 

今回は、日経225をベンチマークとするニッセイ 日経225
インデックスファンド
とパフォーマンスを比較してみました。

 

※引用:モーニングスター

 

2017年に大きく上昇していた分、ジェイクール『jcool』の
ほうがパフォーマンスで優れていますが、コロナショック後は
ほとんど差がありません。

 

もう少し長期のパフォーマンスを比較してみるとどうでしょうか?

 

Jcool ニッセイ日経 225
1年 ▲16.13% 2.84%
3年 6.42% 4.79%
5年 11.71% 2.81%
10年 19.32% 10.34%

※2020年8月時点

 

5年平均、10年平均利回りでは、ジェイクール『jcool』が
ニッセイ 日経225インデックスファンドを圧倒しています。

 

小型株は値動きが大きいので、どうしてもインデックスファンド
に負けてしまう時もありますが、トータルで見ると、大きく
差をつけていることがわかりますね。

 

アクティブファンドとのパフォーマンス比較

せっかくアクティブファンドに投資をするのであれば、
同じカテゴリーの中でも優秀なファンドに投資をしたい
と思うもの。

 

今回は、国内大型で中長期で高いパフォーマンスを
残しているスパークスの厳選投資と比較しました。

 


※引用:モーニングスター

 

2017年の大きな上昇分、ジェイクール『jcool』が有利と
なっています。

 

ただ、コロナショック後の直近では、厳選投資が逆転
しており、ジェイクール『jcool』に勢いがなくなって
きています。

 

より長期のパフォーマンスで比較をしてみるとどうでしょう?

 

Jcool 厳選投資
1年 ▲16.13% 9.86%
3年 6.42% 9.23%
5年 11.71% 8.07%
10年 19.32% 16.23%

※2020年8月時点

 

5年、10年平均利回りで見ると、jcoolのほうがパフォーマンス
で上回っていることがわかります。

 

ただ、安定的にプラスのリターンを残しているのは厳選投資
です。

 

このあたりは判断が難しいのですが、ボラティリティが大きく
てもリターンを狙っていきたいという人には、ジェイクール
『jcool』のようなファンドがおすすめですね。

 

最大下落率は?

投資を検討するうえで、標準偏差などから、価格変動の範囲を
ある程度は予想できますが、やはり実際に下落した度合いを
みたほうがイメージがわきます。

 

ジェイクール『jcool』は2007年11月~2008年10月の間に
最大▲62.49%と大幅下落しています。

 

リーマンショック級の大暴落はそうそう来ないとは思いますが、
リターンが大きい分、リスクも大きい運用になっているという
点だけは注意しておいてください。

 

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲24.44%
3カ月 ▲37.49%
6カ月 ▲41.97%
12カ月 ▲62.49%

※2020年8月時点

 

評判はどう?

ジェイクール『jcool』の評判はネットでの書き込みなどで調べる
方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の
資金流出入額です。

 

資金が流入しているということは、それだけジェイクール『jcool』
を購入している人が多いということなので、評判が良いということです。

 

ジェイクール『jcool』は2017年末以降の資金流出入が大きすぎて、
2017年以前の数値が豆粒のようになっています。

 

それだけ、2018年以降注目を集めているわけですが、資金の
流出が続いており、評判はよくないようです。

 


※引用:モーニングスター

 

SBI小型成長株ファンド ジェイクール『jcool』の評価まとめと今後の見通し

ジェイクール『jcool』を含め、国内の小型株ファンドは
リターンだけを見ると、他のファンドと比較をして、
かなり高いことが多いので、多くの投資家が手を出した
がります。

 

しかし、実際に投資をしてみると、値動きの大きさに
驚いてしまい、変なタイミングでファンドを売却して
しまう人が多いのも小型株ファンドです。

 

ですので、特に投資の経験があまりないという人は、
少額から投資をするようにしてください。

 

いきなり大きな金額で投資をし始めると、値動きに
メンタルがついていけずに、辛い時間を過ごすことに
なるでしょう。

 

ジェイクール『jcool』は直近数年のパフォーマンスは
優れませんが、それでも中長期で見れば、とても高い
実績を出してきました。

 

ですので、今後も期待できるファンドの1本であると
思います。

 

 

 

 

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点