世界でも有数のイノベーション都市として近年注目が集まっている
中国の深セン。

中国のシリコンバレーと言われるほど将来有望なスタートアップが
終結しており、多くの投資家が注目しています。

米中貿易摩擦の解決にはまだまだ時間が必要だと思われますが、
最悪期は脱した可能性が高く今後さらに注目を集めるでしょう。

日興アセットマネジメントがこの流れをとらえて、深センにフォーカス
したファンドを新しく設定しましたので、独自の目線で分析していきたい
と思います。

深セン・イノベーション株式ファンドの基本情報

深センとは?

深センは1980年に中国政府に経済特区として指定されて以降、飛躍的な
成長を遂げており、米国のシリコンバレーに匹敵する新たなイノベーション
都市として注目が集まっています。

深センの優れている点は、1人当たりのGDPが中国主要都市トップで、
国際特許出願件数もトップ、技術革新力などで評価する「グローバル・
イノベーション・インデックス」のトップと中国国内だけでなく、
グローバルで見ても、有数のイノベーション都市となっています。

投資対象は?

深セン・イノベーション株式ファンドの投資対象は、深セン証券取引所に
上場している人民元建ての中国本土株式(中国A株)を主要投資対象とし、
中長期的な値上がり益を目指します。

現在は68銘柄で構成されており、組入銘柄の比率を見ると、深セン市場
中小企業板や深セン市場創業板の比率が高く、今後成長余力の高い中小型の
銘柄を中心に組み入れていることがわかります。

そして業種別でみると、情報技術が約50%となっており、シリコンバレー同様、
最先端の技術を開発する企業に投資をしていますね。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少していると、
ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性が
ありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

深セン・イノベーション株式ファンドは現在450億円ほど集まって
いますので、規模としては全く問題ありません。


※マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなる
のが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

深セン・イノベーション株式ファンドの実質コストは2.243%となっています。
1期目だからということもありますが、かなりコストが高くついています。

購入時手数料と合わせると5%を超えてきますので、投資する際には慎重に
ならざるをえません。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.24%(税込)※上限
信託報酬 1.674%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 2.243%(概算値)

本当に深セン・イノベーション株式ファンドで大丈夫?深セン・イノベーション株式ファンドよりはるかに優れたアクティブファンド特集

深セン・イノベーション株式ファンドの評価分析

基準価額をどう見る?

深セン・イノベーション株式ファンドの現在の基準価額は約7000円と
なっています。

設定したタイミングが悪かったとしか言えませんが、2018年は
日中貿易問題が大きく影響し、下落一辺倒となっています。


※モーニングスター

利回りはどれくらい?

深セン・イノベーション株式ファンドの利回りはどうでしょうか?

直近1年間の利回りは▲34.98%となっています。設定してすぐに
30%超の下落はさすがに厳しいですね。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲34.98% 100%
3年
5年
10年

※2019年1月時点

標準偏差は?

深セン・イノベーション株式ファンドの標準偏差は平均的な水準です。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 17.87 46%
3年
5年
10年

※2019年1月時点

年別のパフォーマンスは?

深セン・イノベーション株式ファンドの年別のパフォーマンスを
見てみると、まだ1年しか運用実績がありませんので、▲34.98%と
なっています。

年間利回り
2018年 ▲34.98%
2017年
2016年
2015年
2014年

※2019年1月時点

最大下落率は?

深セン・イノベーション株式ファンドに投資を検討する上で、事前に
どの程度下落する可能性があるのかを把握しておいて損はありません。

まだ運用期間が短いですが、現在の最大下落率は▲34.98%となって
います。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲14.32%
3カ月 ▲21.54%
6カ月 ▲29.88%
12カ月 ▲34.98%

※引用:2019年1月時点

評判はどう?

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知るうえで
一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは、それだけこのファンドを購入している人が
多いということなので、評判が良いということです。

深セン・イノベーション株式ファンドは2017年に新規設定されて以来、
毎月多くの資金が流入していましたが、2018年末にはついに流出超過と
なってしまいました。

これだけパフォーマンスが悪いと、いくら深センへの期待値が高いと
言っても仕方ありませんね。


※モーニングスター

深セン・イノベーション株式ファンドの今後の見通し

現状でいえば、期待外れの運用結果と言えますが、この大部分は
米中の貿易摩擦による市場の不確実性が高まっていることが原因です。
短期的には、慎重姿勢ですが、中長期的には強気の見方ができるでしょう。

深センは「中国の未来」ともいわれており、決済はスマートフォンが当たり前、
公共交通機関は電気自動車に置き換わり、タクシー配車サービスアプリやスマホを
活用したレンタサイクルもすでに日常的なサービスとなっています。

続々と中国国内から有望なスタートアップが深セン証券取引所への上場を目指して
集まってきています。中国のイノベーション企業は世界でも存在感を高めており、
アリババやテンセントは世界の株式時価総額ランキングの上位にランクインしており、
直近10年で第二のアリババやテンセントが出てきてもおかしくない状況です。

そして、MSCIエマージング指数の組み入れ対象に中国A株が採用されたので、
今後、大きな資金流入が期待できるというのもプラス要因でしょう。

短期的には伸び悩んでいますが、中長期的には非常に期待がもてるファンドですので、
自分のポートフォリオに組み入れるに値するか引き続きウォッチしていこうと思います。

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