設定から20周年を迎え、盛り上がりを見せている、フィデリティ・
日本成長株・ファンド。純資産総額も4000億円を超えており、
長期間に渡り、投資家から愛されているファンドです。

「フィデリティ・日本成長株・ファンドって投資対象としてどうなの?」

「フィデリティ・日本成長株・ファンドって持ってて大丈夫なの?」

「フィデリティ・日本成長株・ファンドより良いファンドってある?」

といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、
悩みは解消すると思います。

今日は、フィデリティ・日本成長株・ファンドについて独自
目線で徹底分析していきます。


フィデリティ・日本成長株・ファンドの基本情報

投資対象は?

投資対象は高い成長が期待できる日本企業です。将来の
企業価値を徹底的に調査・分析して高成長が期待できる
企業を選別します。

当ファンドの運用担当者が注目している切り口は、①自働化
・省人化②省エネ③ヘルスケア④デジタル革命⑤新興国の
消費拡大です。

フィデリティの強みでもある全世界にまたがるネットワーク
を活用し、仕入先や関係会社はもちろん、海外の競合他社の
情報まで調査し、銘柄選定を行っていきます。


※引用:交付目論見書

業種別で見ると、電気機器や機械の比率が高くなっている
のが特徴の一つです。


※引用:マンスリーレポート

現在の組入銘柄数は約250銘柄で上位銘柄は下図のように
なっています。

電気機器や機械系の企業が占めています。気になるのは
組入銘柄数がかなり多いため、基準価額の動きがTOPIXや
日経平均とかなり似通っているのではないかという点です。

あまりこの点に気づかない人もいるのですが、銘柄数が多く
なればなるほど、日本全体に投資をしていることになるので、
TOPIXや日経平均に値動きが近くなってしまいます。

その結果、高いコストを支払ってまで投資する価値がなく
なっている可能性があるので注意してください。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた
資金の総額だと思ってください。

純資産総額が小さいと運用が効率的に行えず、余計なコストが発生
したり、運用会社も運用に力を入れないため、パフォーマンスが
優れないといったデメリットが発生します。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

フィデリティ・日本成長株・ファンドは4,000億円ほど集まって
いる巨大ファンドですので、規模としては全く問題ありません。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬
以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用など
が含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より
高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資
判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

フィデリティ・日本成長株・ファンドの実質コストは1.714%と
なっており、かなり割高です。

購入時手数料と併せて5%近く取られますので、積極的には
おすすめできません。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.3%(税込)※上限
信託報酬 1.6524%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.714%(概算値)

※引用:最新運用報告書

ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?
と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

フィデリティ・日本成長株・ファンドの評価分析

基準価額の推移は?

フィデリティ・日本成長株・ファンドの基準価額は2018年末及び、
2020年初めに大きく下落しました。

コロナショックで30%近く下落したものの、半年ですでに高値を
更新してきています。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

フィデリティ・日本成長株・ファンドの直近1年間の利回りは
19.02%となっており、非常に好調です。

3年、5年、10年平均利回りで見ても、約5%の利回りは
確保できているので、安定したリターンが期待できそうです。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り
1年 19.02%
3年 4.91%
5年 8.85%
10年 10.37%

※2020年10月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している国内大型株式ファンドランキング

同カテゴリー内での利回りランキングは?

せっかく投資をするのであれば、同じカテゴリー内でも、
優れたファンドに投資をするべきです。

フィデリティ・日本成長株・ファンドは国内大型成長株
カテゴリーに属しています。

このカテゴリー内でのランキングを確認すると、平均以下に
なることもあれば、上位20%にランクインすることもあり、
あまりパフォーマンスが安定していないことがわかります。

上位●%
1年 16%
3年 65%
5年 17%
10年 72%

※2020年10月時点

年別のパフォーマンスは?

フィデリティ・日本成長株・ファンドの年別のパフォーマンスも
見てみましょう。

2018年は大きくマイナスになりますが、2016年をのぞき、安定して
プラスの運用ができています。

年間利回り
2020年 10.64%%(1-9月)
2019年 +28.81%
2018年 ▲24.09%
2017年 +30.70%
2016年 ▲0.71%
2015年 +11.70%
2014年 +7.74%

※2020年10月時点

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とは

インデックスファンドとのパフォーマンス比較

アクティブファンドに投資をするのであれば、インデックス
ファンドとのパフォーマンスの比較は必ずしておいたほうが
良いです。

特にフィデリティ・日本成長株・ファンドは組入銘柄数が300銘柄
近いので、日経平均やTOPIXの動きに近くなる可能性があります。

そこで、今回は日経225に連動するニッセイ 日経225インデックスファンド
パフォーマンスを比較しました。

直近3年間で見ると、ニッセイ日経225インデックスファンド
のほうが勝っています。この傾向は中長期でも変わらりません。


※引用:モーニングスター

終始、フィデリティ・日本成長株・ファンドはパフォーマンスで
ニッセイ 日経225インデックスファンドに負けてしまっています。

ここからわかるように低コストのインデックスファンドに勝て
ていないようなアクティブファンドでは投資する価値がありません。

中長期で見ても、一時的にはインデックスファンドを上回る時期も
ありますが、下回る時期もあり、この程度の運用であれば、
低コストのインデックスファンドに投資をすればよいでしょう。

フィデリティ・日本成長株F ニッセイ 日経225インデックスF
1年利回り 19.02% 8.41%
3年平均 4.91% 6.32%
5年平均 8.85% 7.72%
10年平均 10.37% 11.26%

※2020年10月時点

アクティブファンドとのパフォーマンス比較

アクティブファンドに投資をするのであれば、他のアクティブ
ファンドとパフォーマンスを比較してから投資をしても遅くありません。

今回は、フィデリティ・日本成長株・ファンドと同じく大型株カテゴリーの
スパークス・新・国際優良日本株ファンド『厳選投資』と比較をします。


※引用:モーニングスター

終始、厳選投資のほうがパフォーマンスで大きく上回っています。

5年、10年の平均利回りを比較してみても、フィデリティ・日本
成長株・ファンドは常に負けていますので、高いコストを支払う
にしても、厳選投資のようなファンドに投資をしたいものです。

フィデリティ・日本成長株F 厳選投資
1年利回り 19.02% 18.25%
3年平均 4.91% 9.87%
5年平均 8.85% 13.23%
10年平均 10.37% 17.24%

※2020年10月時点

最大下落率はどれくらい?

投資するにあたって、最大どの程度下落する可能性があるのか
知っておくことは非常に重要です。

結局、多くの人が、大きな下落を経験すると、もうこれ以上は
損をしたくないと思い、基準価額が大きく下がったタイミングで
売却してしまうのです。

フィデリティ・日本成長株・ファンドの最大下落率は、2007年11月~
2008年10月で▲49.21%となっています。

リーマンショックと比べると、今回のコロナショックはたいした
ことがなかったと言えます。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲23.63%
3カ月 ▲35.63%
6カ月 ▲41.44%
12カ月 ▲49.21%

※2020年10月時点

積立NISAとiDeCoの対応状況は?

積立NISAやiDeCoで積立投資を検討している人も多いと
思います。

そこで、積立NISAやiDeCoの対応状況をまとめました。

積立NISA iDeCo
× ×

※2020年10月時点

評判はどう?

フィデリティ・日本成長株・ファンドの評判はネットでの書き
込みなどで調べる方法もありますが、評判を知るうえで一番
役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流出しているということは、それだけこのファンドを
解約している人が多いということなので、評判が悪いという
ことです。

フィデリティ・日本成長株・ファンドは全体として、資金流出
している月が多く、評判がいいとは言えません。

インデックスファンドにパフォーマンスで負けているので、
当然と言えば、当然の結果ですね。


※引用:モーニングスター

フィデリティ・日本成長株・ファンドの評価まとめと今後の見通し

いかがでしょうか?

20年という長期間の間、多くの投資家から愛され続けている
ファンドというのは、それだけでも素晴らしいのですが、
残念ながら、時代にあった内容になっているとは思えません。

特に、実質コストが1%後半となっており、近年の低コスト
ファンドと比べると、10倍くらいの差があります。

運用会社としては儲けの源泉なので、そうそう信託報酬を
さげることはありませんが、投資家が気づかないとどうにも
なりません。

そして、さきほど比較をしたように、低コストである
ニッセイ 日経225インデックスファンドとパフォーマンスを
比較しても、負けてしまっており、これではわざわざ高い
コストを支払うメリットが一切ありません。

高いコストを支払ってアクティブファンドに投資をする
のであれば、少なくともインデックスファンドに負けていない
厳選投資のようなファンドに投資をすることをおすすめします。

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点