世界最大級の運用会社であり、業界のローコストリーダーである
バンガードのインデックスファンドのみで構成されているセゾン
バンガード・グローバルバランスファンド。
セゾン投信の中野さんは全国津々浦々でセミナーを開催しており、
説明が非常にわかりやすいだけでなく、人柄も素晴らしいという
ことで、多くの投資家が中野さんの人柄に惚れて投資をしている
と言っても過言ではないでしょう。
また株式と債券を50%ずつ保有し、グローバルに分散投資ができると
いうことで、多くの投資家から人気を集めています。
今日は、セゾン バンガード・グローバルバランスファンドを
徹底分析していきます。
「セゾン バンガード・グローバルバランスファンドって投資対象としてどうなの?」
「セゾン バンガード・グローバルバランスファンドって持ってて大丈夫なの?」
「セゾン バンガード・グローバルバランスファンドより良いファンドってある?」
といったことでお悩みの方は、この記事を最後まで読めば、
悩みは解消すると思います。
セゾン バンガード・グローバルバランスファンドの基本情報
投資対象は?
セゾン バンガード・グローバルバランスファンドは世界の株式と
債券に50%ずつ投資を行います。
ポートフォリオを見てもらったほうが早いですが、約30%が米国株、
約25%が米国債、残りが欧州債券、欧州株、日本株といった構成に
なっています。
セゾン投信は自社で運用は行わないので、本当に優れた運用会社を
選別して運用を委託するわけですが、バンガードはまさに最適な
運用会社と言えると思います。
※引用:マンスリーレポート
つみたてNISAとiDeCoの対応状況は?
つみたてNISAやiDeCoで積立投資を検討している人も多いと
思います。
そこで、つみたてNISAやiDeCoの対応状況をまとめました。
セゾン バンガード・グローバルバランスファンドはつみたて
NISA、iDeCoともに対応していますので、もし投資をする
のであれば、こういったサービスを活用してください。
つみたてNISA | iDeCo |
〇 | SBI証券(セレクトプラン)、楽天証券、ゆうちょ銀行、福岡銀行 |
※2022年2月時点
純資産総額は?
続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた
資金の総額だと思ってください。
ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、ファンドの運用で必ず発生する
運営コストが相対的に高くなるので、ファンドのパフォーマンスを
悪化させる原因になります。
そのため必ず規模はチェックするようにしましょう。
最低でも50億円、余裕を持って100億円はほしいところです。
セゾン バンガード・グローバルバランスファンドの純資産総額は、
10年以上右肩上がりに純資産を伸ばしています。
現在は3000億円に迫る規模にまで成長しており、これはなか
なかできることではないので、評価できるポイントです。
※引用:マンスリーレポート
実質コストは?
私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬
以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用など
が含まれています。
そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より
高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに
投資判断をしなければなりません。
信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方
セゾン バンガード・グローバルバランスファンドの実質
コストは0.57%とアクティブ型のバランスファンドの中
では割安となっています。
ただし、現在では、超低コストのインデックス型のバラ
ンスファンドが登場してきていますので、コスト面では
勝てません。
パフォーマンスでどの程度差をつけられるかが判断の基準
となります。
購入時手数料 | なし |
信託報酬 | 0.57%±0.02%程度(税込) |
信託財産留保額 | 0.1% |
実質コスト | 0.57%(概算値) |
※引用:最新運用報告書
「ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?」と聞かれてあなたは何と答えますか?
もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。
セゾン バンガード・グローバルバランスファンドの評価分析
基準価額をどう見る?
セゾン バンガード・グローバルバランスファンドは
コロナショックで大きく下落しましたが、堅調に
上昇し続けています。
※引用:モーニングスター
利回りはどれくらい?
続いて、セゾン バンガード・グローバルバランスファンドの
利回りを見ていきます。
直近1年間の利回りは11.51%となっています。
3年、5年、10年平均利回りは7%以上で安定しており、
バランスファンドでこれだけのリターンを得られる
のであれば文句はでないでしょう。
ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。
平均利回り | |
1年 | +11.51% |
3年 | +10.60% |
5年 | +7.34% |
10年 | +9.85% |
※2022年2月時点
同カテゴリー内での利回りランキングは?
セゾン バンガード・グローバルバランスファンドはバランス
ファンドの株式・RIET比率が25~50%のカテゴリーに分類
されています。
投資をするのであれば、同カテゴリーでも優秀なパフォ
ーマンスのファンドに投資をしたいと思うので、同カテゴリー
内でのパフォーマンスのランキングを調べました。
セゾン バンガード・グローバルバランスファンドは、
どの期間においても上位10%にランクインしており、
これはかなり優秀なパフォーマンスです。
上位●% | |
1年 | 9% |
3年 | 2% |
5年 | 2% |
10年 | 1% |
※2022年2月時点
年別の運用利回りは?
セゾン バンガード・グローバルバランスファンドの年別の
パフォーマンスは、2015年、2018年はマイナスとなっていますが、
それをカバーできるレベルのプラスを出しています。
マイナスの年も10%以内であれば、気持ち的に余裕を持って
保有を続けられます。
年間利回り | |
2021年 | +17.72% |
2020年 | +6.50% |
2019年 | +14.99% |
2018年 | ▲7.89% |
2017年 | +11.02% |
2016年 | +0.49% |
2015年 | ▲2.68% |
2014年 | +16.99% |
※2022年2月時点
投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。
しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。
>>ここまで考えるのが本当の資産運用。多くの投資家が考えられていない投信運用の出口戦略とはインデックスファンドとのパフォーマンス比較
セゾン バンガード・グローバルバランスファンドへの投資を検討する
のであれば、少なくとも低コストのインデックスファンドよりは
パフォーマンスが優れていなければ投資する価値がありません。
今回は、国内外の株式、債券、REITに分散投資をしている
インデックスファンドであるeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)と
比較をしました。
※引用:モーニングスター
かなり拮抗していましたが、コロナショック後は
セゾン バンガード・グローバルバランスファンドが
大きく差を広げています。
少なくとも高いコストを支払ってでもアクティブファンドに
投資する価値があると言えます。
セゾン グロバラ | Slim バランス | |
1年 | +11.51% | +9.72% |
3年 | +10.60% | +7.99% |
5年 | +7.34% | - |
10年 | +9.85% | - |
※2022年2月時点
類似ファンドとのパフォーマンス比較
アクティブファンドに投資をするのであれば、他のアクティブ
ファンドとパフォーマンスを比較しておいて損はありません。
なかなか同じ資産構成比のアクティブファンドがないため、
比較をするのも難しいのですが、今回は今、一番私が注目
しているバランスファンドである投資のソムリエと比較を
しました。
※引用:モーニングスター
投資のソムリエはリスクを極力抑えながら資産を増やして
行くファンドですので、かなりボラティリティに差があります。
パフォーマンスだけで見ると、セゾン バンガード・グローバル
バランスファンドのほうが上回っていますね。
セゾン グロバラ | 投資のソムリエ | |
1年 | +11.51% | ▲1.85% |
3年 | +10.60% | +2.96% |
5年 | +7.34% | +2.32% |
10年 | +9.85% | - |
※2022年2月時点
シンプルな運用ながら、着実に成果を出しているセゾン
バンガード・グローバルバランスファンドの運用は
私達も見習うべき点がたくさんありますね。
最大下落率は?
セゾン バンガード・グローバルバランスファンドへの投資を
検討するのであれば、どの程度下落する可能性があるのかは
知っておきたいところです。
標準偏差からある程度の変動範囲は予測できますが、過去に
実際にどの程度下落したのかを確認しておいたほうがよいでしょう。
セゾン バンガード・グローバルバランスファンド の最大下落率は、
2008年1月~2008年12月で▲35.23%となっています。
バランス型ファンドですが、株式比率が50%程度はありますので、
この程度の下落もあり得ることは心にとめておきましょう
リーマンショックと比べると、コロナショックの影響は、
比較的軽微で済んでいることがこちらからもわかります。
最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。
期間 | 下落率 |
1カ月 | ▲18.70% |
3カ月 | ▲27.61% |
6カ月 | ▲31.75% |
12カ月 | ▲35.23% |
※2022年2月時点
評判はどう?
資金の流出入を見るのはそのファンドの評判を確認するために
有効な手段です。
資金が毎月流入していれば、人気が出てきているファンドですし、
流出が続いているようであれば、評判が下がっているファンドと言えます。
それでは、セゾン バンガード・グローバルバランスファンド は
どうでしょうか?
ここ5年間は毎月資金が流入超過となっており、いかに評判がよい
ファンドかがわかりますね。
つみたてNISAにも対応しているのと、やはり社長自らがセミナーで講演
しているというのも人気を維持できている秘訣のひとつだと思います。
※引用:モーニングスター
セゾン バンガード・グローバルバランスファンドの今後の見通しと評価まとめ
いかがでしょうか?
セゾン バンガード・グローバルバランスファンドを語る上で
もちろんパフォーマンスも重要な指標ではありますが、セゾン
投信の中野さんの話をセミナーやメッセージで聞けるという点
も非常に大きなポイントだと思っています。
コロナショックを経験した人であれば、強く感じたこと
だと思いますが、大きな下落相場というのは、先行きが
見えないので、不安な気持ちが増していきます。
こういった心情のときに、何も頼るものがないと不安心から
ファンドを解約するという一番やるべきでない対応をして
しまいがちです。
その点、セゾン バンガード・グローバルバランスファンド
に投資をしている限り、中野さんの話を身近で聞くことが
できるので、不安な気持ちを和らげてくれる支えになります。
実はファンドマネージャーの考えが聞けるというのは、
あなたの投資成績を上げるために非常に重要なポイント
だと思っています。
今後、セゾン バンガード・グローバルバランスファンドに
投資をしていれば、一桁中盤のリターンであれば、今後も
十分に狙っていけるでしょう。
しかし、現在ではセゾン バンガード・グローバルバランス
ファンドよりはるかにコストが安いバランス型ファンドが
多数出てきており、低コストのバランスファンドという売り
は通用しなくなってきています。
今は何とかパフォーマンスで上回っているため、資金流出
はしていませんが、今後インデックスファンドに勝てない
ようなことが続くと、人気はどんどん落ちていくと思われ
ます。
少なくとも現時点であれば、十分に投資をする価値がある
ファンドと言えるでしょう。
最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。
今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。
>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点