バリュー投資において米国でも屈指の運用力を誇ることで有名な
ハリス・アソシエイツ社。そのハリスが運用しているのが
朝日Nvest グローバルバリュー株オープン『Avest-E』です。

2016年、2017年とモーニングスターのFund of the Yearも受賞
しています。今日はこのAvest-Eを徹底分析していきます。

朝日Nvest グローバルバリュー株オープン『Avest-E』の基本情報

投資対象は?

Avest-Eの投資対象は、世界各国の株式です。先進国だけでなく
新興国株式にも投資をしていきます。

PERやPBRの指標による評価と独創的な投資アイデアを組み込み、
300~500銘柄から最終的に30~50銘柄までに絞り込みます。

地域別の構成比を見てみると、米国が50%超、欧州が40%弱と
それ以外となっています。

基本的には先進国株式への投資がメインのようですね。


※引用:マンスリーレポート

ハリス社のバリュー投資とは?

バリュー投資と一口に言っても、PERやPBR、配当利回りなど注目する
指標は様々です。その中でハリスの行うバリュー投資は

①長期的に1株当たりの価値の増加が見込まれること

②株価が本源的価値から30%以上割安であること

③経営陣の質が高いこと

を重視しています。

株価が下落してくると、自分たちの判断が正しかったのか疑いたく
なりますが、自分たちの投資判断を信じて、長期保有するスタイルを
貫いています。

ちなみにAvest-Eのポートフォリオ・マネジャーであるデビット・
ヒーロ氏は、米国モーニングスターのファンドマネージャー・オブ・
ザ・イヤーで2度も受賞したことがある敏腕ファンドマネジャーです。

純資産総額は?

投資を検討するうえで、純資産総額は必ず確認しておきたいポイントです。

純資産総額が多いほうが、ファンドマネジャーが資金を運用する際に
有利であったり、保管費用や監査費用が相対的に低くなりますので、
優れた投資信託と言えます。

また投資信託の規模が小さくなると運用会社自体がその投資信託に力を
注がなくなりパフォーマンスが悪くなることもありますので注意が必要です。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

Avest-Eは設定来、着実に純資産を増やしており、現在は450億円程度の
規模となっています。ファンドの規模としては全く問題ありませんね。

実質コストは?

投資信託には、購入時の手数料や信託報酬の他にも費用がかかっている
ことをご存知ですか?

これを実質コストと言いますが、実質コストには、株式売買手数料や
有価証券取引税、監査費用などが含まれています。

特に純資産総額が小さいときには、信託報酬より実質コストがかなり
割高になっている場合もあるので、注意が必要です。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

Avest-Eの実質コストは2.033%とかなり割高です。

ハリスへの運用委託の報酬がかなり割高になっているのが原因です。
購入時手数料も3%かかってくることから、おすすめしづらいファンドに
なっています。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.24%(税込)※上限
信託報酬 1.944%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 2.033%(概算値)

※引用:運用報告書(決算日2018年3月16日)

『Avest-E』朝日Nvest グローバルバリュー株オープンの評価分析

基準価額の推移は?

Avest-Eの基準価額は12000円程度となっています。
他のグローバル株式ファンドと同じように2018年に大きく
下落しており、未だ回復の兆しが見えていないといった状況です。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

Avest-Eの直近1年間の利回りは▲21.74%となっています。

3年平均利回り、5年平均利回りを見ても、大したパフォーマンスには
なっていません。

コストが割高になっていることもひとつの要因ではあると思いますが、
この利回りではまず投資をしてはいけませんね。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲21.74% 93%
3年 ▲1.37% 88%
5年 1.51% 70%
10年 11.24% 56%

※2019年1月時点

標準偏差は?

Avest-Eの基準価額の変動を調べる上で、標準偏差が役に立ちます。
標準偏差は20前後なので、日本株よりは変動幅が大きいことがわかります。

また同カテゴリー内でのランキング下位10%程度にいますので、
リスクをとった運用をしているということです。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 19.31 88%
3年 20.23 91%
5年 19.25 83%
10年 21.79 95%

※2019年1月時点

年別のパフォーマンスは?

Avest-Eの年別のパフォーマンスも見てみましょう。

プラスリターンの年は20%以上を出していますが、マイナスで
終わっている年も多く、総じて大したパフォーマンスを残せて
いないことがわかります。

年間利回り
2018年 ▲21.74%
2017年 22.74%
2016年 ▲0.13%
2015年 ▲5.35%
2014年 18.72%

※2019年1月時点

類似ファンドとのパフォーマンス比較

Avest-Eへの投資を検討する上で、類似ファンドとのパフォーマンスを
比較しておいて損はありません。

今回は、低コストで非常に人気の高いeMAXIS 先進国株式インデックスと
比較をしてみました。

パフォーマンスではAvest-Eのほうが優れている時期もありますが、
変動幅の大きな運用をしているため、直近では負けてしまっています。

またeMAXSI 先進国株式インデックスより、さらに低コストになった
eMAXIS Slim先進国株式インデックスがあるので、そちらと比べると
パフォーマンスに差がさらについてしまいそうです。


※引用:モーニングスター

最大下落率は?

Avest-Eに投資をする前に、最大でどの程度下落する可能性があるのか
を知っておくことは非常に重要です。

どの程度下落する可能性があるかを把握しておけば、大きく下落した
相場でも落ち着いて保有を続けられるからです。

それではここでAvest-Eの最大下落率を見てみましょう。

最大下落率は2008年1月~2008年12月までで最大▲53.71%下落しました。
リーマンショック時は平均で50%程度は下落しましたので、仕方ないと
いえばそれまでですが、大きく下落する可能性もあることは理解して
おきましょう。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲12.64%
3カ月 ▲16.10%
6カ月 ▲16.25%
12カ月 ▲15.37%

※2019年1月時点

分配金の内訳と余力は?

Avest-Eでは、年1回分配を行っています。プラスのリターンが
出たときは1000円前後の分配を行っているようです。

こういったファンドの場合は、分配金をあてにして投資するもの
ではないので、再投資に回すのが正解です。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金
2018年 600円
2017年 1,300円
2016年 0円
2015年 1,400円

評判はどう?

それでは、Avest-Eの評判はどうでしょうか?ネット等で口コミを
調べることもできますが、資金の流出入を見ることで、評判がわかります。

評判がよければ、資金が流入超過になりますし、評判が悪くなっていれば、
資金が流出超過になります。

Avest-Eは毎年3月だけ資金が流入しており、それ以外の月では流出したり
流入したりを繰り返しています。総じてみると、微増と言ったところでしょうか。

しかし3月だけ大きな資金流入があるのは分配金狙いの投資だと思いますが、
株と違い、直前に購入したからと言ってメリットがないのでくれぐれもやめましょう。


※引用:モーニングスター

朝日Nvest グローバルバリュー株オープン『Avest-E』の今後の見通し

いかがでしょうか?

数年前までは非常に優れたファンドということで名前もあがることが
多かったAvest-Eですが、今ではだいぶ落ちぶれてしまったように
感じます。

何より高コスト体質の割に、インデックスファンドとほとんど変わらない
パフォーマンスしか出せていないようであれば、あえて投資する理由が
ありません。

Avest-Eに投資をするくらいであれば、eMAXIS Slim 先進国株式
インデックス
に投資をしておけば十分でしょう。

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