今も昔も常に一部の投資家から注目を集めている不動産投資。

「不動産投資を実際始めるには最初の手続きや管理が難しそう、、」
そういう考えから少額から分散投資ができる不動産投資信託・
Jリートを購入してみようと考え始めている方が増えています。

その中で毎月分配金型は毎月お小遣いが入っているようなお得感が
味わえて人気があります。

しかし、投資家にとって本当にお得なのでしょうか?

今回はMHAM J-REITアクティブオープン毎月決算コース『物件満彩』
について徹底分析していきます。


MHAM J-REITアクティブオープン毎月決算コース『物件満彩』の基本情報

投資対象は?

物件満彩の投資対象は、国内の金融商品取引所に上場している
不動産投資信託証券(Jリート)です。

現在は55銘柄で構成されており、直近の組み入れ上位3銘柄は、
1位日本ビルファンド投資法人、2位ジャパンリアルエステイト
投資法人、3位日本プロロジスリート投資法人となっています。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

続いて、物件満彩の純資産総額はどうなっているか見て
みましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた
資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで売買
できなかったり、コストが嵩みますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

物件満彩は、現在200億円で、2016年をピークに純資産は
減少の一途をたどっています。パフォーマンスが悪いわけで
はないのですが、比較的健全な分配金の支払いをしている
こともあり、

投資家からあまり注目されていない要因だと思われます。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬
以外に、株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用など
が含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より
高くなるのが通例で、実際にかかる実質コストをもとに
投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

物件満彩の実質コストは1.11%となっており、他のアクティブ
ファンドに比べて割安となっています。とは言っても、そこ
まで銘柄選定に時間がかからないので、もう少しコストが低く
なってしかるべきだと思っています。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 2.75%(税込)
信託報酬 1.1%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 1.11%(概算値)

※引用: 最新運用報告書

実質コスト以外にも、多くの投資家が気づいていない
投信運用での成果を出すのに妨げとなる間違った考え方
をまとめました。参考にしてください。

無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

MHAM J-REITアクティブオープン毎月決算コース『物件満彩』の評価分析

基準価額の推移は?

物件満彩の基準価額は、2017年から2020年までは分配金
を支払っても基準価額が上昇していくというまさに理想の
状況でした。

しかし、コロナショックで基準価額が一時40%以上下落し、
状況は一変します。

J-REITは平常時はリスクの小さい値動きをしますが、暴落
相場では、株式以上に下落することがありますので、今回
改めてそれを実感した人も多いのではないでしょうか。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

物件満彩の直近1年間の利回りは▲11.88%となっています。
恐ろしいことにマイナス10%でもJ-REITカテゴリー内では
上位10%に入る成績だということです。

いかにJ-REITが今回のコロナショックで影響を受けたか
わかります。

3年平均、5年平均利回りはなんとかプラスですが、この
リターンでは運用会社だけが儲かる構図になっています。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解して
いますか?

もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいて
ください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲11.88% 10%
3年 0.27% 23%
5年 0.24% 37%
10年 9.70% 29%

※2020年4月時点

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出しているJリート ランキング

標準偏差は?

標準偏差は基準価額の変動幅を把握する上で役立ちます。

物件満彩の標準偏差へ平常時は7~8ですが、コロナショック
の影響で24まで跳ね上がっています。

このように平常時と暴落時で標準偏差の上昇が大きい銘柄
というのは、下落幅も大きくなりますので、覚えておいて
ください。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 24.08 16%
3年 15.18 17%
5年 13.02 22%
10年 17.16 57%

※2020年4月時点

年別のパフォーマンスは?

物件満彩の年別のパフォーマンスで見てみると、2桁以上
のプラスの年も多いですが、マイナス幅も大きい年もあり
利益が相殺されてしまっています。

とはいえ、年5%程度は平均してもありますので、手堅く
運用したい人にとっては良いかもしれません。

年間利回り
2020年 ▲23.18%(1-3月)
2019年 +24.79%
2018年 +10.04%
2017年 ▲8.15%
2016年 +8.34%
2015年 ▲3.82%
2014年 +28.43%

※2020年4月時点

類似ファンドとのパフォーマンス比較

Jリートのアクティブファンドであれば、投資をする前に、
インデックスファンドと比較しておいて損はありません。

今回は、物件満彩とJリートのインデックスファンドで有名な
ニッセイJリートインデックスファンドを比較しています。

見てわかる通り、ニッセイJリートインデックスファンドのほうが
わずかですがパフォーマンスが優れています。

つまり高いコストを払ってまで物件満彩に投資をしなくても、
より低コストでパフォーマンスの良いファンドがあるという
ことですね。


※引用:モーニングスター

最大下落率は?

投資するのであれば、物件満彩がどの程度下落する可能性がある
のかは知っておきたいところです。

もちろん標準偏差から変動幅を予測することはできますが、
やはり過去にどの程度下落したことがあるのかを調べるのが
よいでしょう。

物件満彩は、2007年11月~2008年10月で最大▲49.33%と
なっています。

この下落はリーマンショックによる影響ですが、少なくとも
コロナショックはこのレベルではなかったということです。

ただ、あなたが思っている以上に大きく下落しますので、
その点は忘れてはいけません。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかも
しれません。

しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの
可能性を限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲18.69%
3カ月 ▲30.75%
6カ月 ▲37.88%
12カ月 ▲49.33%

※2020年4月時点

分配金は?

物件満彩の分配金は、直近6年ほどは35円で推移してい
ますが、過去には45円や50円という時期もありました。

分配金利回りが現在は5~6%ですので、ファンドの収益力
からみても健全な水準といえます。

多くのJ-REITファンドが分配金利回り10~20%の過剰な
分配をして人気を集めようとしている中で、今回が持てる
ファンドだと思います。

分配金 当期収益以外 繰越対象額
180期 35円 9,111円
181期 35円 9,537円
182期 35円 9,690円
183期 35円 9,907円
184期 35円 10,357円
185期 35円 10,545円

安定した35円の分配金というのも一見、月々お小遣いを
もらっているように感じて満足する投資家もいると思います。

しかし実際にはそれは自分が最初に出した投資金でが一部
含まれている場合もあります。

単純に口座にお金が入って、得した気分になっているよう
では、大きな落とし穴にはまっているかもしれないので、
注意してください。

また、このブログでは何度も言っていますが、特別な事情がない限りは
毎月分配型のファンドに投資すべきではありません。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

評判はどう?

続いて、ファンドの収益力を見てみましょう。

物件満彩のの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法
もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の
資金流出入額です。

資金が流出しているということは、それだけ物件満載を解約
している人が多いということなので、評判が悪くなっている
ということです。

直近は流出超過となっており、評判が下がっています。
残念ながら、見かけだけでも分配金利回りが高いファンドに
資金が集まる傾向は変わりません。

健全な運用をするほど、資金が集まらないという矛盾が
生じているのが毎月分配型ファンドですが、このブログの
読者の方はくれぐれも誤った選択をしないでください。


※引用:モーニングスター

MHAM J-REITアクティブオープン毎月決算コース『物件満彩』の今後の見通しと評価まとめ

いかがでしたでしょうか?

コロナショックの影響で、東京オリンピックも延期となり
またコロナショックの経済への影響も計り知れません。

J-REITは今後数年厳しい時期を迎える可能性は大いに
あると思います。

また毎月分配型の投資信託についても、積立NISA、 iDeCo
の出現により少額積立して再投資するような投資信託に人気
が集まっていくので、今までのように分配型の人気はなくな
っていきます。

何より、アクティブファンドというのは高いコストを払って、
ベンチマークを上回る収益を狙っていくわけですが、さきほど
紹介したように、ニッセイJリートインデックスファンドに
パフォーマンスで負けているようでは、あえて物件満彩に投資をする
価値がありません。