昨年は悲惨なパフォーマンスだったJ-REITですが、2018年は
健闘しており、再度注目を集めています。

ただ、東証RIET指数をベンチマークとするREITは数多く存在して
おり、低コスト競争が激化しています。

以前から設定されているファンドは、純資産総額は大きいものの、
苦戦を強いられており、果たして、ダイワ J-REITオープンは
どうなのでしょうか?

今日は、ダイワ J-REITオープンを徹底分析していきます。

ダイワ J-REITオープンの基本情報

投資対象は?

ダイワ J-REITオープンの投資対象は日本の取引所に上場している
不動産投資信託証券です。

そして東証REIT指数(配当込み)に連動する投資成果を目指します。

REITは投資家から集めた資金をもとに、オフィスビルや商業施設
などを保有、売買することで、賃貸収入や売買益などを得て、
配当金という形で投資家に還元します。

最低でも数百万は必要な不動産投資ですが、REITは小口の資金で
投資ができる点にメリットがあります。

また複数の不動産に分散投資ができるという点と、不動産への
直接投資と比べて高い流動性があるというのもメリットでしょう。


※引用:交付目論見書

ダイワ J-REITオープンの組入状況を見てみると、現在は60のREIT
に分散投資しています。

ベンチマークの推移は?

インデックスファンドに投資をするのであれば、ベンチマークに
採用されている指標が過去にどのように推移をしているのかを
確認しておくことはとても重要です。

いくらコストが安くても、ベンチマークが右肩上がりに成長
しなければ、あなたの資産は目減りするだけです。

東証REIT指数の推移を以下に示します。

2007年~2008年のリーマンショック以降で見ると、リーマンショック
前の水準からは+20%程度の上昇となっています。

他の指数と比較して、リーマンショック前からの上昇分がかなり
小さいので、私個人としてはあえて東証REIT指数をベンチマーク
とするインデックスファンドに投資をしたいとは思いません。


※引用:交付目論見書

純資産総額は?

続いて、ダイワ J-REITオープン の純資産総額はどうなっているか
見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少していると、
ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性が
ありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

ダイワ J-REITオープンの純資産総額は、現在1800億円となっており、
高い人気があります。

ただ、ここ数年、パフォーマンスが悪かったことと、毎月分配型に
対する悪評が重なって純資産が1000億円ほど減少しています。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなる
のが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければ
なりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

ダイワ J-REITオープンの実質コストは0.778%となっており、
近年の低コストファンドと比べるとかなり割高です。

さらに今どき購入時手数料を取るなんていうのもあり得ないですね。
残念ながら、このコストでは他のJ-REITファンドと戦えません。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 2.16%(税込)
信託報酬 0.7776%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 0.778%(概算値)

※第163期 運用報告書(決算日2018年3月15日)より

ダイワ J-REITオープンで本当に大丈夫?私が絶対オススメできるインデックスファンドを㊙公開

ダイワ J-REITオープンの評価分析

基準価額の推移は?

ダイワ J-REITオープンの基準価額は、直近3年間で30%ほど
下落しています。

一方、分配金を再投資した場合の基準価額(青線)を見ると
2018年は上昇していますが、基準価額は下落しているので、
いかにひどい分配をしているかがわかります。


※引用:モーニングスターWEBサイト

利回りはどれくらい?

ダイワ J-REITオープンの利回りを見てみましょう。

直近1年間の利回りは+12.28%と十分なパフォーマンスになっています。

3年、5年、10年を見ても、年間の平均利回りが4%以上は維持できており、
REITとしては十分なパフォーマンスになっていると思います。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 12.28% 66%
3年 4.33% 50%
5年 7.28% 67%
10年 11.66% 62%

※2018年12月時点

標準偏差は?

ダイワ J-REITオープンの標準偏差を見てみると、3年以上では
上位4割程に位置していますので、基準価額のブレの少ない運用
ができていることがわかります。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 7.61 58%
3年 7.55 40%
5年 8.66 46%
10年 16.99 39%

※2018年12月時点

年別運用パフォーマンスは?

ダイワ J-REITオープンの年別の運用パフォーマンスを見てみましょう。

大きなプラスのリターンを出せている年もありますが、マイナスに
なっている年も1年おきに発生しており、そこまで優れているとは言えませんね。

年間利回り
2018年 9.26(9月末)
2017年 ▲7.47%
2016年 9.07%
2015年 ▲5.54%
2014年 28.19%

※2018年9月時点

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類似ファンドとのパフォーマンスの差は?

続いて、東証REIT指数をベンチマークとする類似ファンドとの
パフォーマンスを比較してみましょう。

ほぼどのファンドも同じ動きをしているのですが、この4ファンドの
中では、ダイワ J-REITオープンが一番パフォーマンスが悪くなって
います。

この原因は、コストにあり、他の3ファンドは信託報酬が0.2%台で
あるため、どうしても差がついてしまいます。

長期保有すると、このわずかな差が大きな差になりますので、
たわらノーロード国内リートやニッセイJリートインデックス
ファンド
のほうがおすすめです。


※引用:モーニングスターWEBサイト

最大下落率は?

投資するのであれば、ファンドがどの程度下落する可能性がある
のかは知っておきたいところです。

もちろん標準偏差から変動幅を予測することはできますが、やはり
過去にどの程度下落したことがあるのかを調べるのがよいでしょう。

ダイワ J-REITオープンは2007年11月~2008年10月の間に最大53.64%
下落しています。

株式投資よりもリスクが小さいと思われがちですが、リーマンショック
時の下落幅で見ると、日経平均よりも大きく下落しています。

もちろん、リーマンショック級の大暴落がまたすぐに来るとは
思いませんが、REITもこれくらい下落することもあり得ると
思っておいたほうがよいでしょう。

基本的には長期保有をすればプラスのリターンが出ていますが、
ただし、何も考えず保有し続けるのは厳禁です。

考えなしの長期保有が自分の首を絞める理由とは?

期間 下落率
1カ月 ▲23.21%
3カ月 ▲34.45%
6カ月 ▲41.86%
12カ月 ▲53.64%

※2018年9時点

分配金の推移は?

つづいてダイワ J-REITオープンの分配金の推移を見ていきます。
2015年ごろから毎月80円の分配金を出し続けています。

分配金余力もまだ90カ月以上ありますので、減配の心配はなさそう
ですね。

ただ、基準価額に対する分配金の割合を示す分配利回りが18%を
超えていますので、タコ足配当は続きそうです。

分配金 当期収益以外 繰越対象額
164期 80円 72円 7,030円
165期 80円 68円 6,961円
166期 80円 66円 6,895円
167期 80円 62円 6.834円
168期 80円 67円 6,766円
169期 80円 54円 6,713円

評判はどう?

ダイワ J-REITオープンの評判はネットでの書き込みなどで調べる
方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の
資金流出入額です。

資金が流入しているということは、それだけダイワ J-REITオープン
を購入している人が多いということなので、評判がよくなっている
ということです。

ダイワ J-REITオープンは、昨年パフォーマンスが優れなかったため、
流出超過となりましたが、今年に入ってからは流入超過が続いています。

また評判が良くなってきていると言えますね。


※引用:モーニングスターWEBサイト2018年9月時点

ダイワ J-REITオープンの今後の見通し

昨年は悲惨な状況でしたが、2018年に入ってからは好調を維持
しており、1桁中盤のパフォーマンスは今後も期待できると思います。

アメリカと中国の貿易摩擦問題が過熱する中で、一部の資金が
J-REITに流れてきているのも底堅い展開の要因となっています。

ただ、毎月分配型のファンドである点や明らかなタコ足配当を
しているようなファンドというのは私は好きではありません。

また東証REIT指数に連動するインデックスファンドはいくつも
ありますが、ダイワ J-REITオープンはコストが割高の部類に入ります。

投資するのであれば、年1回決算型で、コストが半分以下の
たわらノーロード国内リートやニッセイJリートインデックス
ファンド
のほうがおすすめです。

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