設定から20周年を迎え、盛り上がりを見せている、フィデリティ・日本成長株・ファンド。
純資産総額も4000億円規模とかなり大きなファンドです。

ただ、実際に分析してみると、このファンドに投資をしていて大丈夫?という点が
色々と見つかりました。

今日は、フィデリティ・日本成長株・ファンドについて徹底的に分析していきます。

フィデリティ・日本成長株・ファンドの基本情報

投資対象は?

投資対象は高い成長が期待できる日本企業です。将来の企業価値を徹底的に
調査・分析して高成長が期待できる企業を選別します。

フィデリティの強みでもある全世界にまたがるネットワークを活用し、
仕入先や関係会社はもちろん、海外の競合他社の情報まで調査し、銘柄選定を
行っていきます。

業種別で見ると、電気機器や機械の比率が高くなっているのが特徴の一つです。

現在の組入銘柄数は302銘柄で上位銘柄は下図のようになっています。
電気機器や機械系の企業が占めています。気にのは組入銘柄数がかなり多いため、
基準価額の動きがTOPIXや日経平均とかなり似通っているのではないかという点です。

あまりこの点に気づかない人もいるのですが、銘柄数が多くなればなるほど、
日本全体に投資をしていることになるので、TOPIXや日経平均に値動きが
近くなってしまいます。

その結果、高いコストを支払ってまで投資する価値がなくなっている可能性があるので
注意してください。


※2018年10月時点

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、
あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

フィデリティ・日本成長株・ファンドは4000億円ほど集まっている巨大ファンドですので、
規模としては全く問題ありません。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

フィデリティ・日本成長株・ファンドの実質コストは1.768%となっており、かなり高いです。
購入時手数料と併せて5%近く取られますので、積極的にはおすすめできません。

購入時手数料 3.24%(税込)
信託報酬 1.6524%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.768%(概算値)

※第20期 運用報告書より(決算日2017年11月30日)

フィデリティ・日本成長株・ファンドの評価分析

基準価額の推移は?

フィデリティ・日本成長株・ファンドの基準価額は2016年から上昇を続け、
2018年の1月までは好調でしたが、それ以降は下落トレンドに入っています。

多くの日本株ファンドが2018年1月末の高値を超えられておらず、
フィデリティ・日本成長株・ファンドも他の日本株ファンドと同程度の
運用しかできていないことがわかります。

利回りはどれくらい?

フィデリティ・日本成長株・ファンドの直近1年間の利回りは+8.80%となっています。

1年、3年、5年、10年どれをとってもプラスの利回りとなってはいますが、
カテゴリー内のランキングでは、常に上位50%程度となっており、あえて
このファンドを選ぶメリットが感じられないというのが本音です。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

※2018年10月時点

四半期別のパフォーマンスは?

フィデリティ・日本成長株・ファンドの四半期別のパフォーマンスを見てみましょう。
こうしてみると、悪くないように見えますが、さきほど見たように同カテゴリーの中では、
もっと高いパフォーマンスのファンドが多数あるということですね。

他ファンドとのパフォーマンス比較

アクティブファンドに投資をするのであれば、インデックスファンドとのパフォーマンスの
比較は必ずしておいたほうがよいです。特に組入銘柄数が多い場合は、必須ですね。

今回は、フィデリティ・日本成長株・ファンドとニッセイ 日経225インデックスファンドの
パフォーマンスを比較しました。

直近3年間で見ると、わずかにニッセイ日経225インデックスファンドのほうが勝っています。
実は10年間で見ると、この差はさらに大きくなっています。

ここからわかるように低コストのインデックスファンドに勝てていないようなアクティブファンド
では投資する価値がありません。あなたはただ高いコストを運用会社に支払っているだけなのです。

最大下落率はどれくらい?

投資するにあたって、最大どの程度下落する可能性があるのか知っておくことは
非常に重要です。結局、多くの人が、大きな下落を経験すると、もうこれ以上は
損をしたくないと思い、基準価額が大きく下がったタイミングで売却してしまうのです。

フィデリティ・日本成長株・ファンドの最大下落率は、2007年11月~2008年10月で
▲49.21%となっています。

もしかすると、これくらいの下落はあり得るかもと思っておいたほうが
気持ち的には安心でしょう。

評判はどう?

フィデリティ・日本成長株・ファンドの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法も
ありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流出しているということは、それだけこのファンドを解約している人が多い
ということなので、評判が悪いということです。

フィデリティ・日本成長株・ファンドは全体として、資金流出している月が多く、
評判がいいとは言えません。

フィデリティ・日本成長株・ファンドの今後の見通し

設定から20周年ということで、フィデリティでは盛り上がっているようですが、
運用実績から考えると、そこまで優れたファンドであるとは思えません。

常にプラスのリターンは出せているので、今後も同程度のリターンは
期待できると思いますが、カテゴリー内で上位10%以内に入るような
目覚ましいパフォーマンスはあまり期待できないと思います。

さきほど例に示したように、ニッセイ日経225インデックスファンドとの
パフォーマンスの比較でも、負けてしまうようでは、超低コストの
インデックスファンドに投資をしたほうが高いパフォーマンスが期待できます。

もし、現在、フィデリティ・日本成長株・ファンドを保有している人は、
他にももっと優れたファンドは色々ありますので、比較検討するようにしてください。